<義姉の子「預かって」!?>ナゼ私が面倒を?義母から「娘が離婚するから協力して」【まんが】
私(カオリ)は、夫のヨウヘイと、3歳の息子のヤマト、1歳の娘のユナの4人家族です。夫の実家の土地に家を建てて敷地内同居をしています。家自体は別々の建物なので、義両親も適度な距離を保って接してくれるし、お互いに何か用事があるときのみ会話をするという感じでした。私は3歳と1歳を相手に壮絶な毎日を過ごしているため、とにかく自分たち家族のことで手一杯。今日もお風呂あがりに裸で走り回る元気いっぱいの子どもたちの背中を追いかけています。
「実はね、トモミが離婚することになったのよ」義母から言われて驚きました。トモミさんは長期休暇になると、たまに3人の子どもたちを連れて帰省してきていました。そのときは義実家で一緒に食事をしたりもしていたのです。
「それでね、ウチに帰ってくることになったのよ」「そうなんですね」私はしばらく静かに話を聞いていましたが、とつぜん出てきた義母の言葉に耳を疑います。「だから、一緒にあの子を支えてあげてほしいのよ」「…………え?」
夫の両親との敷地内同居は、いたって普通の日々でした。干渉されるわけでもなく、お互いに用事があるときのみ連絡を取り合う程度で、お隣さん感覚で暮らすことができていました。ずっとこんな距離感で過ごしていけたらいいなと思っていたのですが……。 トモミさんは比較的若い頃に結婚したと聞いていて、3人の男の子のママです。夫のユウジさんは私たちの結婚式のときに一度お会いしただけ。トモミさんの帰省に一緒についてくることはなく、それ以降は姿を見ていませんでした。離婚は気の毒だとは思うけれど、子どもたちの世話を私が手伝う義理があるのでしょうか……?
【義母の気持ち】不憫な娘を助けたい!同居の嫁にもヘルプ
私は夫と2人暮らしをしています。同じ敷地内に息子のヨウヘイ家族が暮らしており、お嫁さんのカオリさんと3歳と1歳の孫もいます。娘のトモミは電車で2時間ほどの場所で暮らし、夫のユウジさんと3人の子どもを育てています。そんなトモミからある日離婚を考えていることを告げられました。話を聞けば聞くほどユウジさんに憤りを感じます。行事の写真にはよく笑顔で写っていたので、子煩悩な人なんだろうなと思っていたのに……。
切なそうに話す娘の顔を見ていると、涙が出そうになります。娘にこんな顔をさせるために、結婚を許したわけじゃありません。けれど私が感情的になっても仕方ありません。娘はきっと不安なのでしょう。だから私は即座に「帰ってきなさい」と言ってあげたのです。
今まではお互いに気を遣ってもいけないと思い、カオリさんにはとくに手伝いなど申し出ていませんでした。けれど娘が子どもたちを連れて戻ってきたら、一緒に全員の子どもたちを育てればいい。お互いに助け合って、一緒に幸せになればいい。
私は娘が不憫でなりませんでした。こんな想いをさせるために育ててきたのではないのに……。ユウジさんのことが憎くてなりません。しかし感情的になって娘を困らせるより、今できるのは安心感を与えてあげること。だから私は「帰ってきなさい」と伝えました。 正直、私たちも高齢です。娘の子どもたちの面倒をみてあげることに不安がないとは言い切れません。しかし心強い味方がいることを思い出したのです! カオリさんはまだ若いし、娘の子どもたちと触れ合うことで、この先の育児の予習にもなるでしょう。 もちろんカオリさんのことも一緒に手伝うつもりです。そうやって皆で協力しながら5人の子どもたちを育てていけばいい。そう思って協力をお願いしたのに、カオリさんからはハッキリ「お断りします」と言われてしまったのでした。
【私の気持ち】絶対にムリ!何度も断っているのに押し切ろうとする義母
義母から「一緒に子どもたちの世話を手伝ってほしい」と頼まれた私。ハッキリと「お断りします」と伝えたのでした。
私は3歳と1歳を相手に壮絶な毎日を過ごしているため、自分たち家族のことで手一杯です。なのに小学生男子を3人も預かる!? しかも下校から夕飯まで毎日!? 義母は絶句する私にかまわず、勝手に話をすすめていきます。
「小学生が幼児のおもちゃで喜ぶはずないじゃないですか」「違う年齢の子との触れ合いも大切だと思うのよ~。トモミの息子たち、小さい子にも優しいからきっと一緒に遊んでくれるんじゃない?」「小学生が幼児と遊んで楽しいのは、せいぜい数日ですよ!」
義母から「甥っ子たちの面倒を見て!」と言われ、私はすぐさまお断りをしました。3歳と1歳の子どもたちの世話をしないといけない現状で、どう考えても小学生3人を迎えるのは難しいと思ったからです。しかし義母はこちらの話を聞かずに、どんどん話をすすめていきます。 学童に入らないとなると、その日の時間割で帰宅時間が変わるだろうし……。学年ごとにだって違うだろうし……。毎日甥っ子たちのスケジュールに合わせて生活をしないといけないと考えるだけで、「無理」以外の言葉が見つかりません。学校帰りの甥っ子たちの面倒を見る代わりに、お風呂と夕飯を義実家でいただくことができる……? そんなことを言いながら、食事の支度をしている最中の甥っ子たちの相手や、風呂上がりの世話もすべて押し付けられる気がしてたまりません。ハッキリ言って私には何のメリットもありません。夫が帰宅したら、絶対に断ってもらおうと思います!
「お金は払う」「アテにするな」激しく言い争う義母と夫
翌日。夫がひとりで義実家に出向くと、ちょうどトモミさんが帰ってきていたのだそう。夫は義母に向かって「甥っ子たちをウチで面倒みることは無理」と切り出しました。ただトモミさん自身はその話を知らなかったようです。
「お礼はするって言ってるでしょう? お金は払うし仕事だと思ってくれればいいのよ」なにがなんでも押しとおそうとする義母に、夫の声もどんどん荒くなっていきます。「ウチは無理だよ。お金が発生すれば要求も増えるかもしれないし」
夫と義母の言い合いはヒートアップしてしまったのだそう。けれど夫が私の気持ちに寄り添い、安易にOKをしなくて良かったと心から思います。 3人の子どもたちの面倒を私がみることについて、トモミさんは何も聞いていなかったようです。ただそれについてはとくに異論はなく、むしろ「お願いします」くらいの感じだったそう。今回のことは義母が暴走しただけかと思いきや、トモミさんまで私の労力を当てにしていることがわかって少しガッカリしました。 離婚は大変だと思いますが、その先に待ち受ける苦労を他人の私に背負わせるのはいかがなものかと思います。なにがなんでも拒否をしなくては……そう思うのでした。
「甥っ子の面倒はみれません!」私を守ってくれた夫に感謝
「大変なときはチカラになってあげたいって、そう思わないの? そうやって人は支え合って生きていくものでしょう? あんたたちだってこの先、何が起きるかわからないのよ!?」家族の絆を持ち出し、情に訴える義母。しかし夫は……。
「離婚するって決めたのは姉ちゃん自身なんだろ? そしてそれを支えるって決めたのも、母さんたちだよ。だったら中途半端に他人を巻き込まないで、責任持って自分たちで何とかしろよ! これは『助け合い』なんかじゃない。『なれ合い』『押し付け合い』だよ」
夫自身も、少し言いすぎかな? と思うところはあったのだそう。けれど姉の離婚による負担が私にふりかかることに申し訳なさを感じ、つい強く言ってしまったと後から話してくれました。 別に私はトモミさんが離婚して義実家に戻ってくること自体は何とも思いません。むしろ大変なときなんだから、自分の親を頼るという選択は間違っていないと思うのです。ただその労力の頭数に私を入れられることは違うと思っているだけでした。夫も同じ考え方をしてくれていたので、ホッとしています。 いざとなればヨウヘイが盾になってくれるので、これからも安心して暮らしていけそうです。
【義姉の気持ち】私が決めた離婚「すべて自分で背負う!」
私(トモミ)は元夫のユウジと離婚し、3人の子どもたちを連れて実家に戻ることになりました。私の背中を押してくれた両親にできる限りのことを手伝うと言われ、私はその言葉に甘えてしまったのです。その結果、両親と敷地内同居をしている弟のヨウヘイ夫婦にも迷惑をかけてしまいました。離婚の苦労も子どもへの負担も、私が決めたことの結果であり私が背負うことです。手伝ってもらうことを最初から当てにするのは違うなと、あらためて反省したのでした。
子どもたちも春からは全員が小学校に通います。いつまでも世話をしてもらうばかりの幼い子どもではないでしょう。両親が助けてくれると言うからつい甘えてしまったけれど、まずは自分でできることを考えなくてはいけませんでした。
こうして子どもたちは、放課後は学童へ行くことになりました。どうしても仕事で帰宅時間が遅くなるときは、実家の両親に面倒を見てもらうこともあります。そんなときは子どもたちも食事の支度やお風呂掃除を手伝っています。
きっと母は私を想うばかりについ暴走してしまったのだと思います。いくら両親が受け入れてくれたからといって、自分で背負えない部分を関係のない人に背負わせようとするのは違うと気が付きました。そしてカオリさんのことをしっかり考えて、拒否することができる弟のヨウヘイを尊敬しました。もしこれが元夫のユウジだったら、なし崩し的に私に我慢しろと言っていた気がするから……。 そういう意味でも、いろいろな学びがあった今回の出来事。子どもたちともしっかりと話すことができたので、これからは自分たちで協力しながら生活をしていこうと思っています。