隅田川を彩る約2万発の大輪の花!「第48回隅田川花火大会」が7月26日に開催
東京を代表する花火大会のひとつ、「第48回隅田川花火大会」が2025年7月26日(土)に開催。東京スカイツリーをバックに約2万発の色鮮やかな花火が打ち上げられる。熱中症などに気を付けながら都心の夜空を彩る花火を楽しもう。
「両国の川開き」を継承する花火大会
東京の夏の風物詩として知られる「隅田川花火大会」。テレビ番組でもリアルタイムで放送されるほど、毎年多くの人々の注目を集めている。その起源は江戸時代にさかのぼる。当時の江戸は享保17年(1732)に発生した享保の大飢饉と疫病の流行によって多くの人々が命を落とした。そこで享保18年(1733)、八代将軍徳川吉宗が犠牲となった人々の慰霊と悪疫退散のために水神祭を催し、両国橋の料理屋に花火を打ち上げさせた。それが「両国の川開き」として知られるようになった。
よく花火が打ち上がると「たまや~」「かぎや~」という掛け声を耳にするが、これは江戸時代の有名な花火師の屋号である「玉屋」と「鍵屋」に由来。当初、「鍵屋」が隅田川の花火を打ち上げていたが、文化5年(1808)に鍵屋からのれん分けした「玉屋」が創業して競い合うように。川の上流を「玉屋」、下流を「鍵屋」が担当し、観客は花火師を応援するために「たまや~」「かぎや~」と呼んだといわれている。
「両国の川開き」は何度かの中断を経つつ1961年まで両国橋上流で行われてきたが、交通事情の悪化などによってその翌年以降は中止に。その後、1978年に「隅田川花火大会」と名を改め、隅田川で復活。打ち上げ場所を上流へ移動して2カ所となり、より多くの観客が楽しめるようになった。関東随一の伝統と格式を誇る花火大会として、今回で48回目を迎える。
花火師による個性豊かな花火が見どころ!
会場は2カ所。第一会場となる桜橋下流から言問橋上流では約9350発、第2会場の駒形橋下流から厩橋上流にかけて約10650発が打ち上げられる。また、第一会場では両国花火ゆかりの花火師、もしくは国内の代表的な花火大会で優秀な成績を収めた花火師たちによる花火コンクールを開催。花火師たちが腕を競い合い、レベルの高い花火を楽しむことができる。
隅田川花火大会は都心の市街地で行われるため、観客は道路を歩きながら花火を楽しむ形となるが、混雑が予想されるためスムーズに移動できない可能性もある。水分補給をこまめに行って熱中症にならないように対策しながら、隅田川の夜空を彩る大輪の花を楽しもう。
開催概要
「第48回隅田川花火大会」
開催期間:2025年7月26日(土)※荒天の場合は中止
開催時間: 19:00~20:30
会場:第一会場:桜橋~言問橋、第二会場:駒形橋~厩橋(東京都台東区・墨田区)
アクセス:私鉄・地下鉄浅草駅、地下鉄蔵前駅、JR両国駅
【問い合わせ先】
隅田川花火大会実行委員会事務局☎03-5246-1111
URL:https://www.sumidagawa-hanabi.com/
取材・文=香取麻衣子 写真提供=台東区
香取麻衣子
ライター
1980年生まれ。『散歩の達人』編集部でのアルバイト経験を経て、2010年からライターとしての活動を開始。あだ名はかとりーぬ。『散歩の達人』では祭り&イベントのページを長らく担当。青春18きっぷ旅や山歩きなどのんびりと気ままにお出かけするのが好き。あとビールや美術館めぐりも大好物。