泉房穂、テレビ出演の難しさを語る。「ラジオは背景情報も話せてありがたい」
大竹まことがパーソナリティを務める「大竹まことゴールデンラジオ」(文化放送・月曜日~金曜日13時~15時30分)、11月27日の放送に元・兵庫県明石市長の泉房穂が出演。自身の経験も踏まえ、テレビ番組で発言することの難しさを伝えた。
大竹まこと「最近は毎日のように泉さんのXのポストがニュースになっております」
泉房穂「ちょっとつぶやいただけなのに、すぐYahoo!ニュースに。なんでこれが? と思うようなことが多くて」
大竹「いまの世の中そうなっております。その中で斎藤(元彦)さんにお詫びしたという情報がありますけど、どういうことですか?」
泉「兵庫県知事選挙の前にずいぶん、一面的に攻撃したというか。斎藤さんに厳しいことを言い続けた経緯があって。直接本人に『言いすぎました、ごめんなさい』ということを言うべきと思っていました。開票直後にお詫びをしたんですけど、したらしたで『どうして詫びたんだ』と怒られる。両方から怒られたという状況です」
大竹「百条委員会とかができて『辞めろ』ということでお辞めになった」
泉「今回の兵庫県知事選、世論が二分といわれていますけど3つだと思っていて。『問題あるに決まっている』、反対に『問題ない。むしろ、はめられた被害者』という論調。多くの方は『よくわからない』だったと思うんです。私が攻撃一方だった、様々な角度からものを見る必要があるな、ということで立ち返ったんですけど。両方から『寝返ったのか』『裏切ったのか』と言われる。そうではなく物事は両面から見る必要がある、という感じですかね」
大竹「コメンテーターの人たちは問題が明確でないうちから、いろいろな見方を問われている。その時点で発言されていますね」
泉「私もテレビに時々出させていただきます。局の担当者にモノを言うタチなんです、『もっと本質的なことを議論しましょう』『そっちがメインじゃないでしょう』と。でも結局、視聴率もあるので『このほうがおもしろい』『視聴率が上がる』と説明される」
大竹「うん」
泉「私も元テレビマンなので、板挟み状態のスタッフに共感もしてしまう。やむなくお付き合いする部分もある。一例を挙げると斎藤知事の問題もいろんな議論ができるんですけど、どうしてもテレビ局は『おねだり』というテーマでやりたがる。そのテーマだと視聴率が上がる、と。真面目な公益通報者保護法とかだとチャンネルを変えられてしまう。テレビ局としては視聴率をとるために議論を続ける」
大竹「ああ……」
泉「それがメインじゃない、と言うんですけど全体の状況の中で合わせてコメントすることも多かったので、改めて自分としても振り返っている立場です」
大竹「前はいろいろ番組に出ていましたけど、これからは選んで出ようと?」
泉「自分自身のスタンスなり考えをお伝えして、合うなら出ますけど、テレビ局の意向に沿うんじゃなくて、自分としてのスタンスはしっかりしないと、という思いですかね。私、ラジオの可能性は信じています」
大竹「ラジオはのりしろが少しあるというか。テレビはどうしても尺があるのでタイトに話さないといけない」
泉「テレビだと進行表に基づいて10秒、20秒の中でしゃべるのでキャッチコピーのようなかたちにならざるをえない。ラジオは1つのテーマで2分3分、長いときは5分ぐらいしゃべれる。背景事情なども話せる。ありがたいですね」