「映像通報119」子安新田町内会で通報訓練
火災をはじめとする災害や急病人などの状況をスマートフォンで撮影し、消防に送る新しい緊急通報システム「映像通報119」を使いこなすための訓練がきのう10日(日)、上越市の子安新田町内会で行われました。
訓練は「映像通報119」の運用がことし9月から上越地域消防局で始まったことに合わせ、子安新田町内会が消防に依頼しました。
参加したのは町内会のおよそ20人です。はじめに、倒れている人への声のかけかたや心臓マッサージ、AEDの使い方などを教わったあと、スマートフォンで実際に119番通報をしました。
電話で状況を伝えたあと、消防が現場の状況を詳しく確認するため映像通報に切り替えるよう指示します。
スマートフォンには消防からショートメールでURLが届き、アクセスするとカメラが起動して消防に映像がリアルタイムで送られます。
通報した人は消防からAEDを使うよう指示されると、近くにいる人に協力を呼びかけました。
参加者
「いざという時に慌てずにできるよう意識した。」
「情報を知っているだけで、どこかで役に立つ日が来ると思う」
上越地域消防局によりますと、管内では映像通報の運用が始まってから2か月ほど経ち、交通事故や家族が心肺停止になったケースなどで複数の利用がありました。一方でスマートフォンの扱いに慣れていない、電波がつながりにくいという理由で、利用できなかったケースもあったということです。
訓練でもスマートフォンの使い方に戸惑う人がいました。
参加者
「普段から使いこなしてないからなかなか難しい…パンフレット見ながら挑戦してみる」
上越南消防署の室岡剛さんは「まずは体験してもらって、使い方を知ってもらいながら普及活動をしていきたい」
消防では通報するときは、スマートフォンによる通報は固定電話と比べて現在地の特定が難しく、住所が分からない場合は近くのスーパーマーケットや学校、町内会館など、目印となるような場所を伝えるようアドバイスしました。
子安新田町内会では訓練内容を回覧板などで知らせることにしています。