『小型犬の散歩』は必要なの?絶対に連れて行くべき4つの理由や注意点まで
小型犬の散歩は必要ないと言う人もいるけれど…
小型犬は他の犬種よりも体が小さく、必要な運動量も少ない傾向にあります。それゆえに「小型犬の散歩は原則必要ない」と言う人も少なくありません。
しかし、散歩は運動不足解消だけでなく、さまざまな意義を持ちます。それは小型犬にとっても同じです。小型犬も散歩をさせなければ、犬種によっては運動不足になってしまったり、ストレスを発散させる場所がなく、問題行動に発展してしまうケースもあるので気をつけましょう。
『小型犬の散歩』絶対に連れて行くべき4つの理由
体の小さな小型犬にとっても、散歩は重要な役割を持ちます。小型犬を散歩に連れて行くべき理由をみてみましょう。
1.運動不足解消や筋力向上
小型犬といえども、食べる量に対して運動量が足りていなければ肥満気味になってしまいます。特に小型犬の中でも体力があり必要な運動量の多い犬や食欲旺盛な犬の場合、消費エネルギーを摂取カロリーが上回ってしまい、肥満になってしまうことは珍しくありません。
他にも小型犬は足が細い犬が多いため、筋力向上のためにも散歩は必要だと言われています。筋力が低下してしまうと、将来的に歩行が困難になったり、怪我をしやすくなったりするので気をつけましょう。
2.精神的な健康の維持
散歩は運動不足を解消するためだけでなく、犬の精神的な健康を維持するためにも重要です。普段、犬としての本能を抑制されて蓄積されているストレスを発散したり、自由に屋外を歩き回ることで犬の本能を満たし幸福度につなげたりする役割もあります。
散歩によるストレス発散、あるいは本能的欲求の充実感が得られないと、気付かぬうちにストレスが溜まってしまい、問題行動や元気消失、食欲不振を招く恐れがあるので危険です。
3.外部刺激への耐性や社交性を養う
散歩のために外に出ることで、家の中では体験できない風や音、匂いなど、さまざまな刺激を受けることができます。多くの刺激に触れることで、外部からの刺激に対する耐性をつけ、ストレスを受けにくくなるというメリットも。
また、散歩中に他の犬や人とすれ違ったり挨拶したり、時には交流したりすることで、社交性を養うこともできます。社交性を養えば他者への警戒心が弱まり、気分転換や充実感、幸福感にもつながるので、子犬期から積極的に散歩へ連れ出しましょう。
4.外部刺激による脳の活性化
屋外でしか体験できない刺激を受けることで、脳の活性化につながるという利点もあります。外で聞こえる音や感じ取れる匂い、地面を歩いた時の感覚や他の犬との交流を通して、脳が刺激を受けて活性化するのです。
これは若い頃は好奇心や幸福感、さらに知能の向上などにつながります。また、シニア期に入ってからは、脳の活性化を促すことで認知症予防にも役立つので、無理のない範囲で散歩に連れて行ったり、カートを利用して屋外の散歩を楽しんだりしましょう。
小型犬を散歩させるときの注意点
小型犬を散歩させる際は、以下の点に注意してください。
✔無理に長い距離を歩かせない(基本は1回15〜30分程度)
✔段差の多いルートは避ける
✔側溝などに足がはまらないように気をつける
✔激しい動き(猛ダッシュ、段差を駆け上がるなど)は控えめに
✔疲れた様子を見せたら無理をさせずに休ませる
✔愛犬の動きをコントロールしようとリードを強く引っ張らない
小型犬は他の犬よりも体の線が細いため、体に負担がかからないように散歩させることが大切です。無理をさせると脱臼や骨折、ヘルニアや過剰な体力消耗につながるため、健康に悪影響を及ぼします。
以上の注意点を意識して、愛犬が無理のない散歩を楽しめるように注意を払いましょう。
まとめ
いかがでしたか。小型犬にとっても散歩はさまざまな意義を持つため、1日に1〜2回は連れて行くべきです。ただし、無理をさせてしまうと体に負担がかかってしまうので、愛犬の様子を見ながら安全なルートを選んで散歩させてください。
(獣医師監修:寺脇寛子)