祖父と孫、揃って優勝 詩吟大会に3人で出場
厚木市在住の加藤大宗さん(23)・千宗さん(21)兄弟と祖父の石井敏仁さん(78・相模原市)が、このほど相模原市で開かれた神奈川県詩吟文化連盟主催の第50回県民吟道大会の合吟コンクールで優勝した。
詩吟は、詩に節調をつけて歌い、声のみで詩の内容や背景を表現する伝統的な芸道。3人は一組となって1つの詩を吟ずる合吟のコンクールに挑戦した。漢詩「寒梅」を題材に、庭先にある1本の早咲きの梅が、厳しい風や雪の寒さにもめげず咲いている情景を情感豊かに表現した。
加藤さん兄弟は、祖母が詩吟の師範ということもあり、幼い頃から詩吟に親しんできた。今大会に向け、3人は漢詩の情景が聴き手に伝わるように、祖母から発声や抑揚、間の取り方など細やかな指導を受け、練習を重ねた。3人揃って練習する時間は少なかったものの、家族ならではの似通った声質で息の合った詩吟を披露した。
大会を振り返り、祖父の石井さんは「孫たちと初めて出場した合吟の大会で優勝できて良かった」と喜びを語り、加藤さん兄弟は「自信はなかったけれど、3人で出場できて心強かった」と笑顔を見せた。