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「離島中学生に夢と希望と交流を」。故・村田兆治さんの思いを受け継ぐ離島甲子園【長崎県壱岐市】

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優勝し表彰を受ける石垣島ぱいーぐるズ

「離島甲子園」といわれる第15回全国離島交流中学生野球大会が、長崎県壱岐島で2024年8月20日に開幕し、頂点を目指し3日間の熱戦が繰り広げられました。本大会は元プロ野球選手で「まさかり投法」で知られる故・村田兆治さんが大会を提唱したもの。「他の地域との交流が少ない離島に住む子どもたちに交流の機会をもってほしい」という願いの元にスタートしました。

全国9都県の23チームが参加

離島甲子園は2008年から各地の離島で開催されて、今大会は15回目となりました。北は新潟県佐渡島から、南は沖縄県竹富島まで、また東京都伊豆大島や三重県志摩半島、島根県隠岐の島など、9都府県23チームが壱岐島に集結しました。開会式では各チームの主将がチームの特色や島の自慢などを紹介。五島バラモン(長崎)は「特産である五島うどんのようにコシと粘りのある野球をしたい」と、また徳之島選抜(鹿児島)は「およそ500頭いる闘牛を見にきてほしい」と話しました。

*奄美市選抜(鹿児島)は「地元の特産である大島紬のゼッケンに注目してほしい」とPR

沖縄県勢同士の白熱の決勝戦

*優勝が決まった瞬間にマウンドに集まる石垣島ぱいーぐるズ

*たたえあう選手たち

22日の決勝戦は、ともに長崎県勢である対馬ヤマネコボーイズと壱岐市選抜を破った、沖縄県勢である石垣島ぱいーぐるズ(沖縄)と宮古島アララガマボーイズ(沖縄)の戦いとなりました。石垣島ぱいーぐるズが宮古島アララガマボーイズを7-6で破り、2度目の優勝。

試合は一回に宮古島が1点を先制しましたが、二回に石垣島が3点を取り逆転。最後まで点を取り合う白熱の展開となり、最終回に宮古島が2点を加点するもあと1点追いつかず、石垣島が優勝しました。石垣の島尻琳正主将は「自分たちの持ち味が出せたナイスゲームだった。先制されてしまったが、俺たちの打撃なら追いつけると信じて戦いました。優勝できてよかったです」と喜びました。

決勝戦の応援は参加チームみんなで

決勝戦の応援は二手に分かれて、参加チームメンバーはもちろん、指導者、保護者らもみんなで応援。3日間の戦いを経て、交流を深めた選手らを見ることができ、見ている人にも感動を与えました。決勝戦の後はプロ野球OBのまさかりドリームスのメンバーである袴田英利さんや水上善雄さんらによる野球教室やキャッチボールクラシックが行われ、さよならパーティで締めくくられました。

2022年に亡くなった大会提唱者である村田兆司さんも、離島中学生による交流を天国で喜んでいるに違いありません。

写真はすべて24年8月22日に筆者撮影

情報

離島甲子園

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田口有香

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