猫が『グゥ』と鳴くのには、どんな意味が?秘められた3つのキモチ
1.警戒注意!
猫は想定外のハプニングが苦手です。特に、自分のテリトリーを脅かす不安要素には鋭く反応します。
たとえば、配達業者さんのインターフォンを聞いたり、窓越しの庭を横切る外猫を見かけたとき、警戒する意味で、猫は「ぐぅ」と低い声で鳴きます。いつものかわいらしい鳴き声とまったく違うので、飼い主さんはびっくりするかもしれません。
猫は縄張りをとても大切にする動物で、安全と安心感を何よりも優先させます。毎日、決まった時間におうちの中をパトロールするのも、安全確認の一環です。
外部からの予期せぬ「刺激」は、猫からすれば、環境の変化をもたらす予兆であり、ストレスの発生源にもなります。
愛猫が低い声で「ぐぅ」と鳴いたら、自分の身を守るために、野生のスイッチが入ったと理解してみてください。
2.「うれしい」「甘えたい」を伝える
飼い主さんに好意を伝える際にも、猫は「ぐぅ」と鳴きます。ただし、警戒中とは異なり、声のトーンはやや高めです。おやつなどの自分の要望が通ったとき、おもちゃ遊びに興奮気味になったときなどに聞こえてくるケースがあります。
つまりは、愛猫にとって好ましい状況で、感情が高ぶるあまり、発せられる声と考えていいでしょう。もしかすると、自分でも意識できないほど、無意識的な反応かもしれません。
うれしい気持ちを表すのと同じように、甘えたいときにも「ぐぅ」と鳴くことがあります。最高度にリラックスした証、ゴロゴロ音に近い鳴き声です。猫によっては、ゴロゴロとはっきり鳴かず、「ぐぅ」のように聞こえてくることもあります。
ちなみに、ほぼ無音で、口だけを動かす猫の「サイレントニャー」は、飼い主さんに対する最上の愛情表現であり、「名飼い主」として表彰されたようなものです。
3.ただの返事の可能性も
これまで説明してきた2例に該当しないのが、ただの返事、という可能性です。
猫は気まぐれな動物で、飼い主さんの呼びかけに毎回、機嫌よく「ニャー!」などと答えてくれるわけではありません。つれなくスルーするのも日常茶飯事で、ときに、面倒くさげにしっぽをちょこっとだけ振って塩対応することもあります。
「ぐぅ」の鳴き声は、睡眠時に多いと言われています。眠気まなこのぼんやり頭で、「何か聞こえたぞ…とりあえず、返事だけはしておくか」という気持ちなのかもしれません。
しっぽの動きと同様に、猫の鳴き声はとてもバリエーション豊かで、そのときの感情がダイレクトに表れています。
まとめ
猫の鳴き声は多彩です。今回は、愛猫が「グゥ」と鳴くとき、どんな心理状態が隠されているのか、3つのパターンを挙げて解説しました。簡単にまとめると、「警戒している」「甘えたい(うれしい)」「ただの返事」です。
3つの違いは、トーンが高いかどうかで決まります。みなさんにとって、記事内容が愛猫の気持ちを知る手がかりになれば、これほどうれしいことはありません。