【三山ひろしのさんさん歩】動物たちの生きた証を形として残す!ジビエレザー専門店「革工房TAIL」
ジビエレザーを専門に扱う「皮なめし職人」のもとへ
今回は高知市から西へ車で約50分のところにある、佐川町尾川地区をお散歩する三山さんと川辺アナ。
昔は商店街だった通りを歩く二人、向かった先は「革工房TAIL」。一体どんなお店なのだろうか?
二人を出迎えてくれたのは、松田ナメロウさん。
変わった名前のため、三山さんが「本名ですか?」と尋ねると「違います」と返事が。
皮“なめし”職人をやっているため、ナメロウという印象に残るビジネスネームを使っているそうだ。
※なめしとは、動物の皮を腐敗しないように処理して、柔軟で耐久性のある「革」に加工する技術や工程を指す
皮なめし職人の松田さんは、イノシシやシカなどのジビエレザーを専門として扱い、お店では革製品を販売・製作している。
個性豊かな皮を使ったこだわりの一点ものが並ぶ店内に、興味をそそられる。
「モノづくり」に熱中できる環境を探して高知へ移住!
和歌山県で育ち、大阪の美術学校を卒業後は埼玉にある会社に就職し、暮らしていた松田さん。
立体造形を作る会社で自分が好きなモノづくりに熱中する日々を送っていた。
テレビ番組や舞台の美術など、手がけた作品は多数。
充実した生活を送っていたが、数年経った時に「独立して、さらにモノづくりに熱中する環境」に身をおきたいと一大決心!
佐川町の地域おこし協力隊へのチャレンジを決めた。
高知へ移住をし、独立を目指すためにまずは佐川町のものづくりスペースである「さかわ発明ラボ」で修行を積むことに。
様々なことに取り組み、学びを深めた松田さん。
保育園で水遊びの注意喚起を行うためにカッパのコスチュームを制作するなど、これまでの経験を活かして修行を重ねた。
着実に才能が開花していく中、独立のきっかけとなったある出来事に遭遇することになる。
都会では滅多に見られない光景が松田さんの心に火をつける!
ある日、イノシシの駆除をしている光景を目にした松田さん。
捕獲したイノシシの皮や骨などが廃棄される様子を見て、とても心が痛んだそうだ。
「命を無駄にしたくない」という思いから「命の有効活用はできないか?」と考え、ジビエレザーとして動物たちの生きた証として甦らせることにしたのだ。
この出来事がきっかけで、ジビエレザーを専門として取り扱う「革工房TAIL」が生まれた。
少しでも動物たちの生きた証を無駄にしたくない松田さんは、斬新な試みに挑戦!
ジビエレザーのミニチュア作品をガチャガチャにして、革細工を身近に感じてもらえるアイデアを生み出した。
ガチャガチャを回してみる三山さん。出てきたのは小さな靴!親指ほどのサイズでとても可愛らしい。
小さくても精巧に作られた革細工。これにはある秘密が!
それはレーザーカッターという、デジタル最新機器を駆使した裁断にあった。
職人の手作業と最新機器を活用した、アナログとデジタルのハイブリッドが、新たなアイデアのきっかけとなっていた。
オリジナルデザインで作る!世界で一つのミニチュア革細工
最新技術を用いた革の加工を見せてもらった三山さんと川辺アナは、お土産にオリジナルデザインのミニチュア革細工を作ることに。
色紙にデザイン画を描いた二人。川辺アナは自身の名前をハートで囲み、キュートなイラストに。
三山さんは、自身のサインを描いた!
ここからは最新機器の出番!二人のデザインをスマホで撮影してデータ化。
そのデータを最新機器に転送し、印刷していく。1つ印刷するのにかかった時間はわずか6秒!
仕上げは手作業で行い完成!三山さんデザインのミニチュアバッグ。
川辺アナは、先ほど三山さんがガチャガチャで引き当てたものと同じミニチュア靴の裏面に印刷。デザインの再現性が素晴らしい!
動物たちの生きた証を形にして残していく「革工房TAIL」。
三山さんと川辺アナは松田さんの熱い想いがたくさん詰まった作品たちに感動を覚えた!
アナログとデジタルのハイブリッドで取り組む新たな挑戦は、珍しいジビエレザーが多くの方に知られる先駆けになると確信した一日であった。
今回のさんさん歩はここまで!次回の記事をお楽しみに。
革工房TAIL
住所:高知県佐川町本郷耕1894-1
電話:070-7521-3930
情報提供/高知さんさんテレビ
文/さたけゆうや