【高知グルメPro】人気うどん店でいただく肉に天ぷら欲張りメニュー!高知県「まるしん」食いしんぼおじさんマッキー牧元の高知満腹日記
香美市土佐山田町の人気店
街道沿いにある小さなうどん屋である。
しかし、11時の開店前に、次々と車がやってくる。
店が開くと同時に、満席となった。
平日だというのに、この人気。熱気がすごい。
みなさん、仕事よりもうどんなのだろうか。
それほど、この店のうどんは、吸引力があるのか?
店に入り注文すると、「温かいうどんは15分、冷たいうどんは20分時間をいただきます」。
そう女将さんから告げられた。
うどんを待つ間の前菜として、おでんをつまむ。
厚揚げ、たまご、こんにゃく、昆布の4種である。
中でも昆布が大きい。
幾重にも巻いた、盤面の大きな昆布がおでんつゆに沈んでいる。
口いっぱいに、昆布のミネラルを満たしながら、食べるのが楽しい。
頼んだものは、「天ざる」、「よくばりはまじ」、「かま玉」、「肉ぶっかけ」の並盛りである。
量は並みが一玉、中盛りが二玉、大盛りが三玉だということだが、後ろの推定20代の男子3人は、肉ぶっかけ大盛りを頼んでいた。
おそらく600g以上はあるだろう。
どうやら並みを頼んでいるのは我々くらいで、皆さん中盛り以上を頼まれている。
ずずっずずっずずずずっ。
うどんをすする音が、盛大に店内で共鳴する。
「かま玉」が運ばれた。
湯気をあげるうどんの上には生卵、海苔とネギが載せられる。
脇には、高知特産の柚子の絞り汁の柚子酢と生姜、かけ醤油が添えられている。
黄身をつぶし、そこにかけ醤油をかけて、すする。
ずずっ。
甘く濃いかけ醤油と黄身の甘さが重なって、思わず微笑む。
次に全体をよくよく混ぜる。
醤油の甘みが舌の上で重なってきた頃合いで、生姜を入れ、柚子酢をかけてやる。
さすれば柚子の香りと酸味、生姜の辛味で、さらに食欲が増す。
そんな味わいの中で、うどんは柔らかく小麦の香りを放ちながら、10回ほど噛むと消えていく。
次に、冷たいうどんに煮た肉をかけた、「肉ぶっかけ」が運ばれた。
こちらの冷たいうどんは、20回ほど噛むと消えていく。
肉にかけ汁をかけ、時折柚酢をかけてはすすり込む。
ずずっ。
甘辛く煮た豚バラの味を、柚子酢が締める感じがいい。
「よくばりはまじ」が運ばれた。
こちらはかけうどんで、煮た肉とネギ、揚げ玉、わかめ、蒲鉾がうどんの乗せられ、脇には天ぷらがつく。
「天ぷら」と「肉」の両方を食べたいという欲張りな人のためのメニューなのだ。
人参に茄子など5種類の揚げたて天ぷらである。
天ぷらにかけていただくタレは、すごく甘い。
それが薄口のつゆと対をなして面白い。
あるいは、天ぷらをかけうどんのつゆに少しつけて、食べるという手もある。
天ぷらの油がつゆに溶けて、コクが増していくのがいいのだな。
最後は「天ざる」が運ばれた。
面がいいうどんである。
ざるの中央にこんもりと盛られたうどんは、艶々と輝き、「早く食べて」と、誘ってくる。
たまらず、つゆにつけてすすれば、唇の当たりが滑らかで、気持ちがいい。
20回ほど噛むと喉に消えていくが、15回くらいから、ほの甘い香りが漂ってくる。
サクッと揚げられた熱々の天ぷらをかじっては、冷たいうどんで受け止める。
その繰り返しがたまらない。
気がつけばうどんは無くなっていた。
ああ、中盛りにすればよかったなあ。
店舗情報
「まるしん」
営業時間:11:00 - 15:00 ※売り切れ次第終了
定休日:月曜日
住所:高知県香美市土佐山田町楠目339-1
電話:0887-53-3575