美しき天才音楽家「ハニャ・ラニ」の奏でる旋律が“ヒゲの淑女”の物語を彩る!映画『ロザリー』劇伴秘話
ヒゲを隠すことをやめ、ありのままに生きた一人の女性の勇気ある物語『ロザリー』が、5月2日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開。
このたび本作の音楽を手がけた音楽家、ハニャ・ラニとの出会いを監督が明かす特別動画が到着した。
1870年代のフランスに実在した「ヒゲの女性」
生まれた時から多毛症に悩まされるロザリーは、その特別な秘密を隠して生きてきた。田舎町でカフェを営むアベルと結婚し、店を手伝うことになった彼女はある考えがひらめく。
「ヒゲを伸ばした姿を見せることで、客が集まるかもしれない」
始めは彼女の行動に反対し嫌悪感を示したアベルだったが、その純粋で真摯な愛に次第に惹かれていく。果たして、ロザリーは本当の自分を愛される幸せと真の自由を見つけられるだろうか――。
第76回カンヌ国際映画祭で「ある視点」部門に出品、クィア・パルム賞にノミネートされ、「魅力的なエンパワーメント物語」(The Guardian)として話題を呼んだ映画『ロザリー』は、フランスに実在したヒゲを生やした女性、クレマンティーヌ・デレに着想を得て生まれた。
監督・脚本を務めたのは、前作『ザ・ダンサー』(16)が第69回カンヌ国際映画祭同部門への出品・ノミネートを果たし、鮮烈なデビューを飾ったステファニー・ディ・ジュースト。コンプレックスを抱えながらも愛を信じる女性ロザリー役に、フランソワ・オゾン監督作『私がやりました』(23)で脚光を浴びた新進女優、ナディア・テレスキウィッツ。その夫・アベル役を、『ピアニスト』(01)、『ポトフ 美食家と料理人』(23)などのフランス映画界を代表する名俳優、ブノワ・マジメルが演じる。
「ジェーン・カンピオンやジョン・ウッドの話をした」
このたび解禁されたのは本作の「音楽」について、監督のステファニー・ディ・ジューストがインタビューに答える特別映像だ。
「最初は音楽なしで編集を進めていた」とディ・ジュースト監督は、自ら音響に携わったことで作品内のあらゆる“音”に愛着が湧いたと振り返る。ある時点で音楽が必要になり、様々な曲を試すも失敗。音楽なしで進めることも覚悟したそうだが、そんなときネットで見つけたポーランドの音楽家ハニャ・ラニに感銘を受けたという。
監督が「次回は全曲書き下ろしでお願いしたい」と言うほど惚れ込んだハニャ・ラニの音楽と併せて、ぜひ本作を劇場の大スクリーン&音響で堪能しよう。
Hania Rani ハニャ・ラニ
1990年、ポーランド北部グダンスク生まれ。クラシック、ジャズ、エレクトロニック音楽を融合させるピアニスト、作曲家、シンガー。ワルシャワとベルリンで学び、様々なスタイルを探求し、ソロピアノアルバムや映画音楽を発表。2019年の『Esja』や2023年の『Ghosts』で注目を集め、さらに映画や舞台の音楽にも携わり、幅広い活動を展開。近年はシガニー・ウィーバー主演の海外ドラマ『赤の大地と失われた花』(23)やトーベ・ヤンソンの原作をグレン・クローズ主演で映画化した『The Summer Book(原作邦題:少女ソフィアの夏)』(24)の音楽も手掛ける。
『ロザリー』は5月2日(金)より新宿武蔵野館ほか全国公開