「まど」から「まち」へ…動物性食品不使用で 誰でも安心な富山のサンドイッチ店【トマチサンドイッチ店】
「サンドイッチを持って富山の街におでかけする人が増えてほしい」
そんな想いでサンドイッチやパンを販売している小さな店があります。
富山市まちなかの住宅街、看板を掲げることもなくひっそりと店を開ける「トマチサンドイッチ店」です。
“ひと”と“まち”とをつなぐサンドイッチ
「トマチサンドイッチ」のはじまりは、この自転車。ふるさと富山のまちを歩いている人が少ないことをさみしく思った店主が、自宅でよく作っていたサンドイッチを自転車に載せて売り歩くようになったのがきっかけです。
天候に左右されないように現在では店舗での販売がメインとなりましたが、それでも出会いやつながりを大切にしたいという想いから、年に数回は自転車でまちなかへ出向き、販売することを続けています。
そんなわけで、現在の主な販売場所となっているのが、こちらの「まど」。
自転車で販売をしていた頃から使っていた製造室で、この窓から直接サンドイッチやパンを販売するようになりました。
窓があるのは富山市愛宕町の住宅街で、看板などもなし。店だと知らなければ通り過ぎてしまう見た目です。
県産野菜をたっぷり使って、動物性食品は不使用
みんなが安心して食べられるパン
看板商品は、「フィラフェルのピタサンド」。
袋状に平焼きのピタパンに、ひよこ豆のコロッケ(フィラフェル)と季節の野菜があふれんばかりにサンドされています。
注文が入ってから揚げるというフィラフェルはアツアツで、サクッとした食感がたまりません。
一緒にサンドされる野菜は6~7種類で、夏野菜が旬のこの日はトマト、キュウリ、ズッキーニなどが入っていて、彩りも鮮やかでした。野菜は富山県産のものにこだわっていて、葉物野菜が少ない冬には大根や里芋などの根菜が入ることもあるんだとか。
「トマチサンドイッチ店」で販売されている商品は、どれも動物性食品を使っていません。パン生地はもちろん、サンドイッチのマヨネーズも卵ではなく豆乳が使われています。
一般的にはバターをたっぷり使用するイメージが強いメロンパンも、「トマチサンドイッチ店」のものは一切バターを使用していません。代わりにサトウキビから作られたコクのある砂糖「マスコバド糖」を使うことで、特有のコクとやさしい甘みを出しています。
「お肉じゃなくてもおいしいと気づけば食の幅も広がるし、アレルギーがある方でも気にせず食べてもらいたい」(店主)
お気に入りのサンドイッチやパンを手にまちへ出かければ、いつもとちょっと違う景色や楽しみに出会えるかもしれませんね。
店舗情報
【トマチサンドイッチ店】
住 所 富山市愛宕町2-1-5
営 業 水・木曜 10:30~13:30
※売り切れ次第終了
記事編集:nan-nan編集部