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生活用水求め上越市民続々 節水対策の給水スポット計18か所に増設 水位確認に正善寺ダム訪れる人も

上越タウンジャーナル

来月にも大規模な断水が不可避な状況となっている新潟県上越市は2025年7月26日までに、節水対象区域の水道使用量を減らそうと開設した「給水スポット」を計18か所に増設した。新たに追加された同市下門前の市教育プラザには26日朝から、ポリタンクなどを持った市民が続々と訪れていた。また同市上正善寺の正善寺ダムには、低下した水位を確認するために市民らが訪れている。

《画像:生活用水を求める市民が列を作った給水スポット(教育プラザ、26日午前)》

市は24日、節水対象区域内の市民が24時間使える給水スポットを、区域外の公共施設8か所に開設。26日までに教育プラザのほか、直江津ゲートボールハウス(佐内町)やスポーツ公園(春日新田2)など10か所を追加した。

このうち教育プラザは、入り口近くにある水道2か所を給水スポットとした。26日午前には厳しい暑さの中、ポリタンクや空のペットボトルを持った人が列を作り、途切れることなく給水しては車に積み込んでいた。

《画像:入り口近くの屋外2か所に開設(同)》

国府3の会社役員男性(70)は洗濯や植木の水やり用にと給水し、「断水がとにかく心配。お盆には子どもたちが帰って来る予定だけれど、このまま状況が良くならなければ帰省も考えなければ」。

4歳の娘を連れた中門前の教員の女性(36)は、「保育園でプール遊びもなくなり、家で水遊びをさせたくても遠慮してしまう。洗濯はなるべくまとめてしているけれど、子どもがいると服などすぐ汚れるので大変。早く雨が降ってほしい」と話していた。

給水スポット計18か所は次の通り。


•上越市教育プラザ(下門前1770)
•ワークパル上越(下門前477)
•直江津ゲートボールハウス(佐内町1-1)
•スポーツ公園(春日新田2丁目97-1)
•北諏訪地区公民館(上千原529-3)
•上越リゾートセンターくるみ家族園(東中島2487)
•汚泥リサイクルパーク(小泉947)
•浦川原里山地域活性化センター(浦川原区飯室25-1)
•牧コミュニティプラザ(牧区田島705-10)
•柿崎コミュニティプラザ(柿崎区6405)
•柿崎体育館(柿崎区直海浜1155)
•大潟コミュニティプラザ(大潟区土底浜1081-1)
•上越体操場ジムリーナ(大潟区九戸浜338)
•ユートピアくびき希望館(頸城区百間町716)
•吉川体育館(吉川区原之町1819-1)
•中郷コミュニティプラザ(中郷区二本木1959-4)
•名立コミュニティプラザ(名立区名立大町200-1)
•名立地区公民館上名立分館(名立区西蒲生田181-1)

水位確認に正善寺ダム訪れる人も

一方、正善寺ダムには低下した水位を確認しようと市民が次々と訪れている。ダム湖やむき出しとなった茶色の土の護岸を眺め、スマートフォンで写真を撮るなどしていた。

《画像:ダム湖を眺め水位を確認する市民(26日午前)》

26日午前9時現在の貯水率は15.4%。水位は76.18mで、これまでの最低水位73.86m(1987年10月30日)まで2.32mに迫っている。

頸城区の30代男性は「子どもがダムを見たいというので来た。本当に水が少ない」、春日地区の50代男性は「こんなに減っていると思わなかった。節水要請で風呂はシャワーにして家族3人でさっと終わらせているし、断水に備えて飲み水を購入した」と話した。

《画像:ダム湖に架かる正善寺湖橋から見た正善寺ダム上流部(同)》

高田地区の70代の女性2人は「新聞やテレビでやっているので、確かめに来た。去年までアジサイを見に来ていた時と全然違う」と驚いた様子。「節水で水やりをやめ、庭の花も枯れてしまった。湯船にもしばらく浸かっていない。断水は困るし、こうなる前にもっと早く言ってほしかった」と話していた。

節水対象区域内の皆さんを対象とした給水スポットを開設しました( https://gwhp.city.joetsu.niigata.jp/jigyou/emergency/20250724kyuusuispot/ )

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