『ザ・コンサルタント2』はパズル映画 ─ 「天才クリスチャン・ウルフだけが謎を解明して、観客が少し遅れてついていく」
ベン・アフレック主演のサスペンス・アクション映画『ザ・コンサルタント』(2016)が、9年の時を経て帰ってくる。続編映画『ザ・コンサルタント2(原題:The Accountant 2)』は、前作とは異なる新たな方向性の作品となるようだ。米にてギャヴィン・オコナー監督が明かした。
物語の主人公は、天才会計士にして凄腕殺し屋のクリスチャン・ウルフ。前作ではウルフが大企業の陰謀に巻き込まれ、謎めいた過去が徐々に明かされていった。続編では、正体不明の暗殺者に元上司を殺された財務省職員のメディナ(シンシア・アダイ=ロビンソン)が、事件を解決するためクリスチャンに協力を求める。クリスチャンはブラクストン(ジョン・バーンサル)の助けを借りながら謎に迫っていくが、真実に近づくにつれ、捜査を阻止しようと企む敵を引き寄せてしまう……。
前作から続投するオコナー監督は、「前作とは非常に異なる映画にする意図がありました」という。「前作でやったことを繰り返すことに関心はなかったので、前作をベースにしつつもリフレッシュした、まったく違う、きちんと新しいものを作りたかったのです」。
もっとも、前作の特徴であったトリッキーなストーリーテリングは健在のようだ。監督は「作品のDNAは尊重しました。パズル映画です」とも言っている。
「誰にでも理解できるようなシンプルなプロットならば、クリスチャン・ウルフを登場させる必要はありません。彼はすさまじい頭脳の持ち主なので、クリスだけが真相を解明でき、観客は少し遅れてついていくような複雑さが大切なんです。居眠りしてしまい、興味を失わない程度の複雑さですね。」
ちなみに監督によると、前作では人身売買というテーマを扱いつつ、クリスチャンとブラクストンの関係をしっかりと掘り下げて描くことが当初からの狙いだったそう。「人身売買という重い題材で楽しい娯楽映画を作るのは難しい綱渡りでした。公開するまで成功したかどうかがわからなかったんですが、幸いにもすべてがうまくいった。とても満足しています」と振り返っている。
出演者にはベン・アフレックのほか、ブラクストン役でジョン・バーンサル、メリーベス・メディナ役でシンシア・アダイ=ロビンソン、財務省の金融犯罪取締ネットワーク局長のレイモンド・キング役でJ・K・シモンズが続投。前作のギャヴィン・オコナー監督と、脚本家ビル・ドゥビュークも再登板した。
映画『ザ・コンサルタント2(原題:The Accountant 2)』は2025年4月25日に米国劇場公開。
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