逗子社協 認知症、許容する町へ 映画上映会で啓発
若年性アルツハイマー型認知症の丹野智文さんの実話に基づいた映画『オレンジ・ランプ』(2023年/三原光尋監督)の上映会が3月25日、逗子市文化プラザなぎさホールで行われた。逗子市社会福祉協議会の主催。
上映後には丹野さんが登壇。1974年生まれの丹野さんは39歳で認知症と診断された。勤務していた自動車販売会社では営業から事務職に異動し、勤務を続けながら、自らの経験を語る講演活動にも力を入れている。
当日は事前に寄せられた質問に答える形で、自身の日常生活での出来事を交えながら、認知症とどう向き合うか、社会がどうあるべきかを語った。
認知症の人とどう付き合えばいいかという質問には「認知症かどうかは関係ない。困っていれば助ければいいし、困ってなければそのままでいい。なぜ認知症だと助けなければならないと思うのか。大切なのは普段からあいさつなど普通の会話をして、気軽に『助けて』と言える関係性を構築すること」と答えた。
また、「今回のような企画があると『認知症になっても安心して暮らせるまち』を目指す、とよく言われるが、そうではなく『安心して認知症になれるまち』を作ってほしいと」強調した。