銅板窃盗に注意 滝山で神社の屋根が被害
滝山公園内にある滝山霞神社と高月金毘羅社の屋根に使用されていた銅板が盗まれた。2社の総代と奉賛会は近隣住民に注意を呼び掛けている。
被害に気付いたのは1月31日の夕刻。霞神社は裏側の屋根の上半分、金毘羅社は正面の屋根すべてと裏側の約半分がはぎとられていた。銅板は1枚およそ15cm×60cmの長方形で、2社で合計360枚ほどがなくなっており、周辺には留め具が散らばっていたという。
霞神社は日露戦争以降の旧加住村出身の戦没者を祀っており、加住地区遺族会や奉賛会によって維持管理されてきた。1996年には有志の寄進により改築した経緯がある。同社奉賛会の高橋清一会長(80)は「地域の大切なものなのに。神仏を敬う心を踏みにじる行為だ」と憤る。
金毘羅社は江戸時代、水運業を主力としていた村民が、海運(開運)の神社として多摩川を一望できる同地に建立したという。創建200年事業で1994年に社殿を再建した。同社総代の澤井正喜さん(66)は、「驚いた。防犯カメラを設置するなどの対策をしたい」と話していた。
銅の換金価格の高騰により都内でも増加傾向にある金属盗。八王子警察署管内では昨年、銅のケーブルなど10件の被害があったが神社の屋根板はなかった。同署では巡回や警戒を呼び掛ける。