「ニコニコ春画」サービス終了へ 社会情勢を背景に約13年の歴史に幕
「ニコニコ」関連サービスの最新情報などを知らせる「ニコニコインフォ」にて、ニコニコ静画イラストコーナー内で提供しているサービス「ニコニコ春画」が、1月29日14時をもって終了することが発表されました。
理由については「昨今の社会環境や国際情勢などから検討を重ねた結果」と説明しています。
「ニコニコ春画」は、ニコニコ静画における、いわゆるアダルト向けサービス。投稿時にR-15カテゴリを設定したイラストや、過度に性的・過激な表現が含まれると判断されたイラストが掲載され、全年齢対象サービスであるニコニコ静画との住み分けを目的に、2011年8月より運用を開始しました。
終了理由は「昨今の社会環境や国際情勢などから検討を重ねた結果」と説明があるのみで、具体的な説明は避けられていますが、近年アダルトコンテンツに対しクレジットカード決済が停止となる事例が相次いでおり、電子書籍サービス「マンガ図書館Z」が決済サービスの契約解除を理由に、サイト停止を余儀なくされてしまったことも記憶に新しいところです。
ニコニコサービス全体でもVisaやMastercard、アメリカン・エキスプレスのカードを用いた決済が利用できなくなっており、2024年10月には海外の法令等も鑑みた総合的な取り組みとして「ニコニコサービス全体を対象とした規制範囲の見直し」を行っていくとしていた矢先の発表となりました。
サービス終了以後、「ニコニコ春画」に投稿されたイラストはすべて削除状態となり、イラスト投稿時に「R-15」「R-15（グロテスク表現を含む）」カテゴリを選択できなくなる、とのこと。もちろん従来のニコニコ静画のR-15基準以上の性的・過激な表現が含まれると判断できるイラストを投稿した場合は、削除のうえイラスト投稿禁止などの措置が取られます。
また、サービス終了にともない削除されたイラストを投稿していた方への、イラスト投稿禁止などの利用制限措置は発生しないものの、過去投稿したイラストは全て非表示・アクセス不可となるため、サービス終了までに自身の作品を必要に応じて保存しておくよう、呼び掛けが行われています。
発足から約13年と、長きにわたって運用されてきたサービスの突然の終了に、SNS上では「思い出がまたひとつ消えていく」「昨今のこういう流れ、どこまでいくのか心配」と、様々な反応が。Xでは一時トレンド入りするなど、波紋が広がっています。
＜参考・引用＞
ニコニコインフォ「『ニコニコ春画』サービス終了のお知らせ」
ニコニコ窓口担当（@nico_nico_talk）
（山口弘剛）
Publisher By おたくま経済新聞 | Edited By 山口 弘剛 | 記事元URL https://otakuma.net/archives/2025011702.html