ミニバンとステーションワゴンの違い|買うならどっち?人気車種は?
ミニバンとステーションワゴンの違い
ミニバンとステーションワゴンは、ともに「ワゴン」に分類される車です。
ワゴンとは、人や荷物を運ぶ乗用車のこと。ミニバンもステーションワゴンも、多くの人を乗せたり、大量の荷物を積めたりします。
一方で、車高の高さや乗車定員、走行性能などは両者で異なります。
ミニバンは車高が高く、3列シート搭載車(6~8人乗り)が多いです。これに対してステーションワゴンは車高が低いものの、乗車人数に関係なく一定の積載量を確保。また、走行性能の高さが魅力です。
Q. 「バン」と「ワゴン」の違いは?
車には「バン」という分類があります。バンとワゴンの違いは以下の通りです。
•バン:荷物を運ぶための「商用車」
•ワゴン:人と荷物を運ぶための「乗用車」
ミニバンは、その名称からバンの仲間と間違われることも多いです。しかし、実際は乗用車であり、バンとは異なります。
小さくないのに「ミニバン」である理由
そもそもミニバンの「バン」は、キャンピングトレーラーをけん引する車「キャラバン」に由来しています。アメリカで流行っていたキャラバンは非常に巨大でしたが、その小型モデルが「ミニバン」と呼ばれ、この名称が日本で定着しました。
つまり、ミニバンは「アメリカ基準で考えると小さいキャラバン」という意味です。
Q. 「ボックス」とは何のこと?
「ボックス」とは、車の形状を指す言葉です。
•1BOX:エンジン・キャビン・荷室が一つの空間にまとめられた箱型の車
•1.5BOX:短いボンネットを備え、エンジンルームとキャビン・荷室が分かれた車
•2BOX:エンジンルームとキャビン・荷室が分かれ、長めのボンネットを備えた車
ミニバンは、一般に1.5BOXの形状が多いです。一方、ステーションワゴンは2BOXです。
ミニバンとステーションワゴンのサイズや性能を比較!
ミニバンとステーションワゴンの違いは、形状や全高だけではありません。以下に、両者の違いを比較表にしてまとめました。
ミニバンステーションワゴン
形状1.5~2BOX
2BOX
全高◎
※1,700~1,900mm程度
△
※1,400~1,500mm程度
乗車定員◎
※6~8人乗りが多い
〇
※5人が多い
スライドドア◎
※有り
×
※なし
積載性〇~◎
〇
燃費性能△~〇
〇~◎
走行性能〇
◎
ミニバンは一般に乗車定員が多く、積載性も高いので、大人数での移動に適しています。
一方、ステーションワゴンはミニバンより低燃費な車が多く、走行性能も高いので、5人以下での長距離移動に良いでしょう。
ミニバンとステーションワゴン、買うならどっちがいい?
現在、ファミリーを中心に人気が高いのはミニバンで、ステーションワゴンの人気は特別高くありません。
しかし、ステーションワゴンにはミニバンにない良さがあり、一概に「どちらのほうが良い」とはいえません。
ミニバンがおすすめな人
•乗員の快適性を重視したい
•6人以上乗るケースが多い
•小さな子どもや高齢者を乗せる
•早めに乗り換えたい
ミニバンは全高が高く車内も広いので、移動中も乗員がゆっくり寛げます。また、スライドドア搭載で低床フロアなため、小さな子どもや高齢者でも乗り降りしやすいです。
さらに、ミニバンはリセールバリューが高く、下取り/買取の査定額が高い傾向があります。
ステーションワゴンがおすすめな人
•ドライブや運転を楽しみたい
•乗車人数は少なめだが、長距離移動が多い
•機械式立体駐車場を使うことがある
ステーションワゴンは全高が低く、ミニバンほどの快適性はありません。しかし、走行性能が高く燃費も良いので、ドライバーにとっては長距離運転の良いパートナーになるでしょう。
また、ミニバンは全高が高く、基本的に機械式立体駐車場を使えません。ステーションワゴンなら駐車できます。
「買って後悔」も多いファミリーカー
ミニバンなどではパートナーが運転を怖がって乗れなくなったり、比較的短期間で3列シートが不要になったりと、買って後悔するケースも。
車は、具体的に使うシーンや長期的な観点を踏まえて選ぶことが大切です。「子どもが小さいうちは汚れそうだから中古にする」など、さまざまな観点から検討しましょう。
ミニバンの人気車種3選
ここでは、2024年の新車販売台数をもとに大きさ別の人気車種をご紹介します。
※車種情報は、2025年5月月5日時点のガリバー「車カタログ」( https://221616.com/catalog/ )より引用
①トヨタ「アルファード」
•新車時価格:510万円~1065万円
•WLTC燃費:10.3~18.9km/L
•サイズ:全長4995mm×全幅1850mm×全高1935mm
長年絶大な人気を誇るアルファード。サイズは非常に大きいですが、車内の居住性は抜群で、上位グレードは高級車レベルの装備が整っています。
2024年12月には8人乗りの廉価グレード「X」が追加されました。予算オーバーの場合はこのXグレードや、中古の上位グレードを検討すると良いでしょう。また、残価設定ローンを組む人も多いようです。
②日産「セレナ」
•新車時価格:271.9万円~484.8万円
•WLTC燃費:11.6~20.6km/L
•サイズ:全長4690mm×全幅1695mm×全高1870mm
適度な大きさのMクラスミニバンで安定した人気を誇るのが、セレナです。現行モデルは車内の快適性を追求した一台で、疲れにくさや酔いにくさを意識して造られています。
また、現行セレナは全グレードに運転支援機能「プロパイロット」を装備。高速道路を使っての長距離運転も大きく負担を軽減できます。
③トヨタ「シエンタ」
•新車時価格:199.5万円~323.5万円
•WLTC燃費:18.3~28.8km/L
•サイズ:全長4260mm×全幅1695mm×全高1695mm
2024年の新車販売台数でミニバントップだったのがシエンタです。コンパクトカーに近いサイズ感で誰でも運転しやすく、道幅が狭いところでも安心です。また、ハイブリッド車はコンパクトカー並みに燃費が良いです。
5人乗りと7人乗りの選択肢がありますが、7人乗りの3列シートは緊急用・子ども用程度の広さです。
ステーションワゴンの人気車種3選
ステーションワゴンは新車で購入できるラインナップが多くないため、中古も含めた人気車種をご紹介します。
※車種情報は、2025年5月月5日時点のガリバー「車カタログ」( https://221616.com/catalog/ )より引用
①トヨタ「カローラツーリング」
•新車時価格:210.9万円~338.8万円
•WLTC燃費:17.8~29.5km/L
•サイズ:全長4495mm×全幅1745mm×全高1460mm
現在ステーションワゴンで最も人気があるのは、カローラツーリングでしょう。トヨタの人気モデル「カローラ」のステーションワゴン版で、積載量は392Lを誇ります。また、後部座席を4:6分割でき、スキー板など長さのあるものも置けます。
ハイブリッド車の最高燃費もコンパクトカー並みで、コスパに優れた一台です。
②スバル「レヴォーグ」
•新車時価格:363万円~536.8万円
•WLTC燃費:11.0~13.5km/L
•サイズ:全長4755mm×全幅1795mm×全高1500mm
走行性と安全性の高さが魅力のレヴォーグ。全車4WD採用で力強く、且つ爽快感のある走りをします。また、スバルの予防安全パッケージ「アイサイト」も搭載され、一般的な車と比べて高い衝突予防効果を期待できます。
新車時価格が高く、燃費も良くありませんが、中古で低価格で購入できることもあります。
③ホンダ「シャトル」
•新車時価格:(販売終了)
•WLTC燃費:17.2~25.2km/L
•サイズ:全長4440mm×全幅1695mm×全高1545mm
シャトルは2022年11月に販売を終了したステーションワゴンです。燃費性能が良く、ホンダの予防安全パッケージ「ホンダセンシング」も搭載されていたので、安全性にも定評がありました。
さらに、積載量は570Lを誇り、ライバルと比べて群を抜いて積載性の高い車でした。
Supervised by norico編集長 村田創( https://221616.com/norico/hajime-murata/ )
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!