千福万来「白蛇」のオブジェ 愛川町消防職員が制作
2025年の巳年に合わせ、愛川町消防本部の職員が白い蛇のオブジェを制作した。
同本部では、4年前から職員が張子による干支のオブジェ作りを続けており、これまでに丑(うし)、寅(とら)、卯(うさぎ)、辰(たつ)の作品が完成。巳年の今年も、本署警備第一課の職員20人ほどが共同で取り組んだ。
「蛇は形が特徴的で難しそうだったので、極力シンプルなものにした」と話すのは、デザインを考案した鈴木丈登さん。昨年10月から勤務時間の合間を縫って制作を開始した。
工程は、針金をバネのような形状にして骨組みを作り、新聞紙で囲んだ上に和紙を張って紙粘土で形成。最後にペンキで彩色し、11月の中ごろに完成した。
鎌首をもたげる蛇特有のポーズを再現しようとすると頭の重さでバランスが崩れ、首のあたりにはひびが入るなど制作には苦労したという。改善策として、しっぽに鉄パイプを入れて重心を安定させたといい、制作途中に職員のアイデアでにょろりとのびた舌を付けるなど、改善の甲斐あり迫力たっぷりの白蛇が仕上がった。
中心役となって制作を進めた中村和博さんは、「手触りと蛇の滑らかな質感を表現するため、やすりがけには時間をかけた。この蛇が町民の皆さまの生命と財産を守ってくれるよう祈りを込めた」と、力作を前に誇らしげに話した。
白蛇のオブジェは、1月11日(土)に行われる「愛川町消防出初式」でお披露目される。