<職場で仲良しごっこ!?>資料の提出も「一緒」に?クセツヨな先輩たちに戸惑い……【まんが】
私はスミレ。結婚前からずっと働いていた会社に今でも勤めています。つい最近部署異動をして、新しい環境で働くことになりました。異動先の部署には女性が2人だけ、私を含めても3人です。そこはまったく問題がないのですが、私はその2人の行動に頭を悩ませることになってしまいました。彼女たちのあいだだけで完結してくれるものならよかったのですが、私まで巻き込まれてしまう状況なので困っています。一体どうしたらいいのでしょうか。
育休から復帰したのを機に、私は部署異動を経験しました。仕事が忙しくて賑やかだった今までの部署とは違い、今回は人が少なめの落ち着いた部署。「育児中に残業が多い部署は大変だろうから」という会社の配慮でした。
最初はただフレンドリーな人たちだなと思っていました。しかしこのあと、初日から2人の行動に驚いてしまう出来事が起こったのです。
そのときは私もたまたま行きたかったので、一緒に行きました。しかしそのあと違和感はさらに膨れ上がります。
2人は何か用事があるたびに、3人で一緒に行動しようとします。私はその行動に違和感があって仕方がありません。極めつけは帰りの言動でした。
愛想笑いを顔に張り付けたまま2人のそばを通り過ぎようとしたら、トダさんが私の腕をガッと掴みました。
私の沈黙を「肯定」と捉えたのか、トダさんとヤスオカさんはにっこりとした笑顔で機嫌良さそうに「じゃーねー」と手を振り、そして駅の方へと歩いていきました。 トダさんとヤスオカさんから“洗礼”を受けたような気持ちになってしまった私。新しい部署の人たちはみんな物静かそうですが、2人のキャラクターはなかなかパンチが効いています……。 ランチくらいならまだしも、なぜ資料提出やゴミ捨てまで3人一緒に行動しなければならないのでしょうか。 2人は仲良しごっこのような雰囲気が好きなのかもしれませんが、巻き込まれる私はたまったものではありません。これから一緒に出社すると考えると気が重いです。
きっかけはラーメン!?先輩からのムシに困惑……上司に相談
(行列ができる前に行かないとお昼休み中に戻ってこられないかも。お昼休みが始まったらすぐに行こうっと)そう思い立ち、昼休みが始まるとともに浮足立って出かけることに。
ラーメンの余韻に浸りながら私は仕事に戻ります。トダさんやヤスオカさんから嫌味のひとつでも言われるかと思っていましたが、特に何も言われませんでした。
挨拶したのに無視されてしまいました。声が聞こえないという距離ではありません。なんだか嫌な予感がします。そして私のその“嫌な予感”は、ズバリ当たってしまったのです。その日から私は、ランチやゴミ捨てなどにまったく誘われなくなりました。それどころか……。
きっと上司としても仲裁に入るのは面倒なのでしょう。ひょっとしたらトダさんたちから、「パワハラだ!」などと騒がれるのを危惧しているのかもしれません。それにトダさんとヤスオカさんはこの部署でかなり長いらしく、上司としても無下にはできないのでしょう。 トダさんとヤスオカさんのランチの誘いを断って、ひとりラーメンを楽しんだ私。とても充実したひとときでしたが、その日を境に2人から無視されるようになってしまいました。 ランチやゴミ捨てなどに誘われないのはまったく問題がないのですが、業務上の質問を無視されてしまうのは困ります。上司に相談をしても良い返事を得ることができませんでした。これでは仕事が進みません。何かいい方法が見つかるといいのですが……。
「辞めます!」動揺する先輩。罪悪感の末、ゴキゲン取り?
「いや、簡単に言っているわけじゃないよ? けどさ、業務に支障が出るレベルで無視されるなんて普通じゃないよ。しかも相談した上司も動かないなんておかしい。無理して会社に行って今より悪い状況になったら、スミレの心が壊れちゃうかもしれないと思うんだ。スミレが今の仕事を大切に思っているのはわかるけれど、それでも俺はスミレ自身のほうが大切だからさ……」 夫の言葉が胸にしみました。私は自分を大切にしていい。そう思えました。
私が挨拶をするとトダさんとヤスオカさんは面食らった顔をしていました。「みなさんにはすごく仲良くしていただいて~」というくだりでは、なんだか気まずそうにしていました。それから1週間、トダさんとヤスオカさんはうってかわって私に話しかけてくるように。
おそらく「自分たちが無視したせいで退職する」という罪悪感を少しでも減らしたかったのでしょう。自分たちの気持ちをスッキリさせるための短絡的な行動に思わず笑ってしまいそうでした。
夫からのアドバイスを受けて、私は職場を去る決心をしました。新卒から働いていたためとても思い入れのある場所ではあったのですが、自分を傷つける場所になってしまったなら無理に居続ける意味はありませんよね。今後同じように傷つく人がいないよう、人事部にはきっちりと報告しておきました。 そのことを知らないトダさんとヤスオカさんは、罪悪感からか私に話しかけるようになりました。しかし当然ながら受け入れることができず……でも、最後に言いたいことを言えたのでよかったと思っています。 私が辞めてから彼女たちがどうなるのかはわかりませんが、今は育児に専念しようと思います。
【先輩の気持ち】「逆らえない……」私はお局サマの言いなり
私は40代後半のヤスオカといいます。この部署にはずいぶんと長く勤めてきました。ここの実質的なボスは3つ上のトダさん。長く勤めあげている上にハッキリと物を言うため、上司ですらトダさんには頭が上がりません。私はトダさんと仲良くすることで良いポジションを保ってきました。しかしときにはつらいと思ってしまうことも。ハヤシスミレさんがこの部署に来たとき、正直なところなんだか救われたような気持ちになったのですが、そんな日々も長くは続きませんでした……。
幸か不幸か同じ女性である私は、どうやらトダさんに気に入られている様子。元々同性への仲間意識が強かったことに加え、何でも同調してくれるため、きっと私はトダさんを気分よくさせるのに十分な存在だったのでしょう。それをよく理解している私は、毎日欠かさず一緒に出社し、ランチにも必ず行くようにしました。
トダさんはハヤシさんにフレンドリーに話しかけます。「若いから下の名前の方がいいかも」というトダさんの提案で、ハヤシさんのことは「スミレちゃん」と呼ぶことになりました。
しかしハヤシさんは、私たちがランチやゴミ捨てに誘っても、なんだかキョトンとしています。あまり集団行動には慣れていないのでしょうか。私はハヤシさんがトダさんの気分を害しやしないかと内心ハラハラしていました。
それからトダさんの無視が始まりました。私はハヤシさんに対して特に何も思っていなかったのですが、トダさんの気分を損ねるわけにはいきません。業務上の質問をされても聞こえないふりを貫きました。そんなある日……。
そして上司は相談されたのに真摯に向き合わなかったことについて、アレコレと質問をされました。最終的には「何かしらの処分があるかもしれない」と言われ、私たちはようやく自分たちのしてきたこと、幼さを自覚することになったのでした。
育休後に新しく異動してきたハヤシさん。新しい部署でまだ仕事に慣れていない彼女に対し、トダさんに言われるがまま無理やり距離を詰めてしまいました。 しかも私たちの意にそぐわない行動を一度したからといって、無視まで……。まるで子どものような態度をとってしまった自分のことが、今となっては恥ずかしくてたまりません。 しかしそんなことを思ってももう、あとの祭り。今は自分の行動を悔いながら、改めるところは改めて頑張っていきたいと思います。