あおぞら谷津保育園 地域とつなぐ広場整備へ まち普請で助成対象に
金沢区の「あおぞら谷津保育園」に園と地域をつなぐ場を整備する「あおぞら広場をつくる会」の提案が、1月26日に行われたヨコハマ市民まち普請事業の2次コンテストで助成対象に選ばれた。市の認可保育園が選定されたのは初めて。少子高齢化が進む中、園の敷地の一部を活用し、誰もが立ち寄れる場づくりを目指す。
同園は「あおぞらふれあいまつりin谷津」をはじめ、周辺地域の団体や住民らと連携しながら「子育て支援と地域交流」を目指した取り組みを行ってきた。日常的に子どもと地域の人たちとの「顔の見える関係性」が、災害時などのネットワークの構築や日常生活における孤独感の解消にもつながるのではと、園庭に約68平方メートルの広場をつくろうと企画。同園の関係者や卒園児の保護者、地域住民ら19人で構成する「あおぞら広場をつくる会」を中心に検討を重ねてきた。また、関東学院大学酒谷研究室の学生が企画・運営するワークショップで広場の利活用を考えてきた。
広場には地域のシンボルになる鉄製の棚「パーゴラ」や、備蓄倉庫としても利用できるベンチを設置。園児と地域の人が交流できるカウンターなども整備する予定だ。
災害時にも活用
2次コンテストの発表者の一人の小田切光一さんは消防団にも所属。同園に隣接する谷津染井公園が地域の「いっとき避難場所」になっていることから「非常時にはあおぞら広場を物質支援を行う災害時の本部として活用したい」と話す。芳尾寛子園長は「フェンスで囲われた保育園や子育ての活動を外に開く『園開き』や『子育て開き』の試みとしてモデルになれば。広場をきっかけに人と人がつながり、地域が元気になる将来像を描いていきたい」と語った。広場は11月の同まつりでの披露を目指し、6月頃から着工する予定。
まち普請事業は市民が主体となって行う地域の課題解決・魅力向上のための施設整備の提案に対し、市が支援や最大500万円の助成を行う。今年度は最終的に5件が選ばれた。