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このジャンルは韓国が世界トップ!日本でも好評「ドロドロ」歴代人気ドラマ5選

Danmee

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近年韓国ドラマは、ジャンルが多様化するとともに斬新さを増している。こんな引き出しがまだ残っていたのかと驚くほど、観る者の意表を突く展開や設定を盛り込んだものも珍しくない。

しかしお気づきだろうか。実は多くの作品のベースとなっているのは“ドロ沼要素”。最近は減少しつつある印象だが、出生の秘密や交通事故、不倫、記憶喪失、嫉妬、三角関係など、昔からある韓ドラの鉄板設定を用い、人間の本性を赤裸々に暴いたストーリーで視聴者の心を鷲掴みにしているのは今も変わらない。

例えば、今年大ヒットを飛ばした『涙の女王』(tvN/2024)もその1つ。韓ドラでよく見られる光景である不治の病にかかったヒロインに、財閥の権力争いまで登場させ、人間の素顔に迫る物語でドラマファンを虜にした。スター俳優を主演に起用してスタイリッシュな物語に仕上げていたためドロ沼の程度は比較的マイルドな方だったが、韓ドラの伝統的要素が息づく作品だった。

本作同様、“ドロドロ”を根幹にしたドラマは現在も多く、そのクオリティーの高さは韓国ドラマのグローバル人気が証明していると言っても過言ではなく、世界トップレベルを誇ると言えるだろう。

そこで本記事では、韓ドラお得意のドロ沼劇を満喫することのできる歴代の人気ドラマを5つピックアップして紹介する。刺激的な展開にしばしば疲労を覚えるという声も上がるが、一度観はじめると先が気になってやめられない中毒性を持っている。

(図)Danmee 日本ファンが選んだ7月~9月公開 No.1韓国ドラマは・・ジェジュン主演「悪い記憶の消しゴム」

ペントハウス シリーズ (SBS/2020、2021)

『ペントハウス』は、3つのシリーズからなる韓ドラ史に残るドロ沼劇。『ザ・グローリー~輝かしき復讐~』シリーズ(Netflix/2022、2023)を世に送り出したキム・スンオク作家が手掛けた作品で、日本でも多くのファンを持つ。

上流階級社会を背景に強烈なストーリーと度肝を抜く展開が大きな魅力となっており、韓ドラに欠かせないどんでん返しは観る者を惹きつける。

また、コントなのではないかと思うほど、強烈な登場人物の数々も視聴者を釘付けにしたポイントで、突っ込みたくなるような面白さも。作品の世界観にどっぷり浸ってみるもよし、高みの見物として楽しむのもよしの物語となっている。

●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月18日現在):
・シーズン1: Amazon Prime Video、DMM TV、Disney+、Lemino、Hulu、みるアジア、U-NEXT、Rakuten TV、FOD、ABEMA、Netflix、TELASA
・シーズン2: Amazon Prime Video、Lemino、みるアジア、U-NEXT、Rakuten TV、FOD、Netflix、ABEMA、TELASA
・シーズン3: Amazon Prime Video、Lemino、みるアジア、U-NEXT、Rakuten TV、FOD、Netflix、ABEMA、TELASA

赤い風船 ~絡み合う糸~ (TV CHOSUN/2022)

『赤い風船 ~絡み合う糸~』は、『愛の不時着』(tvN/2019)で北朝鮮の令嬢役を演じて知名度をアップしたソ・ジヘが主演を務めた作品。家庭環境が全く異なる2人の女性の秘めた欲望を描き、20年来の友情が音を立てて崩れていく様をスリリングに描いている。

不倫をはじめ、刺激的なセリフやビンタをするシーン、複雑に絡み合った家族関係など、観ているこちらが困憊する場面や設定が数多く登場するが、コメディー要素が程よく盛り込まれ、文句を言いながらも見続けてしまう魅力が。

若い世代には避けられがちなジャンルの作品ではあるが、本作は年代問わず感情移入しやすい構成となっており、想像の斜め上だと言われた意外な結末にも注目いただきたい。

●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月18日現在):U-NEXT

完璧な結婚のお手本 (MBN/2023)

『完璧な結婚のお手本』は、復讐のために契約結婚を選択した女性の物語。『結婚作詞・離婚作曲』シリーズ(TV CHOSUN/2021、2022)で、日本人女性を虜にしたソンフン主演のタイムスリップ・ロマンス復讐劇だ。

今年、同名の人気ウェブ小説を原作にした『私の夫と結婚して』(tvN/2024)が日本でも大きな話題となったが、『完璧な結婚のお手本』も絶大なる支持を得た小説をドラマ化したもの。

自分の夫が妹と交際し、近くにいるために自分と結婚したことを知るという仰天の展開から、物語がスタートする。ドロ沼劇にしては話数が短く12話完結となっており、テンポよく進むストーリーと、手に握るシーンの数々が見どころだ。

●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月18日現在):U-NEXT

7人の脱出 シリーズ(SBS/2023、2024)

『7人の脱出』は、前出の『ペントハウス』シリーズを執筆したキム・スンオク作家が手掛けたサスペンス復讐劇。460億ウォンという莫大な製作費が投入されたシリーズ第1弾は2023年に、前作を上回る470億ウォンで製作された第2弾は今年放送され、多くのドラマファンを楽しませた。

1人の少女の失踪に関与したと思われる7人が無人島に集められるところから物語がスタートし、サバイバルゲームのようなスリリングな展開と、保身のために裏切りを繰り返す人々の姿が描かれ、人間の本性をまざまざと見せつけられる。

オム・ギジュンをはじめファン・ジョンウム、イ・ジュン、イ・ユビ、シン・ウンギョンなど、演技力に定評のある錚々たる役者陣の熱演にも注目していただきたい。

●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月18日現在):U-NEXT、FOD、Lemino、Hulu、Rakuten TV、TELASA、ABEMA、Netflix

Mine (tvN/2021)

『Mine』は、数々の話題作で活躍してきたイ・ボヨン&キム・ソヒョン主演の財閥系サスペンスドラマ。不倫と権力というドロ劇の定番要素を用いながらも、ラグジュアリーな世界観や登場人物が連帯するなど、新鮮な設定が多い作品だ。

見知らぬ女の登場によって自分のものだと信じていたものが1つずつ崩れていき、何を守り誰の手を握るのか女同士のバトルが繰り広げられる。金切り声を上げ、髪を引っ張り合うような韓ドラにありがちな雰囲気とは若干異なるのが特徴だ。

ドロ沼劇にLGBTという設定を盛り込んだ点においても新しく、良い意味で観る者の期待を裏切りながら、しっかりとドロドロは描いている。

●日本で視聴可能な動画配信サービス(2024年11月18日現在):Netflix

(ライター/西谷瀬里)

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