フレンチの技法で仕立てる奥深いソース♡みなと元町『Est.Est』のパスタランチ 神戸市
みなと元町駅から徒歩2分、乙仲通り沿いに店を構える『Est.Est(エストエスト)』(神戸市中央区)は、神戸ポートピアホテルの「アラン・シャペル」(2012年閉店)で副料理長を務めるなど、輝かしい経歴を持つ一流シェフが腕を振るうフレンチレストランです。
「友人の家にご飯を食べに行くような雰囲気でリーズナブルに楽しんでもらいたい」と2007年にオープンした同店が、ランチタイムに提供しているのがなんとパスタ!フレンチの技法で作るパスタが人気とのことで取材に行ってきました。
ホテルフレンチ出身のシェフのお店なので敷居が高いのでは?という不安はどこへやら、とても親しみやすいカジュアルな雰囲気。シェフの廣池平一郎さんと奥様、娘さんの3人で家族経営をされています。
天井高が気に入って決めたという広々とした店内には、アンティークの鏡や、実際に使われていた鍋類が飾られたり、シェフをモデルに描かれた「森のレストラン」という絵本の原画などが置かれています。
パスタの種類は定番が6種類と、不定期で変わるアレンジパスタがあります。こちらが定番の中でも一番人気の「小海老のガンベロッティのコース」。
まずはサラダから。甘めのシーザードレッシングで野菜をたっぷりといただきます。
続いて自家製フォカッチャとパスタが登場。”ガンベロッティ”とはフランス語で”甲殻類”の意味。トマトソースに生クリームを加え、鷹の爪でピリッと辛みを加えたパスタです。
皿の縁にはソースから取り出した鷹の爪が置かれています。更に辛くしたい方は少しずつ齧ったり、ソースに戻して辛さをプラスして楽しめるようになっています。
このトマトクリームソースが格別!玉ねぎやセロリ、人参を炒めてから煮出したブイヨンや、ガーリックを揚げ焼きにして香りを移したエキストラバージンオリーブオイルを使うなど、下ごしらえに手間をかけた奥深い味です。
塩味は抑えられているのですが、コクがあって濃厚!物足りなさは全くありません。
小海老もゴロゴロとたっぷり!小海老といっても肉厚でプリプリとした食感と旨味は食べ応え充分です。旨味を逃さないよう殻付きの海老を選び、一尾ずつ丁寧に殻をむいて調理をしているのだそう。
自家製のフォカッチャは、もっちりとして豊潤な小麦の香りがします。フランスパン用の小麦を使ったピザ生地の残りを活用して焼いているんだそう。お皿に残ったパスタソースは余すことなくフォカッチャでぬぐって楽しみます。
この後はデザートとドリンクでコースは終了。この日は、ふわふわしっとり食感の「レモンとリンゴのシフォンケーキ」とアイスコーヒーをチョイスしました。
お店をオープンした当初、お昼にフレンチコースだと敷居が高いと感じる人もいるだろうと、パスタを1種類加えた廣池さん。それが人気となり、種類も増え、ランチはパスタコースが中心となりました。
修業時代はイタリア、スペインなどヨーロッパ各地の料理を食べ歩いた経験もあり、パスタにも親しんでいたので、メニューに加えるのに抵抗はなかったそう。今も食べ歩きで気に入った味や出会ったレシピを時々メニュー化しています。
アットホームな雰囲気の中でいただく、確かなフレンチの技法が光るランチのパスタコース。日によっては、当日ふらりと立ち寄っても席が空いていることもあるそうです。
場所
Est.Est(エストエスト)
(神戸市中央区栄町通3丁目2-8 松尾ビル1階)
営業時間
ランチ 11:30~14:30(L.O.14:00)
ディナー 17:30~21:30(L.O.21:00)
定休日
月曜日
※火曜日不定休