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氷点下の知床羅臼でオフショアジギング【北海道】本命のサクラマスを2日間で5匹ゲット

TSURINEWS

サクラマス(提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)

厳冬の知床羅臼でサクラマスを狙うオフショアジギングが盛り上がっている。氷点下の過酷な環境の中、丸々と太った本命を釣り上げる瞬間は格別だ。今年はキングサーモンの釣果も期待されており、例年以上に熱気が高まっている。本記事では、釣行レポートやタックル情報、攻略のコツについて詳しく紹介する。

羅臼サクラマス釣りのパイオニアの急逝

まずは、数年前にこの釣りを確立された希海丸の魚津船長が昨年末に急逝されたことにお悔やみ申し上げたい。

魚津船長が築き上げてきたサクラマス釣りは、厳冬期の羅臼を代表する釣り物になった。今年度からは多くの釣船も加わり、日々熱い熱戦が繰り広げられている。偉大な功労者だった。

魚を釣る前に自分が釣られる

サクラマス釣りは、大半の方がジグを使う釣りであるが、バケ釣りと呼ばれる毛針を数本付けた釣りもある。 北海道の釣りではジギングがとても多く、どこの釣具屋に行ってもジグは豊富に揃っている。

アングラーは「新色だ」「このジグの動きは良い」などと我先にコレクションのように買い集めているが、道外の方は情報入手がなかなか困難だ。しかし、地元の釣具屋に電話で聞けば色々と教えてくれるし、取り置きや宅急便で対応してくれる店もある。

ジグは地元釣具店で入手するのがおすすめ(提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)

タックルについて

ジギングロッドは好みにもよるが、一般的には柔らかいロッドを使用する。番手で言うと、0番から2番あたりが多い。

リールはスピニングの方もいるが、大半の方はベイトリールを使用し、特に当たり棚が重要なこの釣りではカウンター付きリールを利用している方が多い。

筆者もリールはダイワ製ソルティガIC100を使用し、PEは1号、リーダーは20lbである。フックは1/0、長さは3cmくらいが一般的であるが、裏本命のキングサーモン狙いでは2/0や3/0を使用している方も多い。

今回利用した船宿

昆布漁師にしてカラフトマスの瀬渡し、ヒグマツアーを行っている小倉船長より、「今シーズンから船を大きくしてサクラマスを始めるのでよろしく」とLINEがあり、さっそく予約を入れ今回の釣行となった。

定員12人のジギング船名は、渡船と同じお子様のお名前を一文字ずつ頂いた「颯琉(そうる)」として、TPOに合わせた2隻同じ名前とした。船も大きくなり、羅臼沖で跳ねているマグロのキャスティングも今シーズン行う意気込みを見せている。

始めたばかりで、2月もまだまだ予約ができるとのことで、電話してみると良い。なお、午前便、午後便の2便を出している。

颯琉の小倉船長(提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)

アタリ棚を見つけることが重要

その日のパターンもあるので決まった方程式は無いが、ジグが仕事をしてくれなければ魚は釣れない。しっかりとジグが動く竿のストロークや硬さは必要である。

周りが釣れていて自分だけ釣れない場合のセオリーは、釣れている方にシンクロしたり、ジグの色など違いを探求することだ。

また、周りで釣れた方の棚は一番のヒントになる。同船、他船に関わらず、「38mで釣れたよ」など船長の発信は必ず参考にすること。

この釣りはスケソウダラとの戦い

羅臼の釣りでは、正月以外は刺し網が入っており、ジグを落とせる範囲は船長から指示がある。

サクラマスのいる層にはスケソウダラもいて、いかにスケソウダラを回避するかが勝負でもある。ただ、このスケソウダラは釣りでは嫌われ者だが、鍋はもちろん美味しいし、メスならタラコ、オスなら北海道では「タチ」と言われる白子も美味である。

裏情報として、特にキングサーモンを狙いたい方は、刺し網が入っていない正月が狙い目だ。それは底までジグを落とせるメリットがあり、今年も一日数本が上がっていた。

他船から歓声

集合はまだ日の出前の6時半、揃い次第の出船である。 今回、釣友である山藤さんが南国与論島から、また足寄から毎週のように網走に通うめぐみさんも集まり、楽しい時間となった。

日の出前に出船(提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)

船長から毎回「50mより下げないで」と指示棚があるが、これはその下に刺し網が入っているからだ。レーダーではジグを落とすと真っ赤な反応が盛り上がる。スケソウダラだ。

遠くの船から大海原に大歓声が響き渡った。「あぁ、キングサーモン釣れたな」と察して一同気合が一気に入る。今シーズンはキングサーモンが例年より多く上がっており、既に今シーズン30本以上が新年早々ゲットされている。

そうは言っても釣れる確率は宝くじで1等賞を引き当てるようなものだが、それも実力の内と言われるかもしれない。

丸々太ったサクラマスゲット

船長から「40mあたりに反応が出た」とアナウンスがあり、すぐに45mまで落として39mに来たところでガツンと竿がしなり、バタつき、時には食い上げるなどサクラマスを確信させる引きを堪能しながらタモに収まった。

サイズ的にはこれからだが、丸々と太った個体は脂ノリノリでお酒が進んだのは言うまでもない。今回の釣行では2日間で5匹、新年早々サクラが咲いた。

丸々太ったサクラマスが登場(提供:TSURINEWSライター・前島宣秀)

帰路途中には、ブランド品の羅臼ホッケのポイントに立ち寄り帰港となった。知床羅臼の冬は、まだまだ熱い熱戦が繰り広げられることだろう。

釣具も食事も事前準備が必須

羅臼の街中には釣具屋が無く、近くても中標津にある佐々木銃砲店か釣り具センターに行かないと何も揃わないので注意が必要だ。往復2時間はかかる。

また、特に冬季はホテルの宿泊を予定されている方は夕食を付けた方が良いだろう。周りにはコンビニが1軒しかなく、朝6時からの営業なので食事難民にならないようにしたい。

なお、冬季閉鎖の知床横断道路の入り口左手に無料の温泉『熊の湯』があるので、行かれると良いだろう。

<前島宣秀/TSURINEWSライター>

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