南足柄市5小学校 水泳授業屋内プールで 熱中症対策で今年度から
南足柄市は、今年度から市内全小学校の水泳授業を市体育センター(和田河原1030)屋内温水プールで行う。児童らの熱中症対策などが目的。
南足柄市の全5小学校には屋外プールがあり、これまで水泳授業は各校で、年間8コマ(1コマ45分)実施されてきた。しかし、近年は熱中症の危険性が高い日が増え、授業が中止となることも多いことから対策が検討されていた。そこで市体育センターの屋内プールを活用することが決まったもの。
授業は全学年対象で5月から12月にかけて学年単位で行う。1授業2コマ、年間2〜3回の予定。原則、体育センターの休業日である月曜日に実施するという。
学校と体育センター間の移動は民間委託のバスで行う。指導はスポーツインテリジェンス株式会社に委託。授業ごとに4〜7人の専門インストラクターが指導にあたり、担任教諭は、児童の安全確保や学習状況の把握を行う。市教育委員会は「児童の泳力向上はもちろん、安全で質の高い指導が期待できる」と話す。この事業費は約1670万円。
市によると、県内では地域の屋内プールを小学校単位で利用するケースはあるものの、市全体で導入する事例は珍しいという。
市教育委員会は「夏は暑さだけでなく、集中豪雨なども多い。この取り組みにより、担任教諭は年間の授業計画を立てやすくなることに加え、全国的な問題にもなっている教員の負担軽減につながるのではないか」と話している。