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「親族は仲良くしなきゃダメ!」という考えは幻想⁉ 兄弟・親戚のお悩みQ&A

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「親族は仲良くしなきゃダメ!」という考えは幻想⁉ 兄弟・親戚のお悩みQ&A

お悩み別に解決策を伝授!


相手が「兄弟・親戚」の場合


過去にどんなに仲が良くても、ちょっとしたことでヒビが入りやすいのが、兄弟姉妹や親戚との関係。遺産相続や冠婚葬祭、老いた両親の介護など、大人世代にはさまざまな難関が襲いかかります。今回はそんな難問に出会った時の解決案を女性の生き方アドバイザーの山脇由貴子(やまわき・ゆきこ)さんにうかがいました。


※この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2025年2月号に掲載の情報です。


遺産問題で揉めています!
<お悩み>
母親が90歳で大往生。遺産をどう分けるかで兄弟姉妹の間でケンカになり、解決できそうにありません。うまくまとめる方法はありませんか?(大阪府・益田美佳さん)



<解決策>
私のクライアントでも、30年に渡ってもめている方がいらっしゃいます。話し合えばうまくやれるだろうと思うのは大きな間違いですので、早々に弁護士を入れることをおすすめします。親族間の仲が悪くなっても、暮らしの上でそこまで困ることはないはず。「親族は仲良くしなきゃダメ!」という幻想は捨てましょう。また、男性の方が金銭面での話が得意なことが多いので、夫に表に立ってもらうのもアリです。


母に愛され続けた兄。面倒見たくない!
<お悩み>
母は兄を優遇し、私は放置状態。兄が「助けてよ。2人きりのきょうだいだろ」って言ってきますが、嫌です!(岡山県・丸山佳奈さん)



<解決策>
おつらい思いをしてきましたね。お兄さんに対しては、「もう関わり合いになりたくありません」と、ハッキリ言ってしまいましょう。小さい頃に受けた傷は、大人になっても消えませんから、態度で示していいんですよ。もちろん、ひどいことをしている気持ちになることもあるでしょう。でも、絶縁したいくらいつらい気持ちにさせているのは相手のほう。お兄さんは自分だけが母から優遇されていることに気付いていないわけがありませんし、見て見ぬふりをしてきた罪がありますから。


義妹の性格についていけません
<お悩み>
疎遠な弟嫁から「将来、ウチの子に面倒を見てほしければ金をよこせ」と言われ、愕然。
(北海道・田中希久江さん)



<解決策>
親戚と仲良くしなければならないという法律はないので、絶縁上等でいいと思います。また、弟夫婦に遺産が行くかどうかは、あなたが夫より長生きするかどうかで決まるもの。不安があれば弁護士や司法書士を入れ、遺言書を作ることをおすすめします。


法事は誰が仕切る?やめどきは?
<お悩み>
高齢になったためか、きょうだいの誰もが冠婚葬祭の音頭を取ることを嫌がります。昨年、父の年忌法要をしたのですが、ケンカばかりでした...。(東京都・渡辺恵理子さん)



<解決策>
よく誤解されていることですが、いわゆる冠婚葬祭の行事は、やらなければいけないものではありません。やりたくなければ、やらなくていいんです。誰かの負担にしかならないようであれば「みんな嫌がっているし、もうやらなくていいんじゃない?」と提案してみましょう。たとえ親の法事であっても、相手はすでに亡くなっている人。生きている人を最優先にし、しきたりにがんじがらめにならないようにしましょう。ちなみに、やめるにしろ、続けるにしろ、話し合いを行うのはとても大切です。勝手に「もうやめた!」と放り投げるのではなく、お互い遺恨が残らないよう話し合いましょう。


墓じまいのタイミングは?
<お悩み>
父方の曾祖父母と祖父母の墓じまいに、お金も出さない親戚が猛反対。いつまでお墓や親戚関係を維持する?(埼玉県・谷 玲子さん)



<解決策>
いずれしなければいけない墓じまい。親族間で揉めることがあるようなら夫に話し合いに参加してもらい、違う視点から見てもらってください。こうすることで互いに腑に落ちる解決策を見つけられることがあるので、ぜひ試してみてください。なお、親戚付き合いは、続けるも続けないも自分たちの気持ち次第。面倒だと思えばやめればいいだけです。ちなみに、こうした終活は早め早めに考えておきたいもの。後回しにせず、事前に夫婦や家族で話し合いを行っておきましょう。

両親の介護でクタクタです...
<お悩み>
要支援の両親と同居で介護中。私自身も60代になり、体力的にも精神的にもつらく、両親の顔を見るたびにため息が出そうになります。(東京都・竹内みどりさん)



<解決策>
無理を続けてあなたが倒れてしまったら、元も子もありません。ヘルパーを使うのはもちろん、介護保険で施設に入ってもらうなど、頼れるものは全て使うようにしましょう。ここまではできる、これ以上はできないというラインを決め、手助けはできる範囲にとどめましょう。




構成・取材・文/和栗 恵 イラスト/山村真代


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