【7月7日は七夕】ところで“天の川”の正体って知ってる? 何時にどの方角で見られるの?
7月7日は七夕。
中国の織女牽牛伝説と日本に古くからあった棚機の神事が結びついたと言われ、天の川の両岸に引き離された織姫と彦星が年に1度だけ会える日とされています。
7月に入り、日中は35℃を超えることも増えてきましたが、夜は気温が下がり、まだ比較的過ごしやすい日も。そんなときには、夏空に広がる天の川を眺めてリラックスするのもよさそうです。
知ってる? “天の川”の正体
“天の川”って、聞いたことがないって人はいないと思いますが、その正体って知っていますか?
まさか本当の川だと思ってる人はいないとしても、どうして星が川のように連なっているか、いつ・どこを見たらいいか。答えられますか?
あの、ガリレオ・ガリレイが発見!?
夜空を横切る“天の川”。
この淡い光の帯が、「無数の星の集まり」だと明らかにしたのは、16世紀のイタリアの科学者、ガリレオ・ガリレイなんだそう。
ガリレオは「天文学の父」としても知られ、自ら考案した望遠鏡を使って宇宙を研究しました。それまでヨーロッパでは完璧な球体と思われていた月にクレーターがあることを発見したり、太陽の黒点や木星の衛星を見つけたりしたのも、ガリレオ・ガリレイです。
銀河を横から見ると…
天の川の正体、それは円盤状の星の集まりを真横から見た姿と考えられています。
天の川銀河は、中心部分に棒状星が集まった構造とされ、その両端から渦巻きのようにらせんが円盤状に伸びていると考えられています。
このような構造を持つ銀河のことを「棒渦巻(ぼううずまき)銀河」と呼びます。
地球がある太陽系も天の川銀河に含まれますが、銀河の中心ではなく、渦上に伸びた腕の部分、中心からは約2万7千光年も離れたところにあると考えられています。
そのため、星が集まる面を横から見るような形になるため、星が帯状に連なった“天の川”が見られるのです。
天の川には星だけではなく、赤く光る「散光星雲」や、黒く広がる「暗黒星雲」なども含まれています。望遠鏡などでよく見てみると、観測できるかも。
天の川と織姫、彦星――いつ、どこで見られる?
七夕伝説は、天の川の両岸に引き離されたとされる織姫と彦星。
実際の星空では、織姫星はこと座のベガ、彦星はわし座のアルタイルにあてられています。
織姫星は青白い0等星 7日夜は東の空高く
織姫星とされること座のベガは、青白い0等星です。
夏の星空で1番明るい星。
七夕の夜21時ごろは、東の空の高いところに見られます。
彦星は白い1等星 7日夜は東南東の空低く
彦星とされるわし座のアルタイルは、天の川を挟んでベガとは反対側にある白い1等星。
7日の21時ごろは東南東の空の低いところに見られます。
星座早見盤は必須! 観察のポイントは?
肉眼で十分に観察できますが、望遠鏡や双眼鏡などがあると、さらによく観察できますよ。
あると便利なのは、星座早見盤。「星座表」などのスマホアプリなどでもOKです。
上を見上げたままの姿勢で長時間も空を見続けるのが大変な場合は、安全な場所を確保して、寝転んで観察できる環境を整えるのもよいでしょう。
深夜の暗い場所で観察することになるので、くれぐれも安全の確保と、他人の迷惑にならない場所を選ぶようにしてください。