3年ぶりに全国大会に出場する大分ラグビースクール 【大分県】
50年以上の歴史を持つ大分ラグビースクールの6年生が、九州・沖縄8県24チームが参加したトライドリームカップを勝ち抜き、25日から横浜で開催される全国大会ヒーローズカップへ出場する。
今年の6年生は23人(男子19人、女子4人)。突出した力を持つ選手はいないが、チームワークと攻撃力を武器にさまざまな大会で結果を残してきた。「6年生は3年前、ヒーローズカップに出場した先輩を見て『自分たちも全国に行く』と決め、厳しい練習に耐えてきた。3年ぶりに全国への切符を手に入れたことはうれしいが、結果以上に、やり抜くことの大切さ、頑張りが結果につながることなど、多くを学ぶことができた」。そう話すのは岡林輝章コーチ。選手たちがひたむきに練習に取り組む姿を見てきたからこそ、全国出場を決めた瞬間、指導陣や保護者も泣いて喜びを分かち合ったという。
目標は全国制覇。全国で勝つのは簡単ではないが、強豪が多いトライドリームカップを勝ち抜いたことは大きな自信になった。現在は攻撃力の向上、苦手とするディフェンスの強化など、あらゆる面でチーム、個人の力の底上げに取り組んでいる。うまくハマれば、優勝のチャンスは十分にある。
6年生を中心に厳しい練習に耐えてきた
チームをけん引するのはキャプテンでスタンドオフの川内桜諒(6年・城南小)。リーダーシップがあり、プレーで仲間を引っ張る熱いハートの持ち主。「相手がどんなチームでも圧倒的な勝利を狙う。全国には180cm超えの選手も多いが、当たり負けはしない」と強い気持ちで全国に臨む。
副キャプテンでフォワードの堀カンナ(6年・南大分小)は、男子に負けない気合のこもったプレーでチームに貢献する。小柄だが負けん気が強く、「本当は体の大きな男子とプレーするのは怖い。でも負ける方が嫌だ。全国では自分の役割をしっかり果たし、優勝を目指したい」と意気込んでいる。
練習では自主性を重視しており、川内が中心となって選手のみのミーティングを行うことが多い。何が足りないのか、克服するためにどうすればいいのか自ら考え、行動することで大きく成長したという。
最後に「今回、全国大会に出場する6年生は、1年生の頃、日本で開催されたラグビーワールドカップに触発されてラグビーを始めた子が多い。私たちが全国で活躍し、子どもたちがラグビーに興味を持つきっかけになれたら」と話してくれた岡林コーチ。大分に再びラグビー熱を呼び込むためにも、全国での飛躍を誓う。
キャプテンの川内桜諒と副キャプテンの堀カンナ
(甲斐理恵)