【東京都内】初詣にもおすすめ! 猫ゆかりのお寺・神社6選。御朱印帳、お守り、みくじ……猫パワーを浴びよう
猫にまつわる寺、神社は都内にたくさんある。招き猫を拝んだり、猫にちなんだ授与品を入手するとホッと気持ちが和むもの。これは猫パワーによる御利益? 運が良ければ、境内を散歩中の猫にも会えるかも。
招福猫児(まねぎねこ)が心願成就を約束「大谿山 豪徳寺」【豪徳寺】
江戸時代前期のある夏の午後、鷹狩りの帰りだった彦根城主・井伊直孝が門前を通ると猫に手招きされたそう。不思議に思いつつ和尚に声をかけ、休憩させてもらうと突然の雷雨。おかげで濡れずにすんだ直孝はここを菩提寺とし、豪徳寺ではやがて招き猫を「招福猫児」と呼び大切に祀(まつ)るようになった。現在招福殿の奥には参詣者が奉納した招福猫児が。長年かけて数が増え、圧巻の景色に。
「大谿山 豪徳寺」詳細
大谿山 豪徳寺(だいけいざん ごうとくじ)
住所:東京都世田谷区豪徳寺2-24-7/営業時間:6:00〜17:00(寺務所受付は8:00~12:00・13:00~15:00)/定休日:無/アクセス:東急電鉄東急世田谷線宮の坂駅から徒歩5分、小田急電鉄小田原線豪徳寺駅から徒歩15分
参詣者に眠り猫がほほえむ「荻窪白山神社」【荻窪】
十二支に猫が入れなかった理由には諸説あるが、ネズミに騙(だま)されたというのが有力。それをかわいそうに思ったこちらの神職が、境内に眠り猫の石像を置いたのだという。東日本大震災以降、癒やしを求めて参拝に訪れる人が増えると、少しでも和んでもらおうと猫の石像を増やした。時には、遊びに来た地域猫が日向ぼっこしていたり、石像の上で昼寝する姿が見られることも。
「荻窪白山神社」詳細
荻窪白山神社(おぎくぼはくさんじんじゃ)
住所:東京都杉並区上荻1-21-7/営業時間:6:00~17:00(社務所受付は10:00~12:00・13:00~16:00)/アクセス:JR中央線・地下鉄丸ノ内線荻窪駅から徒歩5分
太田道灌を勝利に導いた黒猫「自性(じしょう)院無量寺」【落合南長崎】
猫地蔵堂に祀られた観音像の周りには、参詣者が奉納した招き猫がずらり。年に一度、節分の日に開帳される秘仏の猫地蔵は、室町時代の武将・太田道灌が納めたものとされる。一説によると、江古田原・沼袋の戦いで形勢が不利になり、夜道を彷徨(さまよ)っていたところ黒猫に手招きされ、こちらに辿(たど)り着いた。それで命を救われたとその猫を連れ帰ってかわいがり、御礼に奉納したのが猫地蔵だったとか。
「自性院無量寺」詳細
自性院無量寺(じしょういんむりょうじ)
住所:東京都新宿区西落合1-11-23/営業時間:9:00~17:00/アクセス:地下鉄大江戸線落合南長崎駅から徒歩3分
愛らしいみーちゃんを偲(しの)んで「戸越八幡神社」【戸越】
三毛猫のみーちゃんは神社の人気者だった。2023年9月に亡くなるまで20年以上境内で暮らし、そのみーちゃんに会うためわざわざ遠くから足を運ぶ参詣者も多かったようだ。「授与所の担当者がたまたま席を外していた時、みーちゃんがいつのまにか来て、店番のように座っていたことがあります」と、イラストレーターの猫田ぴろみさん。特別御朱印や手描き木札お守りなど、猫田さんが手掛けた授与品も人気だ。
「戸越八幡神社」詳細
戸越八幡神社
住所:東京都品川区戸越2-6-23/営業時間:境内自由(社務所受付は9:00~16:00)/アクセス:地下鉄浅草線戸越駅から徒歩5分
福猫が願いをかなえてくれる「代田八幡神社」【世田谷代田】
こぢんまりとした境内はいつもきれいで清々しい。天正15年(1591)に創建されて以来、代田地区の鎮守の神としてずっと人々を見守ってきた。福猫「ふくちゃん」は、近所にある縁起物雑貨と本の店『ふくもの堂』とのコラボによって生まれ、2018年から正式に授与品の仲間入り。肩に担いだ福袋には持ち主の願い事を入れているそうで、日ごろから感謝し、優しい心でふくちゃんを撫(な)でると大きく育ててくれるという。
「代田八幡神社」詳細
代田八幡神社
住所:東京都世田谷区代田3-57-1/営業時間:境内自由(社務所受付は9:00~16:00)/アクセス:小田急電鉄小田原線世田谷代田駅から徒歩4分
仲睦(むつ)まじく2匹の招き猫が並ぶ「今戸神社」【浅草】
夫婦の神である伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉冉尊(いざなみのみこと)が祀られていることから、縁結びや恋愛成就、夫婦円満の御利益があるとされる神社。こちらの招き猫は2匹がぴったり寄り添っているのが特徴で、仲の良い様子が表現されている。周辺地域では18世紀から今戸焼の生産が盛んになり、そのうちの一つとして招き猫も作られるようになった。そのため、今では招き猫の発祥地の一つとしても広く知られている(諸説あり)。
「今戸神社」詳細
今戸神社(いまどじんじゃ)
住所:東京都台東区今戸1-5-22/営業時間:境内自由(社務所受付は9~16時)/定休日:無/アクセス:私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス浅草駅から徒歩15分
取材・文=信藤舞子 撮影=オカダタカオ
『散歩の達人』2024年12月号より