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【福山市】麺屋 遼太郎 〜 辛いラーメンの「朱○麺」「辛ねぎ麺」が名物。地域にない個性に特化して人気店へ成長

備後とことこ

麺屋 遼太郎 〜 辛いラーメンの「朱○麺」「辛ねぎ麺」が名物。地域にない個性に特化して人気店へ成長

福山市内に、辛いもの好きをトリコにする、辛いラーメンで人気の店があります。

その名は「麺屋 遼太郎(めんや りょうたろう)」(以下「遼太郎」と記載)。

時間帯によっては、数多くの入店待ちが出るほど好評です。

看板メニューの「朱○麺(あかまるめん)」は辛いだけでなく、香ばしくニンニクの風味が広がり、野菜がタップリ山盛り。
ボリュームやスタミナも魅力です。

ほかにも「辛ねぎ麺」や「遼太郎麺」、各種サイドメニューといった人気メニューも。

麺屋 遼太郎の人気の秘密は、どこにあるのでしょうか。
同店のこだわり、おいしさのポイント、店の歴史などについて深掘りしましょう。

麺屋 遼太郎とは

遼太郎は福山市中部の沖野上町と、東部の東深津町の2店を構えているラーメン店です。

2013年(平成25年)に沖野上店がオープンし、2018年(平成30年)に2号店として東深津店がオープンしました。

遼太郎は「朱○麺」や「辛ねぎ麺」といった、辛いラーメンが名物の店
辛いもの好きのあいだで人気になり、口コミで評判が広がりました。

今では時間帯によってお客が並んで待つほど、福山を代表する辛いラーメンの店になりました。

もちろん辛いラーメン以外のメニューにも力を入れており、人気です。

沖野上店の店内は、カウンター席と座敷があります。

カウンター席は12脚
座敷は6人がけが1卓、4人がけが1卓

東深津店

東深津店 外観

2号店となる東深津店は、東深津町二丁目の「東部陸橋北」交差点の北西角にあるマンションの1階にあります。

市立深津小学校のすぐ南東です。

駐車場は店頭にあるほか、マンションのすぐ裏側に第二駐車場があります。

店頭の駐車場は、店のすぐ目の前の区画のみに駐車してください。

第二駐車場は共同駐車場で、店名が掲げられている区画が駐車場所です。

麺屋 遼太郎のメニュー紹介

2025年(令和7年)4月時点の情報。価格は消費税込

看板メニューで圧倒的を誇るのが辛いラーメン「朱○麺」。
同じく辛いラーメンの「辛ねぎ麺」も人気です。

辛いラーメンは、希望で辛さの調整ができます。

辛さは、メニューに1〜4辛まで書かれてありますが、裏メニューとして最大30辛まで対応できるそうです。
また0辛(辛さなし)にもできます。

また「遼太郎麺」は辛くない醤油ラーメン。
遼太郎麺は朱○麺や辛ねぎラーメンのベースとなっている、遼太郎自慢の一杯です。

ほかに「つけ麺」もあり、辛さの追加も可能です。

サイドメニューとして「チャーハン」やオリジナルの「旨辛飯」「チャーシュー飯」などのごはんもの、「餃子」や「鶏の唐揚げ」などがラインナップ。

ラーメンとのセットメニューもそろっています。

小学生以下限定の「お子様ラーメン」もあるので、子連れでも安心です。

お子様らーめん

このほか、時季限定のメニューも登場することがあります。
たとえば夏季には「冷麺」、冬季に「みそ麺」など。

なお東深津店もメニューは同じです。

人気・イチオシのメニュー

遼太郎のメニューから、人気のメニューや店イチオシのメニューを紹介しましょう。

朱○麺

朱○麺」は遼太郎の看板メニューで、一番人気です。

約70%の人が注文するそうで、圧倒的な人気を誇ります。

朱○麺は醤油ラーメンに、ラー油とともに炒めた盛りだくさんの太モヤシ・ニラ・ニンニク・タカノツメが山盛りになっています。

ボリューム感もあってスタミナも満点で、お得な印象です。

食べると、まず炒めた野菜の香ばしさとニンニクの風味が口の中いっぱいに広がって、おいしい味わいを楽しめます。

その後、ピリ辛さがやって来ます。

注文したのは、基本となる「1辛」。
1辛といえども、なかなかの辛さです。

そして野菜のほのかなやさしい甘みとシャキシャキ感、ほどよく残ったみずみずしさなどが現れます。

また、小さくサイコロ状にカットされたチャーシューも。

一杯でさまざまな味わいが楽しめるのも、朱○麺の魅力ではないでしょうか。

スープは甘みのある醤油味で奥深さがあります。
そこに、ピリ辛さや野菜の香ばしさが混じり合うのです。

麺は平打ちのストレートで、自家製麺
プリプリとした食感が、スープと絡んでおいしいです。

朱○麺は辛いだけでなく、しっかりとしたおいしさがベースにあるので、ドンドンと食べ進められます。

辛ねぎ麺

過去の訪問時に撮影(東深津店)

辛ねぎ麺」も辛いラーメンで、人気ナンバー2のメニュー。

約20%の人が注文するそうです。

辛ねぎ麺は醤油スープの上に、山盛りの青ネギが載っており、ネギ好きにとってたまらない一品。

過去の訪問時に撮影(東深津店)

青ネギは千切りされ、ラー油で香ばしく炒められており、上には糸トウガラシが載っています。

辛ねぎ麺のスープは朱○麺と同じ醤油スープです。

過去の訪問時に撮影(東深津店)

朱○麺と異なり、辛ねぎ麺のスープにはブタの背脂が入っています。

過去の訪問時に撮影(東深津店)

麺は、朱○麺と同じ自家製の平打ちストレートです。

過去の訪問時に撮影(東深津店)

辛ねぎ麺の上部分を食べると大変香ばしく、さらにシャキシャキとしたネギの食感とともにほどよく残ったみずみずしさ、ネギの風味が広がります。

辛さは「1辛」を注文しました。
朱○麺と同じく、なかなかのピリ辛さです。

ネギをスープにしっかりと浸すと、さらにおいしくなりましたので、おすすめ。

スープは甘めの醤油味と香ばしさ、ピリ辛さとともに、背脂のコクや甘みが加わり、自家製麺やネギとの相性も良いです。

辛ねぎ麺は辛いものが好きで、なおかつネギが好きな人はやみつきになるのではないでしょうか。

なお、辛いのが苦手な人には「ねぎ麺」もあるので、こちらもおすすめです。
ねぎ麺も岡山産の桃太郞ネギを使用しています。

遼太郎麺

過去の訪問時に撮影

遼太郎麺」は醤油スープのラーメンです。
辛いラーメンではありません。

朱○麺や辛ねぎ麺のスープは、遼太郎麺のスープがベースになっています。
つまり遼太郎麺は、遼太郎の基本形となるラーメンです。

過去の訪問時に撮影

尾道系の醤油ラーメンで、スープには大小のブタの背脂が浮いています。

具材は白ネギの千切り(白髪ネギ)、チャーシュー、メンマ、半熟の味付け玉子が半玉。

麺は朱○麺や辛ねぎ麺と同じく、自家製の平打ちストレート麺です。

過去の訪問時に撮影

スープは醤油の甘辛風味。

過去の訪問時に撮影

同時にコクも感じられ、奥深い味わいです。
そこへ背脂の甘みが加わってきます。

麺はモチモチとしていて、スープとよく合います。

ネギはシャキシャキとしていて、スープに浸すとおいしさ倍増です。

チャーシューは赤身と脂身のバランスが良く、味付けは薄めで、スープとの相性がいいと思います。

過去の訪問時に撮影

遼太郎麺は基本のラーメンというだけあり、しっかりとしたおいしさです。
あえて遼太郎麺を注文しても楽しめるでしょう。

旨辛飯

旨辛飯(うまからめし)」は、遼太郎のオリジナルのごはんものです。

ごはんの上にタップリの刻み青ネギ、その上にブタの背脂を載せ、ラー油牡蠣醤油(かきじょうゆ)をかけています。

味わいが濃すぎず、背脂の甘みやうまみ、ほど良い甘辛さの牡蠣醤油の味わい、辛すぎないピリ辛さ、ネギのシャキシャキ感などが一体となり、食が進みます。

旨辛飯はシンプルながら、とてもおいしい一杯です。

量もほどよいので、ラーメンのお供として注文するのにちょうど良いのではないでしょうか。

鶏の唐揚げ

鶏の唐揚げ」は、サイドメニューでとくに人気があるメニューです。

ラーメン店のサイドメニューで、定番の一つですね。

鶏の唐揚げは、一皿5個盛り。
野菜も添えられているのも、うれしいポイントです。

遼太郎の鶏の唐揚げは、1個が大きめサイズ。

食べると、衣が軽快な音を立てるほどカリカリッとしています。
そして、とても香ばしい。

中の肉はジューシーで、ほどよくプリッとしていて肉の味わいが楽しめます。
これはごはんを欲する味わいです。

ちなみに、好きなラーメンとごはん・唐揚げ3個の「唐揚げセット」もあります。

福山を代表する辛いラーメンが名物の店・麺屋 遼太郎。

運営する株式会社 R.R&Kの代表・三島靖司(みしま やすし)さんに話を聞きました。

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麺屋 遼太郎の代表・三島 靖司さんへインタビュー

代表の三島 靖司(みしま やすし)さん

福山を代表する辛いラーメンが名物の店・麺屋 遼太郎(めんや りょうたろう)。

運営する株式会社 R.R&Kの代表・三島靖司(みしま やすし)さんに、開業の経緯やこだわり、今後の展望・課題などの話を聞きました。

ダイレクトに感謝の声がもらえる飲食店の醍醐味に魅了される

つけ麺(過去の訪問時に撮影)

──飲食業をめざした経緯を教えてほしい。

三島(敬称略)──

もともと私は京都市で生まれ育ちました。
飲食業界に進みたかったわけでなく、めざしていたのは建築業界。

高校卒業後に建築関係の学校へ進学しました。

学業のかたわらアルバイトをすることにし、見つけたのがラーメン店。

そこで初めて、自分で作った料理をお客様に食べてもらうという経験をしました。

そして自分の提供したものに対して、お客様からダイレクトに感謝の気持ちがいただけるという、飲食業界の醍醐味を知ったのです。

とてもうれしい体験で、飲食業界は自分に向いていると感じました。

将来は建築業界ではなく、飲食業界に進もうと方針転換を決意。

その後、アルバイトをしていたラーメン店に正社員として入社しました。

その店で働いて約20年ほど経ったとき、妻が実家のある福山に帰郷することになったのです。

私も退職して、一緒に福山に移り住むことにしました。

「ぶち辛ねぎ餃子」は、餃子の上にタップリの刻み青ネギとラー油をかけている(過去の訪問時に撮影)

──その後、福山で開業した経緯は?

三島──

福山に来てからも、数店のラーメン店で働きました。

その後、独立採算の形でラーメン店の店長をすることになったんです。

その店は開店後、少しずつお客様が増えていきました。
辛いラーメンが看板メニューとなり、とくに辛いもの好きのかたに人気になったんです。

しかし、オーナー側の都合でその店を閉めることになりました。

せっかくここまで店を成長させましたし、私はまだまだ挑戦できることもあると思っていました。

お客様も残念がるかたが多かったです。

そこで思い切って自分で一からラーメン店を始めようと考え、独立に至りました。

開業するラーメン店は、閉店した店と同じく辛いラーメンを看板とする店です。

こうして2013年(平成25年)7月、沖野上町に「麺屋 遼太郎」を開業しました。

福山は競合店でも「地元を盛り上げる仲間意識」が強いと感じた

「チャーハン」も人気がある

──開業時の苦労したことなどがあれば、知りたい。

三島──

ラーメン店の勤務歴は長いですが、経営はしたことがありません。
店長を任された最後の店も、裁量は大きかったとはいえ、あくまでも従業員。

資金調達から物件探しまで、ラーメン店開業に関するノウハウがまったくありませんでした。

そこでアドバイスをいただいたり、相談に乗っていただいたりしたのが、近くにあったラーメン店の満麺亭を運営する後藤尚通代表だったのです。

後藤代表は私が前店の店長時代から、いろいろとアドバイスしていただいていました。

本来なら競合店であり、競争相手ですよね。

福山という地域は「競合店はただのライバルではなく、同じ地域を盛り上げる同業の仲間として切磋琢磨していく」と意識が強い土地柄だなと感じ、私も意識が変わりました。

満麺亭・後藤尚通代表の直筆によるロゴ

──店名の由来は?

三島──

実は「遼太郎」というのは、息子の名前なんです。

京都時代、一度ラーメン店を辞めようかと思っていたことがありました。

そのときに、息子から「お父さんの作るラーメンが、一番おいしい」といわれ、辞めるのを踏みとどまったことがあります。

息子の言葉がなければ、ラーメン店の開業につながっていなかったので、感謝の意味を込めて店名にしました。

それに息子の名前の店だと、失敗できません。
自分自身に発破をかける意味もありました。

ちなみに店のロゴは、満麺亭・後藤代表の直筆です。

開業にあたって力を貸していただいたので、感謝の意味も込めて、お願いしました。

福山でほかになかった「辛いラーメン」を看板にすえた店に

朱○麺

──店長を任された店、新しく開業した「遼太郎」とも辛いラーメンを看板にしたのは、なぜ?

三島──

店長を任された店には、いろいろなメニューがあったんです。
しかし「これだ!」という看板メニューが必要だと考えました。

パッとイメージできるラーメンがあると印象に残りやすく、食べに行くときに候補として挙がりやすいからです。

そこでメニューにあった、辛いラーメンを看板にしてみようと考えました。

お客様に辛いラーメンが好きで、それを目当てに来店されるかたが何人かいたからです。

また当時、福山あたりでは辛いラーメンを看板にしていた店が少なかったことも理由でした。

辛いラーメンを看板としてアピールし始めてから、少しずつ辛いもの好きのかたが知り合いの辛いもの好きを連れてくるようになり、口コミで名前が広がっていきました

SNSが盛んになってきた背景もあると思います。

辛さの段階など、お客様の要望を可能な限り取り入れ、ブラッシュアップもしてきましたね。

やがて、おかげさまでたくさんのお客様に並んでいただけるほどに成長できました。

なお、遼太郎の辛いラーメンの「朱○麺」という名前は、店長を任された店の名前の一部に由来しています。

2号店を出店、セントラル・キッチンの設置で業務効率化

チャーシュー飯(過去の訪問時に撮影)

──営業上で工夫している点を教えてほしい。

三島──

本当にありがたいことに、大勢のお客様に来ていただけるようになりました。

いっぽうでお客様が多く並ぶことになったため、古参のかたが来店しづらくなったという声が多かったのです。

そこで2号店を出すことで、お客様を分散させることにしました。

ちょうど市内東部の東深津町に良い物件があり、2018年(平成30年)10月に2号店の東深津店をオープン。

また2024年(令和6年)に、セントラル・キッチンを設けました。

2店舗体制でもより効率性を上げつつ、クオリティーを保っていくためです。

セントラル・キッチンでは自家製麺の製造、チャーシューの製造、野菜のカットなどの下準備をおこない、店舗へ配送します。

とくにネギは当店では白ネギ・青ネギに加え、辛ねぎ麺・ねぎ麺用の桃太郞ネギの3種類があります。
しかもメニューによってカット方法もさまざま。

セントラル・キッチンによって、店での作業負担が大幅に軽減されました。

今後の展望

──今後の展望や課題を教えてほしい。

三島──

セントラル・キッチンを設けて一年。
このまま順調に体制が整えば、3号店にも挑戦してみたいですね。

せっかく福山のみなさまに愛されているラーメンです。

福山以外のかたにも味わってもらいたいなと思っています。

だから、できれば福山市外で出してみたいですね。

福山で人気の辛いラーメンの名店・麺屋 遼太郎

朱○麺とぶち辛ねぎ餃子・ごはんが付く「ぶちセット」(過去の訪問時に撮影)

福山市でいち早く「辛いラーメン」が名物の店として売り出した、麺屋 遼太郎。

最大で30辛まで対応可能な「朱○麺」や「辛ねぎ麺」は、辛いもの好きにはぜひ食べていただきたいメニューです。

また遼太郎のラーメンは辛いだけでなく。タップリの野菜と、炒めた野菜の香ばしさ、奥深い醤油味のスープなども魅力。

辛いものが得意でないかたも満足できるラーメンです。

ぜひ一度、遼太郎自慢のラーメンを味わってみてください。

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