愛おしい小学生の“作文”!じわじわくるこうちゃんの日記に我が子の「今」を見つめた日【いっくじ日記#17】
HBCアナウンサーの室谷香菜子(むろや・かなこ)がお送りする、「連載|室谷香菜子の「いっくじ」日記」。
息子「こうちゃん」の“一言”と、一緒にしたためる一句で、子育ての日々を日々を”一句”(育)児日記につづります!
一度も休まず通ったはなまる1学期!
「え~っと、あと何日で夏休みだ…?」
1学期最後の1週間のこうちゃんは、毎日カレンダーを見ながらカウントダウンをしていました。
こんなところにも成長を感じる!
「ママ、あと〇回寝たら…?」って言っていたのに。
1学期、こうちゃんは1日も休まずに学校に通うことができました。
忘れものは毎日のようにするし、ランドセルの中を見るとプリントがぐしゃぐしゃに入っているし、消しゴムのカスも散乱しているし…。
気になることを挙げるとキリがないですが、
それでも、休まずに毎日元気に通ったことははなまるです!
「この暑さで体調は大丈夫かな?」
心配で、仕事が終わってから一目散に早足でミニ児童館へ迎えに行く日もありましたが、全身汗びっしょりでも子どもたちは元気で「まだ遊びたい!!!」と。
腕も首も、しっかり日焼けしています。
「ママ!朝顔、〇〇君のがすごいんだよ!」と、校舎を出るといつも朝顔を見て帰るのが日課でした。
夏休みに入り、学校にもう鉢植えが並んでいないのでちょっと寂しい。
ランドセルを開けると図工の時間に作った作品がぎゅうぎゅうに詰め込まれている日もありました。
「これ、なに?」と聞くと、「ん~わかんね!」という答えが。
でも、図工は大好きだそう。
そんな話を聞いたら、「これ、図工の時間に使うかもしれないな…」と、さまざまなものを洗ってとっておくようになりました。
物をため込むのが嫌いな私が!笑
「ママ、夏休みって何日あるの?」
「1か月くらいあるよ」と言うと
「1か月!!??よっしゃ~!!!最高だ~~~!!」
そう叫ぶ人の横で、“小学生のママ“をはじめて経験した私は、少々息切れ状態。
終業式の日に、上靴やら雑巾やら、学校から持ち帰ってきたものたちを眺めながら、「ふ~~~」と、張っていた気が少し緩む感じがしました。
「忘れもの、していないかな」
「お腹が痛くなっていないかな」
「友だちとは仲良くできているかな」
新生活、本当に心配事が尽きなかったからです。
そして、「こうちゃん、ごめんね」と思っていることも。
「隣の芝生は青く見える」問題です。
「周りの子」だけじゃなく、「昔の自分」とも比べ…
思えば、生まれたばかりのころは、ひとつひとつが感動の連続でした。
「寝返りできたの!?すごいすごい~!!!」
「あっ!笑った!こっち見てるよ!」
「歩いた!歩いた!」
きのうまでできなかったことがきょうはできた!と、目の前の小さな成長を大切にしていました。
それなのに…
最近の私は、全然違う。
「あの子はこんな習い事を始めたみたい」
「あの子はあんなに絵が上手!」
「あの子はもう漢字を書いたり、掛け算・割り算もやっているんだって」
周りの子と自分の子を比べて一喜一憂。
周りの子だけではありません。
“昔の自分”と“自分の子の今”を比較していることにも気が付きました。
家で宿題を一緒に進めながら、「暑い~」「疲れた~」と、1問解くたびに姿勢をぐにゃ~っとさせてやりたくなさそうな姿を見ると…
「昔の私はもっと集中して勉強に取り組んでいたよな…」
「こんなところではつまづいていなかったはず…」
なんで集中力がないんだろう。
なんでケアレスミスをするんだろう。
気が付くと私はこうちゃんの“できたこと”ではなく“できていないところ”ばかり目につくようになっていました。
こんな私に傍で見られていたら、息苦しくて宿題も進まないでしょう。
じわじわ面白い…
そんな日々の中で、宿題に『二文日記』が出るようになりました。
1学期後半の宿題はプリント1枚で、表は計算問題など。
ひっくり返すとマス目が並んでいて、“二文にっきをかいてみましょう。『こんなことがあったよ』”と、毎日作文を書いて先生に提出するようになったのです。
ある日、ミニ児童会館から帰ってきて「今日は宿題全部やってきた!」とめずらしく宣言され、クリアファイルから宿題を出してみてみたら…
『おかあさんのつくったしゅくだいが、つまらなかったです。ぜんぶできなかったです。』
これは…文句日記?
でも、じわじわ面白い。
こうちゃんの苦手な「は・を・へ」のプリントを2枚、児童館でやってきてね、と朝ランドセルに入れたのですが…、つまらなかったそう。
日記はまだまだあります。
『らいしゅうのすいようび、そろばんのけんていしけんがあります。ごうかくしたら、ぷれぜんとがもらえます。』
この作文の数日後、無事検定試験に合格し、レゴブロックをGET。
夏バテ気味で私がソファーに横になっていた日の日記はこうです。
『ままは、きょうはびょうきみたいです。つめたいりんごじゅーすをあげました。』
一番びっくりしたのはこちら。
青森に住むおじいちゃんおばあちゃんに手紙を書いてみようと自由に書かせてみたところ…
『じじばばえ
れごのおかねありがとうございます。てがみもーいちどおねがいします。
けんていうけます。10きゅううけます。おてがみおくります。ありがとうございます。
ままからききました。ちゅきうがばくはつしますとききました。ちゅうがおわってしまいます!!!!!!!!』
色々な噂が広がった7月5日、その1週間ほど前の作文です。
ひらがながめちゃくちゃなところはありますが、素直な驚きがあふれている!
(私は地球が終わる、なんて教えていません…)
毎日の、こうちゃんの感じたことや驚いたこと。
覚えたひらがな、「、」や「。」を使って短い文章でも、なんだか色々なことが伝わってきます。
子どもの書く作文って、面白くて、かわいくて、愛おしい。
クラス全員の作文を並べたものを見てみたい。
きっと十人十色、みんな全然違って、個性にあふれていると思います。
だから最近の私の楽しみは、こうちゃんの作文。
他の子と比べるのではなく、きのうのこうちゃんときょうのこうちゃんを比べよう。
きっと1か月間の夏休みでまたぐんぐん成長しますね。
ここで一句!
作文に 素直な気持ち あふれてる
「連載|室谷香菜子の「いっくじ」日記」
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文|HBCアナウンサー 室谷香菜子
青森県出身。2009年HBC入社。HBCラジオ「アフタービート」、「美香と香菜子のおさんぽ土曜日」などを担当。2018年第1子(男の子)を出産。趣味は寝かしつけ後のドラマ鑑賞と、美味しいお酒。息子(こうちゃん)との日常はInstagramでも発信中。
編集:Sitakke編集部あい