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【勉強は「理科」から!】~図鑑好きな子になる~ 科学館・博物館・植物園・動物園・水族館での過ごし方/藤田敦子さんの“賢い子”を育てるポジティブ教育法

こそだてまっぷ

【勉強は「理科」から!】~図鑑好きな子になる~ 科学館・博物館・植物園・動物園・水族館での過ごし方/藤田敦子さんの“賢い子”を育てるポジティブ教育法

シングルマザーで2人の息子さんを難関私立中高一貫校、そして公立大学医学部現役合格へと導いた藤田敦子さん。現在は一般社団法人日本ぺたほめアカデミー協会代表理事として、主に小学3年生までのお子さんのいるご家庭を対象に、“受験子育て”にまつわる相談を多く受けていらっしゃいます。

ここでは小学3年生までのお子さんのおられるご家庭向けに、親子関係や家庭学習、中学受験に関することなど、さまざまな視点から、藤田さん流の“幸せな子育て&賢い子を育てる”ためのアドバイスを発信していきます!

藤田さんは‟賢い子を育てる”ためには、子どもの頃にさまざまな体験を重ねることが大切だとおっしゃっています。さらに、「勉強は「理科」から」取り組むのがおすすめだとも。今は梅雨。雨が続くと外出もおっくうになりがちですがそんな今だからこそ、親子で楽しくお出かけして‟賢く育てる”を実現する、一石二鳥のおでかけ先をお伺いしました。

今回は、子どもの興味を引き出して学びへとつなげられるおでかけ先と、体験をさらに活かすおうちでの対応についてお伝えします。

「勉強は「理科」から!」の理由

小学1・2年生の理科的学習要素は、教科でいうと「生活」に含まれています。3年生以降になると、はじめて「理科」としての教科学習が始まります。

学年が上がるにともなってどの教科も教室での授業形式で、学習時間が増えます。
とくに「算数」や「国語」は、すでに1・2年生から教科書やプリントなど、❝勉強❞として始まっていますので、テストの点数が取れなかったり、ドリルが進まなかったりすることでどうしても保護者の方が怒りがちになってしまう教科ではないでしょうか。それによって「勉強=嫌い」になってしまうお子さんも少なくありません。

一方「理科」は、日常の遊びや体験が、のちの学習に直結する教科といってよいでしょう。だからこそ低学年のうちに、遊びの中で理科的要素にたくさん触れておくことが‟理科(勉強)好き”な子に育つ第一歩となるのです。

「理科」は中学以降になると、小学校よりもますます専門性が高くなり、難度も上がります。また大学進学の際の進路選択にも「理科」はとても大きく影響します。

小さい頃の経験がきっかけで‟理科好き”になれば勉強は自然と進められるようになります。いっぽう、「理科」を‟勉強”として始めた場合「理科は覚えることが多いから苦手」などという理由で‟理科嫌い”になってしまうケースが本当に多いといわれています。

今、‟理科好き”に育てるかどうかで、のちの進路選択をはじめ、将来への道は大きく変わってきます。まずは「理科」を楽しいと実感することが大切なのです。

科学館・博物館・植物園・動物園・水族館は「理科」に直結!

親子で楽しく体験できるおすすめの場所は、科学館・博物館・植物園・動物園・水族館などがあります。これらの施設には、興味を促す楽しさとともに「理科」の学習要素が、ギュッと詰まっています!

科学館・博物館イメージ写真

◇科学館:物理・化学・生物・地学…などさまざまな理科の分野の展示・実験・イベントなどが実施される。展示だけでなく実際に体験・体感できるところが多い
◇博物館:理科をはじめとする貴重な資料の展示(収集・保存・研究)がある
◇植物園:植物の分類・生態・栽培・環境への影響などの展示がある
◇動物園:動物などの生き物の生態・習性・多様性などを間近で観察できる。また環境問題・自然科学などに関する展示・研究などが行われている場合もある
◇水族館:海洋生物の生態・習性・多様性などを間近で観察できる。また環境問題・海洋科学などに関する展示・研究などが行われている場合もある

これらの施設は、どの都道府県にも必ずといっていいほどあります。科学館や博物館は、さまざまな分野に特化した施設があります。何かを体験できるブースが常設されていたり、時間帯によって独自のイベントが実施されたりするなど、体験・体感型の施設になっていることが比較的多いので、お子さんが楽しみながら1日を過ごすことができるでしょう。

幼少期に行ったことがある動物園や植物園、水族館は、小学生になってからも継続して訪れると、新たな発見があって「理科」の学びにつながりやすく、家族で楽しみながら過ごす&学べる場所としておすすめです。

まずは、ご自宅から行きやすいところを探してみてください。

ひとつでも興味をゲットできればOK!

科学館・博物館・植物園・動物園・水族館など、どこへ行く場合にしても心得ておきたいポイントとおすすめの過ごし方をお伝えします。

【保護者の心得】
●楽しい時間を過ごして「親子の絆」を大切に!(これは鉄則!)
⇒「見るだけ・触れるだけ・感じるだけ」で勉強になっています! ですので保護者の方は連れて行くだけで、学びにつながる貴重な体験を子どもにさせてあげられているのだと、安心してOK。「楽しかった!また行きたい!」と親子で思える家族の時間にすることがいちばん大切です。

●子ども主体で行動する!
⇒「最初から順番に見せたい」と思う保護者の方もいらっしゃるかもしれませんが、低学年の子どもはまだまだ最初から順番通りに見ることは難しいお年頃。「どこに行きたい?」「何がしたい?」とコミュニケーションをとりながら、子どもが興味を持つものを尊重して、順番などは気にせず、子どもが興味を持ったところを中心にいっしょに見てあげてください。

●ひとつ興味を持てるものができれば◎(ハナマル!)
⇒保護者の立場としては「せっかく来たんだから」と1から10まですべてを網羅しようとしたり、多くの情報を得ようとしたくなってしまいますが、そこはグッとガマン。欲張ると、かえって「〇〇のほうをもっと見たかった…」「疲れた」と、子どもにとってはマイナスになってしまい、「もう行きたくない」という気持ちにさせてしまったら本末転倒です。本来の目的は「理科を好きになるきっかけづくり」です。施設で一日過ごし、ひとつでも何かに興味を持てたのならハナマル! その興味の種を大切にしましょう!

すべては「理科」の学習の中で「あの時、○○館(園)で見たやつだね!」と、楽しい思い出を感じながら勉強が始められることが大事。いずれこの経験が、のちの学習意欲をぐっと底上げすることになるので、あくまで「楽しい親子の時間」として、おでかけを楽しんでくださいね。

水族館へ行ったときの写真

博物館へ行ったときの写真

植物園へ行ったときの写真

動物園へ行ったときの写真

我が家は息子たちが2~3年生の頃、科学館・博物館・植物園・動物園・水族館、さまざまなところへ行きました。

博物館へ行ったときの写真

さらに長男が6年生・次男が4年生のときには『琵琶湖博物館』へ。長男は中学受験を控えた夏休みだったので、本人に夏休みどこへ行きたいか聞き、家族のおでかけとして行ってきました。ここは水族館のようなエリアや、琵琶湖の生態系がわかるコーナーなどもあり、とっても楽しみながら学ぶことができました♪ 

科学館・博物館・植物園・動物園・水族館での体験は、息子たちにとってこれ以降、中高に続く学習にも役立ちました。

おでかけ後の学習のふり返りには図鑑が効果的!

おでかけをして「理科」に興味を持てたら、そのあとの振り返りも大切にしたいですね。より“理科好き”になるために、おすすめしたいのが図鑑です。

おでかけをしたときに「クラゲって何種類いるんだろう?」「骨って全部で何本あるの?」など、子どもにとっての感想や素朴な疑問が生まれたら、それをこぼさずにキャッチし、解決したり深堀りできるのが図鑑なんです! 

図鑑は、細かい説明までじっくり読み込まなくてもOK。
おでかけの際に見たものをチェックしたり、関連するものの絵や写真を眺めるだけでもじゅうぶんです。気になることがあれば、とにかく図鑑を「見る」習慣がつくといいですね。

以下にいくつか、図鑑を取り入れるときに気をつけたいことと、その後子ども自身が図鑑を好きになって学べるようになるための関わり方をお伝えします。

図鑑を取り入れるときに気をつけたいこと

●貸し出しではなく購入がおすすめ。いつでも手に取れる環境に
図鑑は、使いたいときにいつでもすぐに見ることができるとベストです。ですので図書館で期間限定で借りるよりも購入することをおすすめしています。我が家は、植物・動物・昆虫・魚などの図鑑は年長の頃にはそろえていました。これに加えて息子の興味あるジャンルの図鑑も追加していきました。

●子どもの目線(高さ)に配置する
例えば図鑑をリビングに置いたとしても、子どもが手に取れないような高い棚の上では意味がありません。必ず子どもの目に留まり、手の届く場所に置くことで、いつでも気軽に手に取れるようにしましょう。

●本棚には‟ゆとり”をもたせる
大人はきれいに整頓したり、本をすき間なくぎゅうぎゅうに並べがちですが、子どもにとって手に取りづらい本棚だと手を伸ばしにくくなってしまいます。きれいに並べることよりも「子どもがスッと取れて、片づけやすい」ことを最優先し、すき間があるくらいのゆとりある本棚にしてみましょう。

●子ども本人が書店で選ぶことも◎
図鑑は複数の出版社から出されていて種類もさまざまです。例えば「恐竜」の図鑑だけでも、図鑑コーナーには複数冊並べられています。ぜひ、同じジャンルの図鑑でも表紙や中身は違いますので、できる限りでいいので、子ども本人が気に入るものを選ばせてあげてください。自分が選んだ図鑑には愛着がわくものです。大人目線で「これの方がイイ」や「同じシリーズでそろえたい」など、こだわりや思いはあるかもしれませんが、もし、子どもの好みで選ぶことができれば、それも「調べたい」のきっかけにつながるでしょう。

子どもが図鑑に興味をもつための保護者の関わり方

●「いっしょに見よう!」と誘う
⇒まずは保護者から子どもへ声をかけ、図鑑をいっしょに見ることから始めましょう。「図鑑を全巻買ったのに見ないんです」という保護者の方からの相談をよく受けます。理科への興味やきっかけがあっても、何百ページもある図鑑から興味あるポイントを探すのは大変な作業。まずは、図鑑を身近な存在にするためのサポートをしてあげてください。

●「あれ、なんだったかな?」と図鑑を開くためのキッカケを作る
⇒おでかけ先での出来事を思い出しながら「あの動物の名前はなんだったっけ?」と問いかけたり、日常生活の中でも、例えばテレビを見ている時に魚や動物や植物が出てきたら「図鑑で調べてみようか?」などと、保護者がわかっていても子どもに尋ねてみてください。日々のたわいない会話から、図鑑を開くきっかけを作り、図鑑をより身近なものにし、わからないことがあったときにすぐ開く、という習慣が身につくと◎。

●ついでにほかのページにも触れる
図鑑を開いているときに「動物園行ったとき、ぞうさんいたね。ぞうさんていろんな種類がいるんだね」などと、他のページにも触れてみてください。子ども本人が興味を持っても持たなくても、そのひとつひとつのコミュニケーションの積み重ねが大切です。


今回は「勉強は「理科」から」という藤田さんの考えと、それに沿った梅雨の時期におすすめのおでかけ先について、そしておでかけ後の学習フォローについてお伝えしました。

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