渋滞緩和に期待 笹川団地から采女町へ 四日市鈴鹿環状線バイパス一部開通 采女大橋渡り初めも
四日市市の笹川団地から直進し、波木町と采女町をつなぐ四日市鈴鹿環状線のバイパス部分の900メートルが3月23日、開通した。内部川には新しい橋「采女大橋」が架けられ、その開通記念式典(渡り初め式)」が開かれた。朝や夕方に発生する渋滞が解消されるか、道路を利用する人の期待がかかっている。
〔式典でダンスを披露する地元ダンスチームの「Coconattu」〕
内部地区連合自治会が開通記念式典を開催
午前9時半から記念式典が開かれ、内部地区連合自治会の諸戸靖連合自治会長らによるテープカットがあり、内部地区に住む3世代の家族らが渡り初めを行った。娘夫婦や孫と参加した小古曽町の岩谷和代さんは「笹川に抜けるのに便利になった。工事はまだ途中なので、これからも生活にプラスになる道づくりをしてほしい」と話していた。諸戸連合自治会長も「南部丘陵公園に抜けるのが早くなった。たかが900メートル、されど900メートル。1日も早く全線開通してほしい」と話す。
〔渡り初めを行う3世代の家族〕
橋には地元の小中学生の筆文字を刻んだ橋名板が設置されており、筆文字を書いた生徒が招待された。橋の設置年月の筆文字を書いた内部中学校1年の岡田花さんも参加し「自分の字がいつまでも残ることがうれしい」と話していた。
〔橋の設置年月を筆文字で書いた岡田さん〕
記念式典の後には内部地区の地域総合型スポーツクラブ「うつべ☆スター」によるイベントが開かれ「内部陸上少年団」のメンバーや地元の子どもたちが、新しい橋を全力で走っていた。
〔新しい橋を全力で走る内部陸上少年団の団員〕
渋滞の緩和に期待
これまで笹川団地から国道1号線に出るには、多くの人が、団地を東西に分ける中央道路を走り、笹川内科胃腸科クリニックがある「波木町東」の交差点を右折し、聖母の家の前を通り、「波木町」の交差点を左折、内部中学校の前を通り、貝家橋を渡っていた。
〔これまではこの交差点を左折し、内部中学の前を通り貝家橋に抜けていた〕
貝家橋から国道1号線に出て鈴鹿方面に行く場合、センターラインや歩道もなく、道幅が3.5メートルしかない場所を通る。対向車が来るとすれ違えず、どちらかがバックすることが多い。道幅が狭いが交通量は多く、事故も度々発生。今月上旬にも、車が横転し、通行止めになったこともあった。過去には、死亡事故もあり、歩行者にとっては非常に危険な道路だ。
〔通り慣れた地元の人でもすれ違うのが困難な四日市鈴鹿環状線〕
今回の開通で、波木町東の交差点を直進、南部丘陵公園の南ゾーンの前を通り、采女大橋を渡り、釆女町に出られるようになり、内部小学校の前を通り、1号線に出られる。鈴鹿方面に出る場合は、今まで通り四日市鈴鹿環状線の狭い道を選ぶ人が多いと見られ、渋滞緩和に直結するか疑問の声もある。将来的には直接1号線とつながる予定で完成すれば渋滞は大幅に改善されるとみられる。全線開通すればイオン四日市尾平店(尾平町)近くの国道477号バイパスから、1直線で国道1号線に出られるようになる。
〔この交差点を直進するとバイパスにつながり采女大橋に出る〕
バイパス部分は23日午後4時から利用開始。地元だけでなく、四日市市南部や鈴鹿市など他の地域の人も利用する道路の開通で、利便性の向上が期待されている。
〔開通を予告する看板〕