「対策が進んでいないツケが回ってきている」水道管の老朽化問題 全国の上水道事業99%が更新資金不足
7月3日の「おはよう寺ちゃん」(文化放送)では、木曜コメンテーターで京都大学大学院教授の藤井聡氏と寺島尚正アナウンサーが、老朽水道管の更新資金不足に関するニュースについて意見を交わした。
藤井氏「国債を刷ってでもやっていけばいいのにやっていないから資金が全然足りなくなる」
全国の上水道事業の99%が、水道管など設備の更新に必要な資金を確保できていない恐れがあることが財務省所管の研究所の調査で分かった。更新費用を水道使用料だけで賄おうとする場合、料金を平均で8割引き上げる必要があることも明らかになった。
寺島アナ「老朽化した水道管の更新に必要な資金が足りていないという状況です。藤井さん、これはどうご覧になりますか?」
藤井氏「これも石破政治(が原因)ですよ。老朽化対策がずっと進んできていないからツケが回ってきているのであってね。こんなもん国費でやったらいいんですよ。これは水道料金でやるっていうことになってますけど貴重なインフラストラクチャーであって、利用者負担だけでやるのではなくて、国民の資産になってるわけですからね。国債を刷ってでもやっていけばいいのにやっていないから資金が全然足りなくなる。こんなものは地震が起こったら、いろんなところでバリバリ壊れて水道が全然出ないことになってしまうわけですよ。今のままだったら脆弱な水道管のシステムであれば、水が出ない期間というのは一月とか二月とか伸びてしまうかもしれませんよ。復旧することができなくなってしまうわけですよ。我々の暮らしを支えるため、水というのものは絶対不可欠であって」
寺島アナ「大事ですよね」
藤井氏「なぜならば我々の体の中を血という水が駆け巡ってるわけですよ。したがって、我々は水を必ず摂取しないといけないのであって、我々の生命を維持するためには、大都会に100〜200万人どころか1000〜3000万人とかが住んでるわけですよ、この細くて狭い関東平野に。それに対して水道がなかったとしたら瞬く間に多くの国民が生命の危機にさらされるのであって、そういうものが地震が起きた時に全部壊れてしまったとしたら、多くの人がそれで亡くなってしまうわけですよ、水道が無いというだけで。それどころか農業用水だって工業用水だって、この近代文明というものを支えるためにすら水というものが必要で。したがって、水道というものがしっかり強靭で、多少の地震やいろんな災害があっても、それなりに強靭に耐え忍ぶことができるようなシステムを作っておくことは、石破茂総理大臣と呼ばれる人物の責務なんですよ。それをやっていないから資金が足りないっていうことになってるわけですよ」