【絶景温泉】東京から電車2時間! ツーリング好きのサウナーに聞いた「最高だった温泉」に行ってみた!! 伊豆高原『赤沢日帰り温泉館』
東京に住んでいるとついつい電車中心で物事を考えがち。だけど、そんな世界の外を知っているのがバイカーである。先日、バイカーの友達と一緒に温泉に行った時、これまでで最高だった温泉を聞いてみたところ、興味深い話を聞かせてくれた。
なんでも、彼は月1くらいでツーリングをするグループに属しているらしいのだが、定番の目的地の1つとなっている日帰り温泉があるのだとか。1度行ってみたらめちゃくちゃ良くて殿堂入りしたらしい。誰にだってあるもんだねえ、ベストプレイス。というわけで行ってみることにした。
・東京から約2時間
話を聞いたバイカーの彼いわく、「サウナも良いけど、風呂も良くて、景色も凄い」とのこと。景色が凄いとなれば大浴場内の写真があった方が良さそうである。そこで温泉に連絡してみたら、なんと体験取材として宿泊させていただける運びになった。もちろん、大浴場内の写真撮影もOK。ありがとうございます。
そんなわけで飛び乗ったのは東海道新幹線のこだま。熱海で伊豆急行線に乗り換えてやって来たのは伊豆高原駅。特急の踊り子だと品川から乗り換えなしで来られるけど、私(中澤)が乗った時間は踊り子が出てなかったので新幹線ルートで来た。ちなみに、電車に乗った時間は2時間足らずで、価格や時間はどちらも似たようなものである。
近さは距離よりも交通の利便性の時代。駅前でも空気が美味しい。例の温泉へは、伊豆高原駅やまも口から無料バスが出ている。9時~20時まで1時間に2~3本で、14時と15時台だけ3本出ている模様。今回は泊まりだけど、日帰りを考慮するなら20時台までバスがあるのはありがたい点ではないだろうか。
・山道に突如現れる
そんなバスで山道を登って15分。ロードサイドの景色が雄大になった辺りで見えてきたのが……
赤沢温泉郷である。山の中の広大な敷地に、赤沢温泉ホテルや赤沢スパ、赤沢迎賓館などが建ち並ぶリゾート地であるこの一帯。前述のバイカーグループ殿堂入り温泉は、その中にある「赤沢日帰り温泉館」だ。地図上では日帰り無理そうだけど、実際来てみると、東京から日帰りもいけそう。
・ジャブ
さて置き、まずはホテルにチェックインしてみたところ、フロントの時点で赤沢温泉郷のヤバさを思い知らされることになった。おおおおおお!
目の前が海すぎる!!
フロントに置かれた椅子に座るだけで、空に向かって突き出しているかのように目の前に海が広がる。バスの道中は山景色だっただけに、ホテルに入った瞬間、海が広がるような印象が鮮烈だった。ゲートをくぐった感がある。
・見るのではなく感じる絶景
それだけ海に開けているゆえ、部屋の景色ももちろん最強。浴衣に着替えてソファに座るだけで日常から切り離されたような時の流れを感じた。壁一面が窓になっているのも地味に凄い。窓の外の海と山が雄大すぎて絵みたいである。
ベランダに立つだけで海と山が語りかけてくるようだ。その絶景は見るのではなく感じるレベルと言っても過言ではないだろう。もうずっと部屋にいたっていい。水綺麗だなー。
・マジかよ
しかしながら、取材なので陽が高いうちに日帰り温泉館に行ってみることにした。クッ、ここでぼーっとしていたいのに……! 日帰り温泉館はさっさと終わらせて戻ってくるか。と思いきや……
日帰り温泉館の景色がその上を行っていた。
まず、大浴場のドアを開けた瞬間から海側の壁が全部窓で前述の景色が広がるんだけど、圧巻なのは露天風呂である。きわきわにある浴槽は壁のないインフィニティ風呂になっていて、浸かった目線からでも絶景が見えるのだ。
・感じるのではなくキメる絶景
似たような立地でも浸かった目線から景色が見えない露天風呂は結構あるので、その魅力を最大限引き出した設計であると言えよう。湯舟に浸かってるだけでぶっ飛びそうだ。すなわち……
外気浴はさらに至高。サウナ(90度)、水風呂(17度くらい)と入って露天風呂に出ると、風と空と海と山が攻めてくる。溶けそうだ。もはや、感じるのではなくキメる絶景。ととのった。ととのいすぎて感謝すらしたくなった。空よ、山よ、海よ、ありがとう。
その露天っぷりにメッセージ性すら感じた赤沢日帰り温泉。日帰り利用の料金は、通常1600円で繁忙期は2000円だ。この温泉が1600円は都内の感覚で言うと破格だけど、地元民っぽい日帰り利用客が結構いたので、伊豆においても良い温泉なのかもしれない。
ちなみに、赤沢温泉ホテルとは渡り廊下で繋がっていて、ホテルに宿泊すると日帰り温泉館は無料で利用することができる。参考までに、ホテルの宿泊費についても触れておくと、フロントの方いわく「2食付きのプランで2万900円がベースで、繁忙期など時期によって変わる」とのことだった。
・ホテルにも大浴場
なお、ホテルにも大浴場があり、夜に入ってみたところ、露天風呂にリクライニングチェアーがあってバカンス度を上げたような仕様だった。日帰り温泉館ほどの景色の攻撃力はないけど、こちらはこちらでゆったり落ち着ける雰囲気。寝る前のちょっとしたリラックスにちょうど良かった。星が綺麗に見えるし。
宿泊費は安くはないんだけど、日帰りでは味わいきれない魅力を感じたのも事実。なんなら1泊でも味わいきれず、2泊目に突入したくなったくらいだ。
ただ、のんびりする。そういうバカンスに憧れつつも、旅行に行くとついつい予定を詰め込んでしまう私。だけど、部屋といい、風呂といい、赤沢温泉郷で味わったゆったりした時間は思い描くバカンスに近いものであった。
・時間を忘れる贅沢さ
時は金なり。だからこそ、時の流れを忘れられることは贅沢だ。空っぽの時間にゆっくりした夕日が沈む。ひょっとしてレストランから見たあの夕暮れは私にとってとても貴重な瞬間だったのかもしれない。
最後に、帰ってきて改めて調べてみたところ、赤沢日帰り温泉館はじゃらんの全国絶景日帰り温泉ランキングで2位にランクインしていた。ニフティ温泉の2024年温泉ランキング絶景部門でも16位となっている。
じゃらんやニフティ温泉でも上に伊豆の温泉はランクインしてないので、伊豆最強の絶景温泉と言っても良いかもしれない。東京から2時間ちょいで行ける場所にこんなスポットがあるとは。追いかけて来る日々を忘れたい時の逃げ場に覚えておいて損はないだろう。
・今回紹介した温泉の情報
名前 赤沢温泉郷
住所 静岡県伊東市赤沢163-1
予約専用TEL 0557-53-4890(受付時間 平日9:00~19:00 / 土日祝9:00~17:00)
定休日 無休
参考リンク:赤沢温泉郷、じゃらん、ニフティ温泉
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.