【住宅ローンの現実】38歳、世帯年収509万。ローン2,700万は高すぎますか?【FPが解説】
読者から寄せられたリアルな給与明細から年収を大公開。今回は、住宅ローンのお悩みにフォーカスを当て、借入可能額や毎月の返済額の目安、家計の改善点についてファイナンシャルプランナーが解説します。【38歳 配送業】
【住宅ローン】38歳、配送業の場合
プロフィール
38歳、男性
配送業
▼現状
年収:409万円
住宅ローン:2,700万円
家族構成:妻(パート・年収100万円)、子ども1人(小学生)
地方在住
【相談内容】世帯年収509万×住宅ローン2,700万は妥当?
「住宅ローンの支払いと子どもの教育費でなかなか貯金ができません。我が家の年収に対して、住宅ローンの借り入れは妥当でしょうか?また、将来のための老後資金に備えるため、今できることは何かありますか?」
世帯年収509万の住宅ローンをシミュレーション
まずは、年収に対して何倍の借り入れをしているか確認してみましょう。
住宅金融公庫の「2023年度 フラット35利用者調査」によると、全国のフラット35利用者が実際に借り入れしている平均年収倍率は6.7倍*です。
世帯年収509万円の相談者さんの場合、借入額は2,700万円で年収倍率は5.3倍。
現在の収入に対する住宅ローンの負担は、平均よりも少ないといえるでしょう。
*……参考:住宅金融公庫「2023年度 フラット35利用者調査」(p.18)
毎月の住宅ローン返済額の目安は?
一般的に、居住費が家計を圧迫しすぎないようにするには、収入の25%程度までにするとよいとされています。
例えば、年収500万円の世帯の場合、毎月約10万4千円程度が目安です。
相談者さんは、教育資金や老後資金のための貯金がなかなかできていないとのこと。
収入を増やすか支出を減らす必要がありそうですね。
収入を増やすには、本業で仕事量を増やしたり、転職や副業に挑戦したりする必要があります。
すぐに取り組める支出の見直しから始めるのがおすすめです。
固定費の見直しでストレスなく貯蓄率アップ
支出の見直しの中でも、毎月一定額の支払いがある固定費の見直しから取り組みましょう。
一度見直すことで効果がずっと続くので、ストレスなく節約できますよ。
例えば、毎月の保険料の負担が大きい場合は、保険内容の見直しをすることで年間数十万円浮くケースも少なくありません。
また、携帯のプラン見直しや格安SIMへの乗り換えでも、月数千円の固定費削減が可能です。
毎月の浮いた資金は、NISAやiDeCoを利用して、教育資金や老後資金を貯めるのも選択肢の一つですね。
現在小学生のお子様が大学生になるまでは10年近く、相談者さんが老後を迎えるまでは25年ほどと、運用期間は長くとれますね。
銀行預金以外に投資も取り入れることで、効率よく貯めることができそうですよ。
まとめ
・相談者さんの住宅ローン借入額の年収倍率は5.3倍で、平均よりも負担は少ない。
・固定費の削減をして浮いた資金で資産運用することで、効率よく教育費や老後資金を貯めることが可能。
※この記事では媒体で募集した情報に編集を加えて掲載しています。
◆ゆきFP
FP1級を持つ元銀行員ライターです。
400世帯以上の資産運用についてご相談を受けていました。 特に、お金の制度をわかりやすく伝えることを得意としています。