浜松と掛川のキオスクでしか売っていない「おに弁」が結構無茶だった / ご飯を弁当箱にしてしまったおにぎりだと!?
「おにぎり」とはご飯で具材を包んだもの。私(佐藤)はそう思っているのだが、数年前からおにぎりの形はいくぶん変わってきている。たとえば具材を挟んだだけの「おにぎらず」タイプのものや、ロピアやドンキ、ニューデイズなどでははみ出す前提のおにぎり商品も少なくない。
にぎってないのに、おにぎりってなんだよ! そんなある日、私はそれらの上をいく商品を見つけてしまった。浜松と掛川のキオスクにしか売っていないという『おに弁』は「おにぎり以上、お弁当未満」というのだが……。
実物を見たら、さすがにこれは無茶だろ! なぜ、おにぎりと弁当の間を攻めたんだ!?
・無茶な……
先日名古屋を訪ねた際の帰りに浜松に寄り道をした。
今年2月に訪ねたジャズ喫茶の「トゥルネラパージュ」に行きたかったのだ。
販売価格2000万と言われるオーディオシステムを備えた、ここの劇場型の席は最高なんだよなあ。音のシャワーを全身で浴びる心地よさ。せっかく浜松で下車したんだから、たとえ一瞬でもその音を聞きたかった。
とはいえ、悠長に音楽に耳を傾けていられるだけの時間がないので、コーヒー1杯飲んでそそくさと店をあとにしたのである。新幹線の時間が迫っているので、後ろ髪をひかれる思いで改札へと向かった。
食事は済ませているので、お腹は空いていない。土産物も購入済みだ。でも商品が気になるので、「ベルマートキオスク」を覗いてみよう。
ベルマートキオスクとは、JR東海リテイリング・プラスがJR東海管内で運営するコンビニである。最近その存在を知った私は、当初「ベルマークキオスク」と思っていたが、そうではなかった。駅の発車ベルにちなんだ名前らしい。
おにぎりは種類豊富だなあ。やっぱ車内で食べるのに、おにぎりはちょうど良いもんなあ。
ふと見ると、「おに弁」と記された貼り紙があって、その下には新聞の切り抜きがあった。おに弁とは、浜松市の弁当・仕出し料の製造理販売業者の「自笑亭株式会社」が、浜松・掛川のキオスクと、本社だけで販売している商品とのこと。
そのおに弁とやらがこちらです!
ご飯を器にした弁当、これすなわちおに弁ナリ! 無茶や、おにぎりを維持したまま、弁当に仕立て上げるなんて無茶や! でも、実際にそれを実現してしまっている。なんて無茶な商品なんだよ。
おにぎりではない。弁当でもない。それがおにぎり以上、弁当未満のおに弁なのである!
お腹は空いていない。でも目撃してしまった以上、買わないわけにはいかない。悲しいライターの性(さが)である。そして買った以上は食わないワケにはいかないので、頂きます。そこそこ振動のある新幹線の車内で、私は無事に食べることができるのだろうか?
・うま煮はセーフ
あらためてよく見ると、この商品「うま煮」は弁当型のご飯の中に具材がたっぷり詰め込まれている。しいたけ・れんこん・にんじん・里芋・こんにゃくなどがギッシリ。それでいて税込250円は安いな。
片側から慎重に食べ進めていくと、こぼさずに食べることができると判明。そうして無事に完食できた。ご飯と一緒に具材を1つ、口でキャッチすると、上手く食べられることがわかったぞ。
・なぜこんなものまで!?
問題はもう1個の方だ。
こちらは中華の定番「エビチリ」(税込350円)! なぜエビチリを詰め込んでしまったんだ。そしてなぜ私はこれを買ってしまったのだろうか? 隣に人がいる新幹線の席で、もし仮にこぼしたりしたら……、考えただけで背筋に冷たいものを感じる。
だが、それでも買わずにはいられない。そのヒリヒリとした緊張感を味わってみたい。そう考えるのもライターの性なのかも……。
ゆっくり外装フィルムをはがすと……、チリソースがご飯の際いっぱいまで入ってる~! 今にもこぼれそうやないか!
こういう時は、ためらってチビチビ行くとかえって危険だ。思いっきり行くべし! ってことで大きく口を開けて、ひと思いにパクリ!
この調子で食っていけば大丈夫。ただし、うま煮よりも手が汚れる可能性があるので、その点も気をつけたい。片手にスマホ、片手におに弁を持って食うのは大変なので、食べる際にはスマホを置いて、食べることに集中して頂きたい。
なお、公式Instagramを見ると「カツカレー」(税込350円)があった。なぜカレーを入れるんだ! 危険すぎるだろ。……とはいえ、それもいつか食べてみたいと思ってしまうのは、ライターの性か……。いずれにしても、浜松と桶川のキオスクでしか売っていないので、気になる人はチェックを!
参考リンク:自笑亭
執筆:佐藤英典
Photo:Rocketnews24