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【前編】レンタサイクルで岡山のサイクリングコース「片鉄ロマン街道ルート」を走ってみた(備前市〜和気町)

岡山観光WEB

岡山県内に沢山あるサイクリングコース。それぞれに魅力あるコースですが、今回体験したのは鉄道廃線敷を利用した「片鉄ロマン街道ルート」。実際にレンタサイクルを借りて走った様子を前・後編に分けて紹介します。まずは備前市日生の美しい海辺からスタート。

ハレいろ・サイクリングOKAYAMA

岡山に幾つかあるサイクリングコース。岡山県が推奨しているコースを紹介している「ハレいろ・サイクリングOKAYAMA」というサイトがあります。
ここで紹介されているサイクリングコースはどれも魅力的。車で現地へ訪れ、スポーツサイクルに乗り換えてコースを走る人向けに紹介されているコースですが、記事では誰でも楽しめるよう近場で借りられるレンタサイクルを駆使して、サイクリングコースを堪能してみようと思います。

片鉄ロマン街道ルート

「ハレいろ・サイクリング OKAYAMA」で紹介されているサイクリングコースの中から、今回は「片鉄ロマン街道ルート」を走ってみました。
かつて片上鉄道が走っていた場所が、現在「片鉄ロマン街道」としてサイクリングロードに整備されています。備前市の日生からスタートし、途中「片鉄ロマン街道」を走り抜け、和気町、美作市、勝央町、最後は津山市まで行くこのコースの走行距離は76km。スポーツサイクルでの平均所要時間は約2時間30分です。
さて、どんな風景に会えるでしょうか。

日生の観光案内所で自転車をレンタル

まずはレンタサイクルが借りられる最寄りの駅まで電車移動。JR岡山駅からJR日生(ひなせ)駅まではJR赤穂(あこう)線に揺られ約1時間。運賃は片道860円。
JR日生駅を降り右手に向かうとすぐ見えるサンバース(日生町観光情報センター/備前観光協会)へ。

レンタサイクルの利用時間/9:00~17:00
利用料金(1日)
・電動アシスト付き自転車/1,500円
・シティー自転車/800円
・小人向けマウンテンバイク(小学校中・高学年~)/500円

今回のコースも坂道ロングライドになりそうだったので、迷わず電動アシスト付き自転車をチョイス。ヘルメットも借りて早速出発します。

見どころ①備前♡日生大橋

まずは、あえて片鉄ロマン街道を目指さず、日生諸島の海と島を眺めるために頭島(かしらじま)に向かいました。JR日生駅から約5分の「備前♡日生大橋」から美しい瀬戸内海の景色を見ることが出来ます。日生と言えば牡蠣。牡蠣筏が浮かぶ姿も日生の海には欠かせない光景です。

見どころ②頭島たぬき山展望台

備前♡日生大橋を渡ると、そこは鹿久居(かくい)島。海沿いの道をガンガン進み、頭島大橋を渡ると目的地の頭島(かしらじま)です。JR日生駅前から約30分の行程でした。
頭島は周囲4kmの島ということで、自転車でぐるっと回りながら島の真ん中の山の上にある「たぬき山展望台」へ。意外とアップダウンがあるので電動自転車のアシスト機能は常時オンがオススメです。

展望台の中に入り、螺旋階段を登ります。

頭島の一番高いところにある展望台の頂上から、瀬戸内海の美しい眺めを見ることが出来ます。海水浴や釣りで頭島に行った際はぜひ足を運んでみてください。

見どころ③BIZEN中南米美術館

頭島から約30分かけて日生に戻り、「片鉄ロマン街道」の起点を目指すためJR西片上駅方面へ。JR日生駅からは約30分の行程との事。勇んで走り出してすぐに気になる看板を見かけ、ちょっと寄り道してみることに。「かなりアブナイ」とは?

看板に従って少し行くと雰囲気のある建物があり、ここが「BIZEN中南米美術館」。何となく東京ディズニーランドのジャングルクルーズの世界を思わせる雰囲気。
原則前日までに電話予約が必要との事ですが、この日はたまたま来館のお客様がいらっしゃったため入館出来ました!

気になる展示ですが、訪れた日に行われていたのは「ぜんぶマヤ文明」というマヤ文明にスポットを絞ったマニアックな展示でした。
文明の歴史解説や最新の研究などを館長自らサービスガイドして下さいます。だから完全予約制なんですね。土器や土偶も沢山あり、全て写真撮影OKという太っ腹ぶり。いやいや、この美術館、良い意味で「かなりアブナイ」です。すぐ帰るつもりが面白すぎて約2時間の滞在。訪れる際には時間に余裕を持ってゆったり鑑賞がオススメです。
写真は入り口で迎えてくれた、この美術館のマスコットキャラクターの「ペッカリー」君。

【BIZEN中南米美術館】
所在地:岡山県備前市日生町日生241-10
TEL:0120-346-287(来館は原則前日までに電話予約)

見どころ④片鉄ロマン街道

日生町近辺から本来の目的地「片鉄ロマン街道」を目指して、片上湾の海沿いを約30分走行。早春の風物詩「備前片上ひなめぐり」で有名な片上商店街を抜けて少し行くと、道が自転車用に舗装されたルートが見えてきました。サイクリングコース「片鉄ロマン街道」の始まりです。

「片鉄ロマン街道」に入ると道がサイクリングロードとして整備されているため、かなり快適に走る事が出来ます。時々車道を走る事もありますのでご注意下さい。
写真の峠清水トンネルは全長201.8m。峠の頂上にあり、ここを越えると和気町に入り、下り坂になります。トンネル内は夏でも涼しい空気でした。

「片鉄ロマン街道」を走っていると、沢山の駅舎跡を見る事が出来ます。それもそのはず、"片鉄"とは片上鉄道の愛称で、1931年に片上・柵原間(33.8km)が全線開通し、1991年に長い歴史を終えた片上鉄道の鉄道敷をサイクリングコースに蘇らせた道なのです。駅によってはトイレがあったり休憩場所になっていたりするので、適度に休みながらサイクリングを続けましょう。

見どころ⑤天神山城跡

「片鉄ロマン街道」の起点から約15km。約1時間半走ると「天神山城跡」の山裾に。

この城を築いたのは、岡山を代表する戦国大名の一人、浦上宗景(うらかみむねかげ)です。天神山城を拠点として勢力を伸ばし、天正元年(1573)に織田信長から備前・美作・播磨三か国の朱印状を与えられるまでに勢力を伸ばしましたが、そのわずか2年後宇喜多直家(うきたなおいえ)に攻められ、天神山城落城。その後、宇喜多直家はしばらくこの城を使用していたようで、各所に見られる石垣や瓦はこの時期のものと言われます。(岡山県古代吉備文化財センター公式サイト参照)

遠くから見た天神山城跡。こんな高い山の上に城があった事、それを作り上げた人がいた事、歴史を想像するのは面白いです。岡山には山城跡が沢山残っているので、色々巡ってみるのも面白いかも知れませんね。

まとめ

「片鉄ロマン街道」は岡山三大河川のひとつ、吉井川の雄大な流れと並走するのも楽しいところです。といったところで、ここまでの行程でかなりの時間を使ってしまい(BIZEN中南米美術館が楽しすぎたため!)、途中ですが時間切れで一旦日生に戻る事に。レンタサイクルは返却時間があるので、帰り道の時間の計算も必要ですからね。

次回は片鉄ロマン街道ルートの終点、「柵原ふれあい鉱山公園」、湯郷温泉、津山方面に向かってみます。お楽しみに!

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