プロ直伝!「おいしいコーヒーの入れ方」
コーヒーを愛飲している人は多いですね。読者の皆さんの中にも、家ではドリップしてコーヒーを入れているという人がいらっしゃるでしょう。できればおいしいコーヒーを飲みたいと思うのではないでしょうか。
そこで今回は、おいしいコーヒーを入れる方法についてご紹介します。『焙煎幸房“そら”』の岩田純さんに取材しました。
【画像】岩田さん直伝の「おいしいコーヒーの入れ方」おいしいコーヒーの条件は3つ!
岩田さんによれば、おいしいコーヒーを入れるためには「三たて」が大事とのことです。三たてとは――、
1.煎(い)りたて
2.挽(ひ)きたて
3.淹(い)れたて
のことです。
焙煎したてのコーヒー豆をひき、そのコーヒー粉をスグに使ってコーヒーを入れるのが最もおいしい飲み方なのです。
ファストフード店やコンビニのコーヒーがおいしいと思うのは、上記「三たて」のうちの「挽(ひ)きたて」「淹(い)れたて」の2つが守られているからです。
今回お話を伺った『焙煎幸房“そら”』さんでは、注文が入ってからコーヒー豆を焙煎するとのことですが、これは「煎(い)りたて」のコーヒー豆の方がコーヒーがおいしくなるため、とのこと。
「コーヒーの保管」は冷凍庫がお勧め!
3つの条件のうち、家庭で満たしにくいのは「2」でしょう。
多くの人がすでにパウダー状になった「コーヒー」を購入するので、なかなかひきたてというわけにはいきません。また、コーヒー豆を購入したとしても、保管している間に酸化が進行します。
購入したコーヒー豆やコーヒー粉をいい状態で保管しておかないといけません。
岩田さんに伺ったところ、
「コーヒーは豆、粉、共に空気に触れる時間が長いほど酸化するので、空気に触れないように密封して冷凍庫に保存するのがお勧めです」
とのことでした。
飲む分だけ、その都度取り出して使うといいそうです。豆の状態なら3~6カ月、粉の状態なら2~3カ月 はもつそうです。
自分でひく場合には「煎(い)りたてのコーヒー豆を購入して、冷凍庫で保存し、必要な分だけ挽いて使います。1カ月で飲み切っていただくといいでしょう」とアドバイスをいただきました。
岩田さん直伝の「おいしいコーヒーの入れ方」
実際にドリップする際にはどのようにすればおいしいコーヒーができるのでしょうか?
以下に岩田さん直伝のおいしいコーヒーの入れ方をご紹介します。
●ペーパードリップ(2人前)出来上がり300ml、1杯150ml
1.沸騰したお湯をサーバーとコップに注ぎます。
※温度差で味が落ちるのを防ぐためです。
ドリップする際の適温は85度前後くらいです。サーバーのお湯をケトルに移すと大体85度前後くらいです。
2.挽いた豆を用意し、フィルターに入れます。
1杯150mlなら10g、2杯なら300mlで20g
※薄いと感じたら豆の量を増やします。
1g、2gと増やしてみて一番美味しいと感じるところを探してみてくださいね。
3.いよいよ抽出です。
1投目のお湯は重要な「蒸らし」です。真ん中から少しずつ「の」の字を書くように注いでいきます。
【ポイント】
・粉の上にお湯を置くように、なるべく細いお湯を注ぐ!
・サーバーにコーヒーが落ちるか、落ちないかくらい注ぐ!
・ペーパー、端の方にお湯をかけないように!
4.だんだん「もこもこっ」と粉が膨らんくると、新鮮で良い豆の証拠です!
穴やくぼみができてしまうものは、古い豆の証拠です。コーヒーは生ものですよ。
5.30秒~1分蒸らし、膨らみ終わったら、2投目のお湯を注ぎます。
※2投目を注ぐコツは膨らみ終わってしぼむときです。表面の気泡が消えていくのを目安とします。
1投目と同じように「の」の字を書くように10円玉、100円玉くらいの大きさで注ぎましょう。15秒くらいかけゆっくり注ぎます。
この時もフィルターに当てないように注意しましょう!
6.3、4投目も同じように抽出します(2杯分なので150mlで終了)。
抽出したい量の半分くらいまでコーヒーができたらお湯が残った状態で外せばOK!
7.最後に抽出したい量まで、差し湯、お湯を足します(2杯分なので150mlお湯を足します)。
8.コーヒーを混ぜて、濃度を均一にしたら終了です。職人顔負けの極上のコーヒーの出来上がり!
※1投目から半分量を抽出するまでの時間目安は2分から2分30秒ほどです。早いと濃度が薄くスッキリし、遅いと濃度が濃くしっかりとした味わいになります。
味わいの変化を感じていただき、ご自分のお好みの味をお試しください。個人的にはお家コーヒーを楽しむには多少味のバラツキがあった方が面白いんじゃないかと思います。
なので、淹(い)れ方を固定するより、忙しいときは早く、ゆっくりできるときはゆっくり淹れるなど生活リズムに合わせると、よりいっそう楽しんでいただけるのではないかと考えています。多少淹れ方が違ってもおいしくできます♪
自宅でおいしいコーヒーを飲みたい皆さんは、今回の岩田さんのアドバイスをぜひ参考にしてください!
文:高橋モータース@dcp
編集:学生の窓口編集部
取材協力:『焙煎幸房“そら”』
https://coffee-sora.shop/