人口の8割以上が外国籍?!世界屈指の産油国で国民総所得も世界トップ!UAEで富裕層の生活を支える低賃金労働者とは?【図解 地理と経済の話】
人口の8割以上が外国籍の国がある【図解 地理と経済の話】
富裕層の生活を支える低賃金の労働者
中東にあるアラブ首長国連邦(UAE)は、アブダビ、ドバイ、シャールジャ、ウンム・アル= カイワイン、アジュマン、フジャイラ、ラアス・アル= ハイマの7つの首長国が集まって結成されました。
UAEは世界屈指の産油国で、1人あたりの国民総所得も世界トップクラス。オイルマネーで潤った代表的な国といえるでしょう。ただし、すべての首長国で石油を算出しているわけではなく、ほとんどはUAEの面積の大半を占めるアブダビが担っています。一方、日本ではアブダビよりも名前が知られているドバイは算出量が少なく、代わりに貿易や金融などで存在感を発揮しています。
結成当初は石油への依存度が高かったUAEも、次第に産業構造を変化させ、金融・流通のウェイトを高めていきました。その過程で国内のインフラ整備や、高層ビルなどの建設ラッシュが起き、多くの労働力が必要に。その需要を満たしたのが、南アジアや北アフリカから出稼ぎに来た外国人労働者です。人口1000万人のうち、UAE国籍を持つ住民が1~2割しかいないという特殊な人口構成になったのもそのためです。
そうしてUAE経済を下支えしている外国人労働者ですが、低賃金で働かされ、厳しい生活を余儀なくされているのが実状です。
出典:『眠れなくなるほど面白い 図解 地理と経済の話』