「92歳認知症の母が家から消えた。走り回って探したけれど見つからず、警察に頼ろうとしたところで...」(兵庫県・60代女性)
兵庫県在住の60代女性・Hさんは、1人暮らしの老母を姉と交代で世話している。
1月のある日、彼女は仕事後に母の家へ向かったのだが、そこに母の姿はなくて......。
<Hさんからのおたより>
92歳の母はひとり暮らし。認知症は年々深刻になる一方、体は健康で、姉と交代で泊まり込みでの介護をし始めて5年になります。
日中はデイサービスを利用し、仕事終わりに急いで駆けつけていますが、若干1人きりの時間が出来てしまいます。
1月のある日、家に行くと母が居ませんでした。
大柄な男性が母を支えて...
家から出ていってしまっていることは時々はあったのですが、この日はいつもいる周辺に姿がない。
1月の午後6時30分は寒く真っ暗で、上着も家に置いたまま。姉に連絡し、走り回って探すこと1時間。凍死、交通事故死、最悪の事態も頭をよぎっていました。
いよいよ警察かと思った時、大柄な男性に支えられて歩く母を発見しました。
ころんでいた母を見つけて一緒に家を探してくださっていたとか。聞けば他に女性2人も助けてくださっていたようす。
お名前などをお聞きしましたが名乗られずに早々に立ち去られました。感謝の言葉もありません。
実は、自分で言葉にするのはおこがましいですが、私はこの男性のようなタイプ。困った方を放っておけず、出来る限りのお世話をして名前は決して名乗らずに早々と立ち去っていました。
見返りは期待していませんし、私とすれば普通のことでしかありません。
しかし反対の立場になってみると、お礼を100万回言っても足りないくらいで......。本当に本当にありがとうございました。
直接お礼を伝えられない、ご恩を返せない人もいます。巡り巡ってご恩を返せるように、微力ですが目の前にもし困った方がいたら、もっともっともっともっと力になりたいと思いました。
誰かに伝えたい「あの時はありがとう」、聞かせて!
名前も知らない、どこにいるかもわからない......。そんな誰かに伝えたい「ありがとう」や「ごめんなさい」を心の中に秘めている、という人もいるだろう。
Jタウンネットでは読者の皆さんの「『ありがとう』と伝えたいエピソード」「『ごめんなさい』を伝えたいエピソード」を募集している。
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