門司港レトロに「カフェカクタス」移転オープン 可愛いラテアート&ギャラリーに併設【北九州市門司区】
門司港駅から程近い大連友好記念館2階にある「門司港美術工芸研究所ギャラリー」。10月5日、ここに併設される形で「カフェカクタス」が北九州市小倉北区魚町から移転オープンしたと聞き、訪問してきました。
門司港レトロ地区 大連友好記念館2階にオープン
門司港美術工芸研究所ギャラリーに併設された「カフェカクタス」は、レトロ中央広場エリアのレトロ中央通りと出光美術館通りに囲まれた場所にあります。
門司港のランドマーク的存在で、門司港レトロ展望室のある高層ビル「門司港レトロハイマート」を目指して歩くと、「大連友好記念館」が見えてきます。
まるで、おとぎ話にでてくるお城のような煉瓦の可愛い建物です。
入場は無料で、施設開放時は誰でも自由に利用することができます。
白い扉を開けて中に入ると、足元に素敵なタイルを発見!
19世紀末にヨーロッパで流行した「アールヌーボー」という装飾様式を取り入れたタイルとのことで、入口に立った瞬間に高揚感を覚えました。
この日は、エントランスにも素敵な作品が展示されていました。
「ジェスモナイト」と呼ばれる複合水性アクリル樹脂を主材とした立体的な作品で、天井のランプの灯りと窓からの自然光に照らされて神秘的な佇まいです。
訪問時はあいにくの曇天でしたが、それも赴きがあり、その時々の光の当たり具合でいろんな表情が見られるような作品でした。
「門司港はアーティストが集う街」 人とアートがふれあう空間を
レトロな階段を上がって2階のギャラリーへ。
ギャラリーでは、同施設から徒歩約2分ほどの場所にある、門司港レトロ観光物産館「港ハウス」2階の「門司港美術工芸研究所(アトリエ)」に関わりのあるアーティストの作品が展示されています。
ギャラリーのコンセプトを聞いてみた 来春から本格稼働を予定
ギャラリーのコンセプトなどを門司港美術工芸研究所所長であり、彫刻家の松浦孝さんに伺いました。
この場所はもともと、門司港レトロ地区の観光客や市民のための休憩場所として開放していたとのこと。松浦さんが所長を務める門司港美術工芸研究所のアトリエがすぐ傍にあることから、「アーティストの作品を展示して、ここを利用する人達に鑑賞してもらってはどうか」と声がかかり、10月5日から試験的にギャラリーを開設することになったそうです。
本格的な始動は来春を目標にされているそうで、「今後はこの場所で展示会などができたら」と構想が膨らんでいました。同施設では展示している作品を購入することができ、アーティストの在廊中は直接作品の話を聞くこともできます。
入口正面には素敵な絵画が展示されていて、椅子に腰かけてゆっくり作品を堪能することができます。
松浦さんは、「門司港は美しい海峡と緑の山に囲まれた自然豊かな街。そして、アーティストが集う街でもあります。この場所を訪れる方々にアートを身近に感じていただけたらいいですね」と穏やかに話していました。
そんな松浦さんの創り出す作品は、散歩中やふっとした瞬間にひらめくそうで、見ていると関門の風景や門司の山々の情景が浮かんでくるような作品です。
ゆっくりと時が流れる「カフェカクタス」
同施設内に併設される「カフェカクタス」は、10月1日「珈琲の日」にプレオープン。10月5日から本格始動されているとのこと。
移転前は小倉北区魚町で約13年、自家焙煎によるコーヒー豆を使用し、こだわりのエスプレッソやコーヒーメニューを提供し愛されている人気店でした。
この日も、「カフェカクタスさんのファンで、門司港に移転と聞いてやってきました」という常連さんが来店していました。
カフェカクタスの“カクタス”は英語で“サボテン”の意味だそう。サボテンに花を咲かせるには時間がかかり、困難なこともあるけれど、咲く花はとても綺麗なのだとか。
同店のロゴは、サボテンをイメージした妖精がデザインされていて、サボテンの花が咲くようにお店も大事に育てて花を咲かせたいという店主の思いが込められているそうです。
カフェにはテーブル席が5つあり、作品を鑑賞しながらゆっくり過ごすことができます。
筆者は、窓際の席に座りました。
訪問時は祝日の午後でしたが、家族連れやカップルの方々がゆっくりと時を過ごしていました。
小さな子ども連れの人に施設の感想を聞いたところ、「素敵な作品を見ながらカフェも利用でき、ゆっくりと過ごせて良かった。また訪れたいです」と話していました。
カフェでは、珈琲を中心としたドリンクと、日替わりで手作りの焼き菓子などが提供されています。
今回は、メニューの中から「カフェラテ」を注文。この日のラテアートは、通常バージョンとハロウィン仕様の2つから選ぶことができました。
バリスタが淹れるカフェラテは、味はもちろん、ラテアートも可愛くほっこり癒されました。
レトロな空間にぴったりな「メロンクリームソーダ」や、店主の想い出の詰まった「コーヒーゼリー」など、懐かしさを感じるメニューもありますよ。
芸術の秋。重厚な建築空間と門司港発のアートを鑑賞しながらカフェも楽しみ、ノスタルジックに浸るのも良いですね。
詳細は、カフェカクタスのインスタグラムで確認できます。
<カフェカクタス>
■住所/北九州市門司区東港町1/12
■営業時間/ギャラリー:9:00~17:00/カフェ:11:00~16:30(ラストオーダー16:00)
■休館日/なし(カフェの定休日はカフェカクタスのInstagramをご確認ください。)
■入館料/無料
■駐車場/近隣にコインパーキングあり
※2024年11月13日現在の情報です
(ライター・kohalu.7)