犬・猫と一緒に旅行!新幹線&飛行機のペット同伴サービスとは?
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きょうはペットに関するお話です。家族の一員としてペットと暮らす人が増える中、「ペットと一緒に旅行したい」という声も多くなっています。
JR東海の「ワンワンエクスプレス」実証実験
そんな中、JR東海が今月、「ペットと乗れる新幹線」の実証実験を実施。どんな取り組みだったのか、ペットのしつけ教室などを運営する 「ソプラ銀座」代表・須田 哲崇さんに伺いました。
「ソプラ銀座」代表・須田 哲崇さん
3月9日にJR東海さんの「のぞみ」を一車両 借り切って、東京-新大阪間を、ワンちゃんがケージレス、ケージから出て、人間と一緒に旅行ができるという企画をしました。2時間半ぐらいの旅のうち、新横浜から大阪までずっとケージから出て、車内も自由に歩いてというようなイベントでした。リードはつけてましたけど、ただ車掌さんが来るときにドアが開くので、皆さん抱っこしてくださいみたいな。(そうしないと逃げちゃうから?)逃げちゃうし、車掌さんがね、もしワンちゃん苦手だったらあれですし、気を遣いましたけど、はい。
今回の実証実験「ワンワンエクスプレス」。新幹線の1車両を貸し切り、17組の飼い主と、16匹の犬が参加。通常、新幹線ではペットは「手荷物扱い」(290円)で、10キロ以上のペットは持ち込み不可。
しかし今回は、リードをつけた状態なら、ケージなしの移動が可能となり、より自由度の高い環境に。
気になる料金は…大人1人+犬1匹で5万9千円!かなりの高額ですが、「この体験ができるなら」と申し込む飼い主が多かったそうです。
また、安全面にも配慮されていて、ドッグトレーナー2名が同乗し、事前に「しつけトレーニング」 を実施。さらに、車内に空気清浄機を設置し、アレルギー物質の測定も実施されました。
スターフライヤー「FLY WITH PET!」
貸し切りとはいえ、様々配慮しながら行われた取り組み。今後、継続的なサービスにするかどうかは、検証結果を踏まえて検討するということでしたが、こうしたペットと一緒に移動できる試みは、鉄道だけではないようです。
続いては、飛行機でのペット同伴サービスについて、航空会社「スターフライヤー」の経営企画本部、古瀨 由希さんに伺いました。
「スターフライヤー」経営企画本部 古瀨 由希さん
機内にてペット同伴の上 ご搭乗いただける、ペット同伴サービスの「FLY WITH PET!」というサービスを開始いたしました。これまでは、ペットと一緒にお乗りいただく場合には、ペットは「貨物室」でお預かりをする形となっておりまして、ペットオーナー様とペット、離れ離れになってしまうという状況ではあったんですけれども、こちらの機内ペット同伴サービス開始によりまして、同じ客室内で、空の旅をお楽しみいただくことができるようになりました。
ペットと一緒にいると、「転勤が難しい」ですとか、「飛行機で移動したいけれども、遠くに行きたいけれども、やはりペットを貨物室に預けて移動するというのはどうしても不安だ」っていうところが、ペッドを実際に飼っている社員からの声がありまして、そういった会話をきっかけに始めたという形です。
<スターフライヤー提供①>
<スターフライヤー提供②>
先ほどの新幹線では「ケージなしでOK」でしたが、飛行機では「ケージに入れたまま」がルール。
対象は小型の犬、猫のみで、機内の一番後ろの「窓側」席限定、飼い主は窓側2席を購入し、隣の座席に置いたケージをシートベルトで固定と、利用にはいくつか条件があります。
料金は、ペット1匹につき5万円。さらに緊急時には「手荷物扱い」となり、ペットであっても、機内に残さなければならないと定められています。それは、「手荷物を持ち出すと、通路の妨げやスライドを破損する恐れがあるため」と、担当者は説明していましたが、それもわかったうえで、「一緒に乗りたい」という飼い主は多く、利用者は増えているそうです。
※スターフライヤーの主な路線は羽田―北九州(約1時間40分)や羽田―福岡(約2時間)など。
ペット同伴の電車・飛行機、アリ?ナシ? 街の本音を聞いてみた
ただ、こうしたペット同伴の移動サービスが広がる中、気になるのは 「周囲の人はどう感じるのか?」。実際に街で聞いてみました。
別に問題ない。犬、猫 大丈夫。
うーん、いたら見はするけど、特に気にはならない。ケージとかに入れてる分にはいいかな。
私は賛成です。ペットと一緒に安心して旅行ができるんだったら。鳴き声とかがね、「うるさい!」って方もいらっしゃると思うんで、女性専用車両みたいな感じで、車両を分けた方がいいと思います。
ちょっと反対で、お父さんが猫アレルギーで、すぐくしゃみとか出ちゃうので、ちょっといるとつらいのかなって。
反対です。やっぱりうちの子はね、特に他の人にはワンワン吠えるんで、だからちゃんとお利口さんの子がいればいいんですけど、うちの子はちょっと駄目です、迷惑かかるから。
賛否、分かれました。特に海外では飛行機などでペットと一緒に移動するのは珍しくないため、日本で同様の動きが広がることを歓迎する飼い主も多くいました。一方で、アレルギーの方への配慮や、「うちの子はちょっと無理…」と不安を感じる人も。
日本では15歳以下の子どもの数よりも、ペットの数が多いとも言われているので、ペットとの同伴移動需要は増えそうです。ペットを家族の一員と考える人が増えるいま、周りの人への配慮や、ルール作りも大事になってきそうです。
(TBSラジオ『森本毅郎・スタンバイ!』取材:田中ひとみ)