駐車場一台分のみでコインランドリー!?サイズダウンして事業拡大「フトン巻きの“コジロー”」
──今回はブルームーンパートナーズの伊波貢さんとお伝えします。
伊波さん 「今回のテーマは『新業態でさらなる事業拡大をめざす』です」 ブルームーンパートナーズとは? ビジネス・コンサルティングを中心に、調査、人材育成、事業開発、販売、ブランド・マネジメントを総合的にサポートする民間の企業支援組織です。 各分野のプロフェッショナルが集結し、沖縄に画期的なソリューションをもたらします。 ※公式HPより引用
地域に親しまれている企業が新たな営業形態を展開することで、さらなる事業の拡大につなげようとする動きがあります。どんな戦略があるのか?そんな企業を取材しました。
フトン巻きのジローならぬ “コジロー”とは?
伊波さん 「駐車場スペースにコインランドリーができたということでやって参りましたが、よく見るフトン巻きのジローかと思ったらフトン巻きの“コジロー”でした」
2016年に糸満市で1号店をオープンさせたフトン巻きのジロー。 2025年2月時点では、全国で151店舗を展開し、おととしには東京証券取引所「東京プロマーケット」に上場するなど成長を続ける中、新たな戦略として乗り出したのが『コジロー』です。
Q.どうしてこれを始めたんでしょうか?
フトン巻きのジロー 森下洋次郎 代表取締役 「コインランドリー自体は、やっぱり近さが大事。お客様にとって、近いと利便性が高いというところがアンケート調査によってありましたので、なるべく住宅街の、マンションの敷地の中で作れるような業態がいいだろうというところでコジローを開発させていただきました」
設置に必要なスペースは、駐車場一台分のみです。
伊波さん 「土足厳禁で、室内もとてもきれいです。思った以上に広い感じがします」
フトン巻きのジロー 森下洋次郎 代表取締役 「周辺の環境を調査して、洗濯機やとくに乾燥機が無い方が多いエリアでしたので小型タイプも一台置いた方がいいなということと、お布団とかも洗えるL型のサイズも用意させていただきました」
アプリを導入することでキャッシュレス決済にも対応しているほか稼働状況もアプリ上で確認できます。 さらにこんなサービスも…
オペレーター 「お困りのことはございませんか?」 伊波さん 「使い方が分からないんですけど」
フトン巻きのジロー 森下洋次郎 代表取締役 「お店の中で困っている様子がカメラで映っていますので、その時には適切なタイミングでお声がけをさせていただいて使い方や洗濯の提案をさせていただきます」 省スペースで無人ながらさまざまなサポート体制が整っているのが特徴です。
沖縄県内にあるコジローは2025年2月時点で7店舗。 今後5年で100店舗ほどまで増やすのが目標で、トレーラーハウス方式も導入する方針です。 その理由は…
フトン巻きのジロー 森下洋次郎代表 取締役 「例えば沖縄県において災害が発生したときにですね、困るのはやっぱり洗濯なんですよね。洗濯ができない地域に対して、コジローが出動していき、そこで洗濯できる環境を提供する。こういった提案を主に行政を通じて進めていきたいなと思っています。まずは県民の皆様にフトン洗いというものをより身近に、より手軽に感じていただく。同時に災害時とか、有事のときにもお役に立てるような存在、そういう企業であり続けたいなと思います」
今日の一言
──さて伊波さん、今回のテーマから見えてきたことはなんでしょうか。 伊波さん 『サイズダウンで新ビジネス創造』です。
フトン巻きのコジローは機械2台の省スペースに絞り新ビジネスを創造しています。 サイズダウンや絞り込みは経営戦略の基本セオリー。 どの産業でも自社の常識を一旦覆して、新たな需要開拓を目指すのが良いのかもしれません。