県高校総体 フェンシング 大分豊府が男女で頂点 【大分県】
県高校総体
5月25日 サイクルショップコダマ大洲アリーナ
フェンシング団体フルーレ
男子 優勝 大分豊府4勝
女子 優勝 大分豊府3勝
県高校総体のフェンシング競技は、大分豊府が男女ともに団体フルーレを制した。男子は5校によるリーグ戦。大分豊府は全員が2年生という若い編成ながら、序盤から積極的な仕掛けと一体感ある戦いぶりを見せ、ほとんどの試合でリードを許さずに快進撃。見事に頂点に立った。
一方の女子は4校による総当たり戦。大分豊府はライバルの別府翔青に競り勝ち、優勝を決めた。ともに日本代表経験を持つエース、西山花桜(3年)と岡田風花(別府翔青3年)を擁するチーム同士の一戦は、まさに頂上決戦となったが、選手層の厚さと役割分担の明確さという「総合力」で勝った大分豊府が勝利を収めた。
大石峻司監督は「それぞれが自分の力を発揮し、粘り強く戦うことで強いチームになった」と目を細める。「岡田選手が強いのは百も承知。そこに勝てなくとも、他の場面でしっかりポイントを取る。それができたのが勝因だった」と試合のプラン通りの展開を振り返った。
総合力で勝利した大分豊府
エース対決で岡田からポイントが取れなかった西山は、「自分のフェンシングはできた。チームとしてもいい雰囲気で臨めた。ただ、相手のエースから一本を取って勢いをつけたかったが、それは難しかった」と唇をかんだ。それでも、「チームとして勝てたことが何よりうれしい」と誇らしげに語る。
小学生の頃からフェンシングに打ち込んできた西山にとって、岡田は長年のライバルであり、憧れの存在だった。「中学時代はよく比較されて苦しかった。でも、高校では国際大会を経験し、自分のフェンシングを見つめ直すことができた」と言う。高校に入ってからは「じっくり攻めて相手のミスを誘う」というスタイルにシフト。「時間をかけて攻めることで、相手に考えさせて混乱させる」と語るように、今では相手にとってやっかいな選手となった。
今大会では個人戦でも団体戦でも岡田に勝つことはできなかったが、西山の目はすでに次を見据えている。「自分の弱さを再確認できた」と冷静に受け止めつつ、「強みであるアタックを武器に、九州・全国でのリベンジを果たしたい」と意気込んだ。
九州・全国での活躍を誓った西山花桜
(柚野真也)