「温水洗浄便座」にサンポールはNG!使ってはいけない3つの理由→「ダメなんだ!」「気をつけます」
お掃除スペシャリスト(クリンネスト1級)の三木ちなです。トイレの温水洗浄便座にできる頑固な黒ずみ。なかなか落ちないと、サンポールで落とすのが手っ取り早い気もします。しかし実際のところ、温水洗浄便座にサンポールは使用できません。トイレ用の洗剤でありながら、なぜNGなのか。ここでは、「温水洗浄便座にサンポールが使用できない理由」について、詳しくご紹介します。
◆【画像でチェック】⇒「温水洗浄便座」にサンポールを使ってはいけない理由
理由その1.メーカー非推奨
いちばんの理由は、温水洗浄便座メーカーのほとんどが、酸性洗剤の使用を明確にNGとしていること。TOTO・LIXIL・パナソニックなど各メーカーの公式サイトにも、「酸性・アルカリ性の強い洗剤や漂白剤は使わないでください」とはっきり記載があります。
サンポールのような強力洗剤は、たしかに汚れには効果てきめん。一方で、便座本体や部品の劣化・故障につながるおそれがあるため、推奨されていないのです。
理由その2.金属部品がある
温水洗浄便座の中には、ノズルや取り付け金具など、見えない部分に金属が多く使われています。温水洗浄便座は“電化製品”なのです。
サンポールは塩酸を主成分とする、強力なクリーナー。黒ずみをはじめとする頑固な汚れに強い一方で、金属に対しては腐食を引き起こす性質があります。
内部のパーツが腐食すれば、水漏れや故障の原因になることも。それだけでなく、発煙・発火といったリスクをともないます。
理由その3.プラスチックが酸に弱い
便座やふたの多くは、樹脂などのプラスチック素材でつくられています。これらは酸に弱く、サンポールのような強力な洗剤を使うと、表面が変色したりツヤがなくなったりすることも……。素材の劣化が原因でひび割れを起こせば、修理が必要になることもあります。
サンポールは“便器の内側のみ”使える
サンポールは、トイレ掃除の強い味方ではあるものの、使える場所は限られています。温水洗浄便座のふたやノズルまわり、便座表面などに使うのはNGです。
酸性洗剤NGの場所は、中性洗剤+柔らかい布のお手入れが基本。サンポールの間違った使用は故障や変色のリスクが高いため、正しい使い方を頭に入れておきましょう。
三木ちな/お掃除クリンネスト1級、整理収納アドバイザー1級、節約生活スペシャリスト、歴20年業スーマニア