夜は疲れてる…令和の男女は性欲よりも“睡眠欲”を優先したい。でも、それでいいの?
【解消されない夫婦のモヤモヤ】
「睡眠一択」の日々
「とにかく寝たい」
正社員の総合職として働きはじめてから、夜の時間に求めるものは“睡眠”一択になりました。
私たち夫婦は、もう10年以上セックスレス状態なので、夜にそういった雰囲気になること自体がありませんが、仮に“普通にセックスしている夫婦”だったとしても、この生活リズムのなかで夜に気持ちを向けるのは相当難しいのでは? と思います。
朝は晩ごはんの準備をして、帰宅後は急いで食事、洗い物、子どもの対応…気づけば深夜0時。この毎日の繰り返しの中で、「じゃあこのあと夫婦でゆっくり向き合う時間を…」なんて、とても考えられない。
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「レスの原因は疲れ」事実あると思う
「仕事や家事育児でクタクタで、性のことなんて考えられない」──これって、男女問わずよくある話なんじゃないでしょうか。
厚生労働省の調査でも、30〜40代の約2割が「慢性的な睡眠不足」と回答しています。
なかでも30代男性は「仕事」、30代女性は「育児」が主な睡眠の妨げだとされており、“日々の生活を回すだけで精一杯”という現実が浮き彫りになっています。
こうした背景を知ると、「疲れてるからしたくない」は、単なる言い訳ではないと感じます。とはいえ、私自身が過去にパートナーから「女性として見られないから」と言われた経験もあるため、原因はやはり一概には言えません。
ただ、現代の夫婦にセックスレスが多い理由のひとつに、慢性的な疲労や睡眠不足が関係している可能性は、十分にあると感じています。
睡眠を奪うのは、仕事・育児・そしてスマホ?
セックスレスの背景には、単純な“性の問題”だけでなく、“生活の問題”も大きく関わっています。
先述の調査では、30代男性は「仕事のストレスや長時間労働」、30代女性は「育児による睡眠不足」と回答しており、それぞれに違う重圧を抱えているのが見てとれます。
しかし、さらに気になったのが20代〜30代にかけては「スマホやゲーム」が睡眠の妨げになっているというデータ。
寝る前に少しのつもりが、つい長時間SNSや動画を見てしまう…。これも実は、気分転換のようで“無意識に性欲を遠ざける要因”になっているのかもしれません。
「疲れすぎ」かもしれないけど…それでいいの?
セックスレスの理由として「仕事が忙しい」「子育てで手一杯」「気力がわかない」など、 “疲れ”を挙げる声が近年とても増えていると感じます。
もちろん、心も体も疲弊しているときに性欲がわかないのは自然な反応です。
誰かと向き合う余裕すらなくなるのが、本当に疲れているときの状態だから。 ただ、それで本当にいいのか?という気持ちも、どこかに残っているのも事実です。
自分の人生をどう生きたいか
心身ともに健やかで、パートナーときちんと向き合える余裕があること。
それって、セックスの有無だけの話じゃなくて、「自分の人生をどう生きたいか」という土台にも関わる大事なことだと思います。
今、私は正社員として働きながら、家事・育児と毎日を回すだけで精一杯の生活を送っています。その中で、「このままでいいの?」と自分自身に問いかける瞬間が、増えてきました。
だからこそ、まだ若い方や、これから結婚を考える人たちには “疲れているから性のことは後回し”で終わらせずに、ふたりの関係や、自分の人生そのものに目を向けて欲しいと伝えたいです。
(豆木メイ/フリーライター)