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【北区植木町】鳥居が4つある場所に西南戦争の跡。乃木希典の漢詩に触れ平和を願う~辺田野熊野座神社~

肥後ジャーナル

【北区植木町】鳥居が4つある場所に西南戦争の跡。乃木希典の漢詩に触れ平和を願う~辺田野熊野座神社~

北区植木町に、二つの神社が並んでおり、更に鳥居が全部で4つある場所を見つけました。今ではのどかな場所ですが、西南戦争の銃弾の跡も残る、貴重な神社でした。

場所は北区植木町辺田野

割と綺麗な鳥居が迎えて下さいます。 こちらは、熊野座神社の鳥居です。

小学生が作った菱形観光マップがありました。

【熊本市北区】ふしぎな菱形の池から、見えないだれかに案内されるように昔栄えた村の跡を見る~菱形の池・円台寺磨崖仏群・円台寺の石造笠塔婆~ | 肥後ジャーナル - 熊本の今をお届けするメディアサイトこちらの「菱形の池」に行った際にも同じものがあり、「菱形小学校」の「卒業制作の作品」となっており、とても可愛らしいですね。

鳥居の柱に並ぶように大きな大きな杉の木。

写真ではなかなか伝わらないのがもどかしいですが、この大きさは圧巻です。

触れるとあたたかく、

この木を見るだけでも価値のある場所だと感じました。

何故か残念ながらこのような事になっておりましたが、辺田野熊野座神社の夫婦杉は旧植木町から熊本市に変わってから天然記念物としては解除されておりましたが、2025年に熊本市の天然記念物として答申しております。

三つの鳥居、粟嶋神社

小さな鳥居が二つ。子供でもくぐれない程の大きさです。

不思議な風景です。跨いだりしないようにして通りましょう。

綺麗な御手水があります。こちらの粟嶋神社は「安産」「縁結び」「虫鳥害除去」の神様だそうです。

草は刈られ、とても気持ちの良い拝殿でした。

辺田野熊野座神社

最初の大きな鳥居からずいずいずいっと奥に行くと、辺田野熊野座神社があります。とても広く光と影が美しく降り注ぐ場所です。

文武天皇の慶雲2年(705年)2月。 紀州本社より勧請(かんじょう)<※他の土地から分霊として迎えて祀ること>され、 寛文10年(1671年)神殿造営 元禄4年(1692年)年3月藩主細川候により拝殿造設。 享保3年(1718年)12月氏子により社殿再興。細川宣紀(ほそかわのぶのり)が「武運長久」を祈願したとある。 辺田野熊野座神社の説明としてこのように記載されておりました。長い長い歴史があるんですね。

拝殿の裏には小さな祠がありました。

その横にはそっと隠れるようにして、巫女さんのような服を着られた神さまが。珍しいですね。

立派な拝殿です。

中もとても綺麗でしたが、この奥に、西南戦争の銃弾の跡があるとの事。

外側に周ってみるとありました。小さな穴。のどなかこの場所が西南戦争の激戦区であったとは、想像しずらいものがあります。

小さな穴ですが、これに当たると命を落としてしまうという脅威を感じさせるものです。

西南戦争の役史跡 乃木大将の詩碑

「乃木大将」の詩碑がありました。 明治10年、西南戦争の際、この植木町に第14連隊を率いていた陸軍軍人「乃木希典」。ここで薩摩藩と激突した乃木の連隊は薩摩郡に旗を奪われるという屈辱を味わいます。 乃木大将はその後何度か自殺未遂をしておりますが、その原因の一つが西南戦争においてのこの「軍旗を奪われた」ことではないかと言われております。

乃木希典について全く知らなかった記者は帰宅後、映画「二百三高地」を鑑賞しました。 「二百三高地」とは

日露戦争の旅順攻囲戦における、203高地の日露両軍の血みどろの一大攻防戦を描いた作品。第三軍の司令官・乃木希典を中心とし、大局(戦闘、戦争)の推移が描かれる。

Wikipediaより 日露戦争では勝利したとは言え、一万人以上の兵士の命を奪ってしまった事に責任を感じ、明治天皇に泣きながら報告する乃木希典。映画ではありますが、震え泣きながら、死なせてしまった兵士たちへの想いを溢れさせる仲代達也演じる乃木希典に、とても人間味を感じ、同じく涙してしまうのでした。 乃木大将の最期は、明治天皇が亡くなった時に、妻と自害しております。

封敵 三隼 戦百回 (たいてきさんじゅんいくさひゃっかい)

肝疸 甑大 生毛来 (かんたんはぞうだいしてけをしょうじきたる)

弾丸 雨注 菜花畝 (だんがんあめとそそぐなのはなのうね)

酔臥 枕刀 鼾以雷 (すいがとうをまくらにすればいびきいかずちににたり)

意訳

敵と対峙して随分長くなる。この間何度戦闘があったことか。

だんだんと戦場にもなれ、肝っ玉もすわって大胆になってきた。

弾丸は菜の花畑に雨あられと飛んでくる。

しかし、酒を飲み刀を枕にすれば、飛んでくる弾丸も気にならず、雷のような大きないびきをたてて寝てしまう。

どうかこの杉が倒れることなく、いつまでもいつまでも平和でありますように。

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