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趣味とパートナー、どちらも大事だけど…「優先度」にどう折り合いをつける?

Sitakke

Sitakke

はーい皆さん、ごきげんよう!満島てる子です。

いやはや、追っつかない追っつかない!大変大変!
師走はまだだというのに、なんだか忙しない日々を送っているあたしです。

大切な人たちと一緒に過ごす時間もほしいし、かといって様々なお仕事にチャレンジすることはやめられず。
なんなら、自分のための息抜きのタイミングもあってくれたらいいのに、なんて。

つくづく人間というのは贅沢な生き物ですよね。やんなっちゃう。

ライター・満島てる子

様々な「やりたい」が重なってしまい、どれを選ぶべきか迷うときって、きっと読者のみなさんにもあったりしますよね。
しかも、重なっているのが人生の重要案件というか、優先事項どうしだったりすると、選択はより困難になる。

今回のお悩みは、そんな困難とぶち当たっている方からのもののようです。見てみましょう。

読者からのお悩み「大切なパートナーと『優先度』に関してケンカ…趣味と相手、どちらも大切だけどどうしたら…」

そうそう、ドバトって「土鳩」って書くのかと思いきや、「塔鳩」とか「堂鳩」なんて表記も歴史上はあるらしくって、面白いのよね〜。
ちなみに学術的にはカワラバトって呼んだ方が正確かしら…なんて鳥類トークはさておいて。

「ドバトの鳴き声はポロッポー」さん、今回はお手紙、ありがとうございます。

札幌からある程度、距離のある場所にお住まいなのね。
「街にお出かけ!」となれば時間もお金も、体力気力だってなかなかに必要なんじゃないかしら。

でも、それを覚悟してでもたどり着くと楽しいのが、我らがエスコンフィールド北海道!!
あたし自身は去年から野球観戦にハマった、まだまだひよっこのファンなのですが、それでもあの球場の雰囲気、食やエンタメの充実っぷりには、魔術的な魅力をいつも感じています。

(そして何よりファイターズの背番号43番、水野達稀選手のプレー姿を生で拝むことができるのが、もう本当にありがたくて…打つ時は豪快で守備もファインプレーまみれ、何よりおめめがシジミみたいでとってもチャーミングなの(←)。はぁ尊い…)

にしても「ドバトの鳴き声はポロッポー」さん。あなたのお悩み、深刻ね。## 大事な人と自分らしくいられる環境、そして暮らす場所まで…

エスコンで会えるかしら!

大事なパートナーと支え合いながら一緒に生活していきたいという気持ちと、自分らしくいられる環境で楽しく過ごしたいという気持ち。まずそのぶつかり合いがあって。

加えてそこに「都市部から離れて暮らす/都市部で生きていく」、そのいずれなのかというライフスタイルの違いが絡んできている。

本人としてはもちろんそうでしょうが、お悩みを受け止める側としても「これは一筋縄ではいかなさそう…大変だなぁ」と、正直言って思っていたところです。

そうねぇ、「"やりたいこと"の中に"自分"がいることが感じられない」かぁ。
こうやって言われたら、もう伝えられた側としては立つ瀬がないわよね。

喧嘩という、望まないかたちかもしれないけれど、ある意味でのコミュニケーションができており。
かつ今後の着地点を互いの合意の上で決められたことは、ふたりにとってある意味での救いにはなっていくかもしれませんが。

「ドバトの鳴き声はポロッポー」さん、あたしも同じことをパートナー的な立場の人に言われたら、「あなたのためにしたいことをやめられないよ」と、あなたと同様の文言をとっさに返していたかもしれません。

そりゃモヤモヤもするさね。

でも、そのモヤモヤってきっと、どうしようもない類のやつ。
話題の性質から言っても、パートナーと自分、どちらかに非があるとかいうことではないだろうし。
うーん、難しい。なんだか歯がゆいわ。

もちろん誰よりも歯がゆいのは、「ドバトの鳴き声はポロッポー」さんでしょう。

「自分が好きな自分でいられる場所」に、今は居続けることができないという悔しさ。

「元気に生きているのはこの人のおかげ」とまで思えるような大切な相手に、物理的にも精神的にも寄り添いきれないもどかしさ。

そんなふたつの感情を抱えながら人生を送るというのは、もはや軋轢を生きているとでも言うべき所業。
「最低でも2回分の人生」、欲しくなって当然だと思うのよね。

叶えたい望みの分だけ、その望みたちがぶつかり合わなくて済む分だけ、たくさんのいのちがあればなぁって、あたしも思うもの。

とはいえ残酷なまでに、人生は「一度しかない」というのが現実というやつです。
それをあえて、すべての前提とした上で。

何をどう選択すべきか。おのれの願い同士の衝突に、どう折り合いをつけていけばいいのか。
こうした問いたちについてあたしは、「ドバトの鳴き声はポロッポー」さんに宛てて何が書けるだろうかと、今真剣に考えているのでした。

あたしなりのAnswer

お花シリーズ「ユリ」ピンクのユリの花言葉には「愛と幸福」も

さて、豆鉄砲レベルにびっくりしゃっきりポロッポー!なこと(?)を、ここからつづっていくぜ!いける!という自信なんてものは、今のところあたしにはないんだけれど。笑

「ドバトの鳴き声はポロッポー」さんに向けて、率直に「こうしてみては?」と伝えたくなったりしたこと、考えたことはあったりするから、それをまずはシンプルにお伝えさせていただこうと思います。

それでなんだけどね。

「ドバトの鳴き声はポロッポー」さん、あなたもっと、これまで以上に深く、パートナーさんに向けて自己開示することを、これから実践してみてはどうかしら。

もちろん、すぐには難しいかもしれないんだけれどさ。あなたなりのやり方で、徐々にでもいいから。
いっそこころも丸裸になるぐらいのつもりで、今あるいはこれまでの気持ちというか、自分のこころに抱えている軋轢を、パートナーにしっかり伝えてしまうこと。

これもあたしはひとつの手なんじゃないかって、今回のお手紙を読んだ最初の時から、実は強く思っていたんだよね。

アンデルセンの童話に『裸の王様』というエピソードがあることは、皆さんよくよくご存知でしょう。
知を欠くリーダーと、反対論を言わない組織員。そんな集団がいかに愚かしいかを伝える、政治性まで携えた寓話です。

でもあたしがあの話で一番「ああそうかぁ。それが大事だよな」と思うのは、最後「王様、何にも着てない!」と指摘する子どもの存在と、その率直さ。

あたしたちもあんなふうに、他人を恐れず自分の意見が言えたなら、きっと世の中もっとスムーズになると思うのよ。

なんなら、もし自分たちが王様側だったとして。
「あたし、裸なの」って伝えられたなら。
「裸だと、こうなの」って、子どものように素直に示すことができたなら。

いろんな人と、より風通しのいいコミュニケーションができるかもしれない。それは、近しい関係になればなるほどそう。

自分の殻を、纏っている諸々を脱ぎ捨て、迷いや葛藤を含めてありのままを見せること。
それが相手との、新しい可能性すら開いてくれるように思うんです。

土台は、自分にも相手にも正直になってみること

だからね、「ドバトの鳴き声はポロッポー」さん。
あなた、今自分の抱えている願いどうしの衝突、その苦しさを、パートナーさんに今一度「相談に乗ってほしいことがあるから、ちょっと聞いて」と伝えてみてはいかがだろうか。

もちろん、「あなたとの関係性を続けていきたいからこそなの」と、プラスの前置きはした上でね。

そうすれば、相手から「じゃあ自分と一緒に、街にも定期的に行きつつ、こういうバランスで生きてみるのはどう?」と、新しい選択肢が提案されるかもしれない。
いや、具体的な提案とまでなるとあまりに事がうまく運びすぎているけれど。

相手だってあなたのことを大切に想っているはずです。そのバランスのプランニングには、きっと一緒に着手してくれるんじゃないかしら(してくれなかったら、そいつクソ野郎よ!ビンタしてやんな!)。

ひとりで考えていると、頭の中の折り合わない選択肢が不意に自分自身を襲い、ときにこころを傷つけてくるわよね。

でも大丈夫。あなたには今、一緒に生きる人がいます。

ならば、選択肢自体を2人で見つめ、考え直し、ともに歩んでいくにはどこに向かうべきかを、その選択の過程も支え合いながら決定していく。それが「ドバトの鳴き声はポロッポー」さんと、そのパートナーにはできるはず。

そうするための土台作りを、まずはぜひやってみてください。
「自分にも相手にも素直に、正直になってみる」という作業を通してね。

次札幌にいらっしゃった機会に、もしどこかで、たとえばエスコンなんかでお会いすることができたなら。
気楽に野球の話でもしながら、パートナーとの諸々がどうなったかも、ぜひ聞かせていただきたいわ。
エスコン通いのご友人も、その際はぜひご一緒にね。

なぁんて妄想をしながら、「ドバトの鳴き声はポロッポー」さんの明るい未来を願ってやまない女装が、札幌のすみっこで今日も生きているのでした。

ま・と・め

というわけで、今回は「人生の選択について」というお題で、あれやこれやと思いをめぐらせてみました。
勢いに任せて、突然アンデルセンとか引用しちゃったわ。笑

ちなみに、みんなはアンデルセンの童話の中だと何が好き?

あたしは圧倒的に『スズの兵隊』。少し悲しいけれどロマンチックなラストが、すんごく心に残るのよね。
嗚呼、誰かあたしのこと、身が溶けても愛し続けてくれるような人、どこかにいないかしら…(突然やめなさいーと)。

にしても、次の次の回で連載100本目かぁ、早い!
書き続けられているのは読者の皆さんのおかげです。大感謝。

それでは皆さん、また次回。Sitakkeね〜!

***

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***
文:満島てる子
イラスト制作:VES
編集:Sitakke編集部あい
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満島てる子:オープンリーゲイの女装子。北海道大学文学研究科修了後、「7丁目のパウダールーム」の店長に。 2021年7月よりWEBマガジン「Sitakke」にて読者参加型のお悩み相談コラム【てる子のお悩み相談ルーム】を連載中。お悩みは随時募集しています。

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