吉田康雄のザ・チャレンジへらぶな【真冬の野釣りでやらかした!?:第5回】
テーマは「真冬の野釣りでやらかした!?」。群馬県館林市にある城沼でのリベンジ取材は、いよいよ佳境に差し掛かった。ベタナギなのにドボンを選択した吉田。しかしこれが見事にハマり、後半は独り舞台となった。
重めのドボンオモリを使う
城沼のように水深が1m以内と激浅の釣り場を真冬に攻略しようとするなら、長竿はほぼほぼ必須だ。問題はバランス底なのか、それともドボンかだ。
吉田康雄
「本来ならバランス釣りでやりたいですよね。そのほうが楽しいでしょうし。ただ釣れるかどうかは話が別です」
なんで?
吉田康雄
「長竿でバランス底をやるなら風流れがないとか水面が静かだとか条件が整ってないと難しいですよね」
そりゃそうだ。
吉田康雄
「ですが、水深が浅い釣り場で穏やかな日というのは、得てして食い渋ることが多いんです」
荒れてるほうがアタリが出やすいってよく言うもんね。
吉田康雄
「はい。ですがそのような荒れている条件でバランス釣りはほぼ不可能ですので、必然的にドボンになります」
だよね。エサが流されては釣りにならないし、そもそも仕掛けを前に振り込めなければ釣り以前の話だしね。
吉田康雄
「そうなんです。重めのドボンオモリを使えばたとえ向かい風であっても振れますから」
でも、今はほぼほぼベタナギだよ。バランス釣りも可能だったはず?
圧倒するペースに
今回のリベンジ取材はボート騒音によるイレギュラーはあったものの、風は穏やかだった。流れは多少出ていたが、やろうと思えばバランスもできたはずだ。ところが吉田は迷うことなく竿24尺で外通しを選択し、すぐに尺2寸弱をゲット。その後もアタリが続き、並びを圧倒するペースで竿を曲げ始めた。
もちろん数釣りがテーマではないので吉田には「もっとデカいのを釣れよ」などと横からゲキを飛ばしていた記者だったが、内心はうらやましくさえ感じていた。
なんで1人だけアタるんだ?釣った者勝ちの世界なんだから、少しはインストラクターらしく解説してくれよ!
吉田康雄
「関口さんのお眼鏡にかなうようなサイズが今のところ出ないので黙ってました(笑)。まあ正直ボクにもよくわかりませんが、あえて言うならハリスが寝ているのがいいのかもしれませんね」
確かにドボンならハリスは寝るよね。
吉田康雄
「はい。そこで話を最初に戻します。今日のようなベタナギでは食い渋ることが多い。これは事実ですよね」
だね。
吉田康雄
「つまりハリスを寝かせることイコール食い渋った魚に効果があるということではないでしょうか。それにエサも流されませんし」
なるほどね。
吉田康雄
「あとは底の状態とかもあるでしょう。活性があれば多少エサがヘドロに潜り込んでも口先でエサをあおって食べてしまう魚もいるでしょう。しかし食い渋ると、そこまでしてエサを追わない」
つまりドボンはヘドロ底に強いって話ね?
吉田康雄
「はい。食いは渋くともエサが底に潜らす出ていれば、たまたま通りかかった魚が食いついてくれるかもしれませんしね」
最大38.9cmゲット
そんなことを話しながら釣りを続けていた吉田だったが14時57分、ついにこの日の最大サイズとなる38.9cmをゲット。枚数も7枚とガイドの高西氏や記者を圧倒して竿を納めた。
40cmには少し足りなかったけど、いい魚が出たね。これなら合格だ!
吉田康雄
「いやー、一時はどうなるかと思いました。リベンジ取材までやらせてもらって結果を出せなかったら、また関口さんに叱られるって内心ドキドキしてましたから」
いやいや、今回はお見事だったよ。竿24尺外通しに替えた11時すぎからは、まさに独り舞台だったしね。来月の取材もこの調子で頼むぜ!
吉田康雄
「来月はどこでやるんですか?」
例の釣り堀かな。昨年コテンパンにやられたよね。インストラクターが釣り堀で1枚のままじゃ話にならんから、名誉挽回の機会を与えてあげようかなって。
吉田康雄
「頑張ります!」
次回も「真冬の野釣りでやらかした!?」です。
<週刊へらニュース編集部 関口/TSURINEWS編>
この記事は『週刊へらニュース』2025年1月31日号に掲載された記事を再編集したものになります。